裁判員研修ノート⑤ 八海事件の真相は?!=真犯人は出所後にウソを告白した(上)
吉岡はギクリとした。出房するときの制止は、前日の規則違反の注意がほとんどである。不安が胸に広がった。しかし秘密がもれるのを恐れ、領置の点検、指示も省いていたのである。領置係は古い帳簿をくって、目こぼれのないようにチェックした。吉岡は出たい気特で頭がいっぱいだった。手間どる領置をいいかげんに切り上げた。領置金一万円、労働金一万八千円が手渡された。結核で長い間、病舎に入っていたため金はわずかしかなかった。ずっと働いていれば、恐らく一〇万円を越えていただろう。が、それでも二〇年ぶりに手にした大金だ。大事に受け取った。
複雑な思惑が交差した。ここにくるまでには、命を削る攻防と、無実の被告の量り知れぬ苦しみが集積されているのだ。当時と今と違うことといえば、金網越しでの刑務所の対面や、法廷での不自由な対座ではないという状態である。原田は、時間の中に織りなされた青隅との関係の推移をかみしめていた。
( つづく)
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