前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

『F国際ビジネスマンのワールド・ウオッチ(76)』英国BBCが『笹井氏死去を「世界の分子生物学会の一大損失、研究開発は遅滞しこの空白は埋められない」と報道

      2015/01/01

   『F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ウオッチ(76)』

 

<科学立国どころか『科学低国』・日本の悲劇再び!>

 

BBC News – Stem cell scientist found dead in

apparent suicide

 

●『今回の笹井氏の死去について、ネイチャー誌のお膝元・英国BBCは、

科学技術報道の専門家、ジョナサン・ ウエッブ氏が、

「世界の分子生物学会、再生医療学会において一大損失であり、

世界的に注目されている研究開発は遅滞し、この空白を

暫くは埋められない」と喪失の大きさに絶句。

◎「事ここに至ると、STAP細胞を巡る一連の事態で、最大の問題は、

STAP細胞の有無ではなく、笹井氏という将来まだ多くの実りが

期待出来る希有の才能を失ったことである事に気付かされる。

 

 

BBC News – Stem cell scientist found dead in apparent suicide

 

http://www.bbc.com/news/science-environment-28658269

 

 

「 F 氏 コメント 」

 

   さすが、ネイチャー誌の地元、英のBBCです。

   科学技術の教養も日本のジャーナリズムより

   遥かに上?を行っています。

 

   今後の再生医療の研究開発でキーパーソンとなる

   技術者の死、その意味を簡潔に語っています。

 

   幹細胞研究の仲間であるロビン教授の、「なんで

   そんなテーマに途中から引っ張り込まれて、命を

   投げ出すんだ、笹井の馬鹿!」という声が聞こえ

   て来ます。惜しんでも余りある、と。

 

  ①   今回の笹井氏の死去について、ネイチャー誌のお膝元

    、英国BBCは、科学技術報道の専門家、ジョナサン・

     ウエッブ氏が、「世界の分子生物学会、再生医療学会

     において一大損失であり、世界的に注目されている研

     究開発は遅滞し、この空白を暫くは埋められない」と

     喪失の大きさに絶句している。

 

     ➁ そして、ネイチャー誌の編集主幹、フィル・キャンプ

     ベル博士の言葉を次の様に引用している。

     「今回の事態はサイエンスにとって真の悲劇であり、

     研究開発のコミュニティにとって甚大な損失である」と。

 

  また、国立医療研究所で幹細胞研究に携わるロビン・

     ロベルバッジ教授は「笹井氏は幾つかの基礎的な発見

     に成功した優秀な科学者であり、理化学研究所がワール

     ドクラスの名声を勝ち得る上で中心的な役割を果たした」

     と言う。

 

     更に教授は「STAP細胞の全貌を纏める仕事に引っ張り

     込まれた経緯について決して知らされない事になる、ど

     んな理由があるにせよ、日頃の笹井氏自身の注意深さが

     窺えない」と言う。

 

   ➃事ここに至ると、STAP細胞を巡る一連の事態で、最大の

     問題は、STAP細胞の有無ではなく、笹井氏という将来ま

     だ多くの実りが期待出来る希有の才能を失ったことである

     事に気付かされる。

 

     「一時の魔がさした」としか思われない茶番劇で、世界が

     惜しむ人材をたった一度の失敗で失うことの不幸を招いた

     理化学研究所の上層部の責任は極めて重い。

 

     野依理事長、武市CDBセンター長が火中の栗を率先して

     拾い、最悪の事態を避ける努力が出来なかったものか?

     危機管理の前面に二人が出て、事態の収拾に身を挺して

     当たるべきであった。国家的な損失を避ける為のマネジメ

     ントが決定的に不足している。

 

 

 、野依理事長、武市センター長など、上級管理者は自分に火の粉

がかからない様逃げ回るのに

   精一杯です。

 

   組織上無傷と言う事はあり得ないのですから、この様な

   場合の危機管理は、上司は部下とともに問題の渦中に飛

   び込む事が、必勝法です。内外の問題の急所を掴み、事態

   収拾の善後策を練るのは上司の責任です。

 

   火の粉を避けるのではなく、率先して火の粉を引き受ける

   事が解決の早道である事が二人には分かっていません。

 

   陳謝すべき内容と陳謝の仕方を考えるのが上司の役割、

   部下という人材を守るにはこれしかありません。

 

     理事長は恐らく、笹井氏の余人を以て代えがたい才能の

     世界的な価値を理解出来ていなかったと言わざるを得ない。

   責任者の倫理はどこに行ったのでしょうか。?

 

 - 現代史研究 , , , , , , , , , ,

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
  ★5日本リーダーパワー史(781)―『日中歴史対話の復習問題』明治以降、日中韓(北朝鮮)の150年にわたる紛争のルーツは 『朝鮮を属国化した中国」対「朝鮮を独立国と待遇した日本(当時の西欧各国)」 との対立、ギャップ』②★「中国側の日本観『日本の行動は急劇過ぎる。朝鮮は末だ鎖国状況で、 日本はともすれば隣邦(清国、台湾、朝鮮)を撹乱し、 機に乗じて奪領しようとする」(李鴻章)』★『現在の尖閣諸島、南シナ海紛争、北朝鮮問題に続く日中パーセプションギャップのルーツの対談』

★5日本リーダーパワー史(781)―   明治以降、日中韓(北朝鮮)の150年に …

no image
『リーダーシップの世界日本近現代史』(278)★「パリ・ぶらぶら散歩/ピカソ美術館編」(5/3日)⑦ピカソが愛した女たち「マリ=テレーズ・ワルテル」

    2015/06/03『F国際ビジネスマンの …

no image
知的巨人の百歳学(129)ー大宰相・吉田茂(89歳)の政治健康法②「こんな面白くない<商売>をしていて、酒やタバコをとめられるか」

記事再録2013/11/05 /百歳学入門(84) 大宰相・吉田茂(89歳)の晩 …

no image
世界史の中の『日露戦争』②満州完全併合を公然と唱えた『ロシア側の無法』 英国「タイムズ」

『日本世界史』シリーズ   世界史の中の『日露戦争』②-英国『タイムズ …

no image
★5 日本メルトダウン・カウントダウンへ(897)安倍首相は消費税率引き上げを「2年半延期したい」と言明「政治家は信なくば立たず」 ★『政治が国民から信頼を失えば、国家は滅亡する」

  日本メルトダウン・カウントダウンへ(897) 安倍首相は消費税率引き上げを「 …

no image
『リーダーシップの世界日本近現代史』(276)★『F国際ビジネスマンのワールド・カメラ・ウオッチ(151)』★『わがメモアールーイスラエルとの出会い、Wailing Wall , Western Wall 』(嘆きの壁)レポート(1)

     2016/02/16『F国際ビ …

no image
知的巨人の百歳学(161)/記事再録/百歳学入門(81)▼「長寿創造的経営者・大阪急グループ創業者の小林一三(84歳)の長寿経営健康十訓」

百歳学入門(81)▼「長寿創造的経営者・大阪急グループ創業者の小林一三(84歳) …

no image
『オンライン日本の戦争講座③/<日本はなぜ無謀な戦争を選んだのか、500年間の世界戦争史の中から考える>③『英国、ロシアの東アジア侵攻で、中国、日本、韓国は風前と灯に』★『日清戦争、三国干渉、日露戦争へと発展、日露戦争勝利へ』

再録『世田谷市民大学2015』(7/24)-『太平洋戦争と新聞報道』<日本はなぜ …

no image
日中北朝鮮150年戦争史(5)「南シナ海問題で12日の仲裁裁判の判断はどうなるか」ー『中国拒否なら「無法国家」の声も 』◉『習主席「権益放棄せず」=南シナ海判決前に強硬姿勢―共産党創立95年で演説・中国』◉『「深く懸念」要請あれば安保理議題にも別所国連大使が表明』

日中北朝鮮150年戦争史(5)   南シナ海問題で来月仲裁判断、中国拒 …

no image
速報(412)『
FT紙のミュア・ディッキー前東京支局長の日本サヨナラ講演(動画)』『竹中平蔵、アベノミクスを語る』

 速報(412)『日本のメルトダウン』    &n …