『F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ウオッチ(99)「Shinzo Abe and Japan’s History 」「 安倍晋三と日本の歴史」(NYT, 4/20)
『F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ウオッチ(99)』
“ Shinzo Abe and Japan’s History “
” 安倍晋三と日本の歴史” (社説)
By NYT, THE EDITORIAL BOARD APRIAL 20, 2015
http://mobile.nytimes.com/2015/04/20/opinion/shinzo-abe-and-japans-history.html?_r=0
「F 氏コメント」
それにしてもNYTの、安倍首相、安倍政府の政治的発言に関する監視、注視
そして細部にわたる分析、論評、非難は長期に亘り執拗で実に執念深く、ジャ
ーナリズムの鑑とも言える。
一言でいえば、国家主義者安倍は、日本国民が多年にわたり築き上げてきた
平和主義、民主主義を壊しつつある要注意人物である、と指摘し続けている。
因みに、4/22付けのEDITORIAL NOTEBOOK, “ Working Through the
Past”の中では、フランスの極右政党国民戦線の初代党首、ル・ペンがナチ
の残虐行為を矮小化している事実や、スターリン残虐行為の検証に反対する
プーチン、と並べて、”日本の攻撃的国家主義者、安倍晋三首相”の、歴史を
修正しようとする姿勢を取り上げ、”過去を克服するには、悪魔とそれを齎した
原因を検証することしか無い”と断じている。
第二次大戦における侵略、虐殺、強制連行、従軍慰安婦の事実を率直に認め、
この歴史的問題を誤魔化さず真摯に向き合うことが、日本が東南アジア、そ
して世界の信頼を勝ち得て行く王道であることが、安倍氏には何故分からな
いのだろうか?と慨嘆している。
この4/20付の社説の前は、4/10付で天皇陛下のペリリュー島慰霊の
訪問を取り上げ、両陛下の死者の霊に対する「不戦の誓い」という真摯な姿
勢に対し、安倍首相は相変わらず、過去の歴史を修正、曖昧に糊塗したがっ
ている、と非難し、両陛下の姿勢に学ぶべし、と言う。
さて、添付のNYTの「編集後記」で、日本の総理が、プーチン、
ル・ペンと並んで歴史修正主義の超国家主義者としてリストアッ
プされています。外目でも完全にそうなっている、と再認識しま
した。
国家主義者ということは、岸そのものです。国民主権を忘れています。
岩波の「岸信介」を読み返しましたが、巣鴨の千日間日記には、
330万人の大戦死者への弔いや戦争指導者としての悔恨、国民
への謝罪の表現は見当たりません。国民が国家の犠牲になるのは
当たり前の思想でしょう。
権力欲の持続、絞首刑回避の期待、など娑婆くさい話ばかり?です。
僧侶の心境など皆無です。プリズンを出たら、新憲法下でどう泳ぐか?
の勉強です。90歳まで生きています。
http://www.nytimes.com/2015/04/23/opinion/working-through-the-past.html?_r=0
http://mobile.nytimes.com/2015/04/20/opinion/shinzo-abe-and-japans-history.html?_r=0
“ Shinzo Abe and Japan’s History “
” 安倍晋三と日本の歴史” (社説)
By NYT, THE EDITORIAL BOARD APRIAL 20, 2015
http://mobile.nytimes.com/2015/04/20/opinion/shinzo-abe-and-japans-history.html?_r=0
今年は第二次世界大戦における日本の敗戦、70周年記念の年である。
そしてある程度、この訪問は日本の戦後の目覚しい復興と、昔の敵国との強固な同盟のお祝いとして企図されている、これらは、地域の安定の基礎となっている。
しかし、この訪問の成功は、安倍氏が日本の戦争の歴史に正直に対峙するかどうか、いかに正直に対峙するか如何かにもかかっている、その戦争の歴史とは、戦争遂行の決断、中国と韓国への野蛮な支配、何千もの女性を戦時の売春宿で、性の奴隷や慰安婦として無理やり働かせた残虐で奴隷扱いした行動を含んでいる。
今頃は、その歴史は解決されている筈であった。それが未だ解決されていないと言うことは、主として安倍氏とその右翼的政治同盟者の失敗である、彼等は歴史に疑問を投げかけ、それを書き変えようとさえし、地域の緊張に火を点けた。安倍氏は、日本降伏の実際の日付である8月15日には、この事全てについて、多くを語る必要があるかもしれない。しかし、議会への彼の演説は重要なシグナルを送るであろう。
彼の政府はその歴史を誤魔化そうとして、問題を悪化させている。今月、韓国と中国は、日本の文部省の取り組みを批判した、それは中学校の教科書の出版社に対し、紛争中の島嶼の所有権と戦争犯罪を含めた歴史的事実の記述を、より曖昧な政府の公式見解に合致させるよう書き換えを命じたことである。そして、去年、安倍政府は日本が性奴隷化した女性たちについての1996年の人権レポートの書き換えを国連に求めて失敗している。
多くの日本の右派達は、彼らの国が大戦後のアメリカとその同盟国によって不当に中傷されてきたと信じている。安倍氏は、日本は既にその軍国主義的行動と残虐行為について十分な償いを済ませていると信じている、という印象を与えてきた。それよりも、アジアにおけるアメリカの対中国政策を支援し、グローバルな責任を果たすことのできる21世紀のリーダーとして日本の国を定着させることを優先させようとしている。
しかし、日本がその過去についての批判を拒み続けるならば、より一層大きな役割を信頼を勝ち得ながら果たしていける様にはならない。日本の天皇明仁とそのファミリーは、はるかに大きな模範を示している、皇太子徳仁は明らかに安倍氏を批判する意図で、未来の世代に”正しく歴史を伝える”ことの必要性について言及した。
事の成否は、安倍氏が彼の右派的な支持者たちを進んで排除して、アジアの安定を弱体化させるのではなく、むしろアジアの安定を強化できるような論調で語れるかどうかにかかっている。
http://mobile.nytimes.com/2015/04/20/opinion/shinzo-abe-and-japans-history.html?_r=0
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