前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

『オンライン/新型コロナパンデミックの研究』-『新型コロナパニックと東京五輪1年延期へ(4月1日記)』★『パンデミックの中心地はヨーロッパから米国へ飛び火』★『世界の関心はいまや全面的にコロナパニック拡大と経済的打撃に集中しているが、日本の関心は東京五輪の1年延期問題の成り行きに。果たしてどうなるか!?』

   

新型コロナパニックと東京五輪1年延期(4月1日記)

      前坂 俊之(ジャーナリスト)

 

人類は全世界を恐怖のどん底に叩き落とした新型コロナウイルスとの第3次世界大戦に突入した。連日、この未知の強敵に各国の連戦連敗が続いている。東京でも爆発的感染(オーバーシュート)が起きる瀬戸際の状態で、小池百合子知事は国に緊急事態宣言の判断を要請した。

3月31日現在、世界中の感染者数は70万人を突破、死者も3万人を超え、わずか1週間足らずで患者数、死者は2倍以上のハイペースで増え続けている。

 世界保健機関(WHO)は26日、20カ国・地域(G20)首脳との緊急テレビ電話会議で「すべての国が積極的な措置を取らなければ、何百万人もが死亡する可能性がある」と警告、各国の団結を呼び掛けた。

パンデミックの中心地はヨーロッパから米国へ飛び火した。

30日現在、米国の感染者数は30日現在、約14万人を突破、死者数は2405人(米ジョーズホプキンス大学調べ)。わずか10日間で感染者数は10倍以上に増えて中国とイタリアを抜き、世界最多となった。米国では3月中,下旬から感染者数が1日当たり1万人以上と増え続き、爆発的増加傾向を示し、ニューヨークの医療体制は崩壊寸前だ。陸海軍の『病院船』が出動、セントラルパークに仮設テントの病院を作るなどの緊急医療体制をとっている。

トランプ大統領は3月13日に国家非常事態宣言を発令したが、すでに「ニューヨーク州」「カリフォルニア州」など34州で、外出制限令や都市封鎖(ロックダウン)の措置をとった。

米感染者の一番多い「ニューヨーク市」(感染者6万6千人、30日現在)のある同州は 3月22日から「原則として全労働者は在宅、自宅待機、移動禁止」の行政命令を発した。この結果、経済活動はほぼ全面的にストップしブロードウエーやマンハッタンなどの中心街は車が消え、人っ子一人いない「死の町」と化した。

こうした全米各地で感染拡大が一向に止まらない状況に対してトランプ大統領は16日、3月末までの2週間の外出禁止令を出していたが、29日にこれをさらに4月30日までの1か月間延長することを決定、国民に対人接触を極力避ける「社会的距離」確保たもつ行動ガイドラインを発表した。

フロリダ、テキサス、ネバダ州などでは個人や企業が「中国が新型コロナ発生時の情報を隠したことが世界的大流行を招いた」として、中国政府を相手どり巨額の賠償金を求める集団訴訟が起こした。英国ではジョンソン英首相、ハンコック保健相、英王室のチャールズ皇太子も新型コロナに感染した。

一方、「気が緩んでいる」と指摘されていた日本では

東京都の小池百合子知事が「感染爆発ギリギリの重大局面にある」と危機感を募らせ3月26日に東京と神奈川、千葉、埼玉、山梨の1都4県の知事とテレビ会議を開催、都市封鎖(ロックダウン)の最悪の事態を回避するため、28、29日(土日)には不要不急の外出を自粛し、「密閉空間」「密接距離,会話」「密集地」の「三密」避けるように住民に要請した。

外務省は3月31日に入獄拒否国を米国、英国、などを追加して73ヵ国・地域に拡大し渡航中止(レベル3)の勧告を出した。

こうした全世界的な渡航禁止、交通遮断、外出制限によって「ヒトとモノの自由な移動』はほぼ全面的にストップし、生産活動の停止、中小企業、各商店の営業停止、失業者の激増で世界経済はリーマンショックを超える「世界大恐慌」の足音が近づいてきている。

国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は3月27日、世界経済は大打撃を受けて「世界はリセッション(景気後退)に入った。リーマンショックの2009年(マイナス0.1%)を超える、歴史的な落ち込みになる。世界経済が21年に持ち直すには「感染拡大の封じ込め、資金繰り問題が債務不履行に発展する事態を回避することが不可欠だ」と強調した。

史上最大の200兆ドル(220兆円)の緊急対策を行った米国の経済アナリストの予測では4~6月国内総生産(GDP)は前期比30%ものマイナス(年率換算)で、リーマン(8・4%マイナス)ショックの3倍に達する、今の状況が続けば3カ月以内に中小企業は廃業を迫られ、500万―700万人の失業者が出る」(朝日3月27日付)とみている。

また、世界的に注目されているロンドン経済学院の金刻羽教授(中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の金立群総裁の娘)は3月22日のツイッター「微博」で「全世界がおそらく1931年の時(世界大恐慌、日本では昭和恐慌)のような経済恐慌に直面する。それは2008年の危機の再来ではない、深刻さはリーマンショックの約10倍の世界大恐慌だ」と恐怖の予言をしている。

 

世界の関心はいまや全面的にコロナパニック拡大とその経済的打撃に集中しているが、日本の関心は東京五輪の1年延期問題の成り行きである。

3月27日、IOCのバッハ会長が「今後3週間以内(4月中)に具体的な日程を決めたい」と発表した。バッハ会長と日本側の森喜朗会長は30日に緊急電話会談を開き、五輪開催期間は来年7月23日~8月8日、パラリンピックは8月24日~9月5日までと日程をスピード決定した、安倍首相も28日「いつコロナが急拡大してもおかしくない。長期戦を覚悟する必要がある」とさらなる警戒、自粛を呼びかけた。

世界、日本の『非常時体制』はまだまだ続く。これまでの緩やかな増加傾向から日本は、自分たちだけは大丈夫であろうという根拠なき楽観を自戒しなければならない。

 

                     (評論家)

 

 - 人物研究, 健康長寿, 現代史研究, SNS,youtueで社会貢献する方法

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
日本リーダーパワー史(868)『明治150年記念ー伊藤博文の思い出話(下)ーロンドンに密航して、ロンドン大学教授の家に下宿した。その教授から英国が長州を攻撃する新聞ニュースを教えられ『日本が亡びる』と急きょ、帰国して止めに入った決断と勇気が明治維新を起こした』★『ア―ネスト・サトウと共に奔走する』

  イギリスの公使に泣きつく   井上はなんという名だったか …

no image
『F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ウオッチ(97)』「第2次世界大戦での各国の死者数の統計」「朝日新聞の部数減について」

 『F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ウオッチ(97)』 <F氏のコ …

no image
★⑩鎌倉第1の名所『檑亭(らいてい)そばと会席料理の店』 国文化財(建造物)と名園を堪能する

鎌倉第1の名所『檑亭(らいてい)―そばと会席料理の店』 国文化財(建造物)と名園 …

no image
日本リーダーパワー史(735) 明治維新150年『明治極秘史』① 『日露戦争の勝因は!―空前絶後の名将・川上操六参謀総長 のインテリェンスー田中義一(後の首相)をロシアに 派遣,徹底調査を命じ、田中は名前を変えてダンスを習い、隊付となって上流貴族と親友となって秘密情報を入手、ロシア革命のレーニンにも接触した。①

日本リーダーパワー史(735) 明治維新から150年、『明治極秘史』① ―日露戦 …

『オンライン/日本の戦争を考える講座➄/ ★ 『 尾崎咢堂の語る<明治維新の変革とは、徳川幕府を倒した薩摩と長州とを征服者とし、日本国民全体を被征服者の地位に置き、これらの征服者はそれぞれ陸軍と海軍に立籠って勢力を争った結果が、昭和軍国主義への暴走となった。近代市民革命とは言えない。

  2012/03/17  日本リーダー …

no image
『テレワーク/日本興亡150年史集中講座①』2018年は明治維新から150年『第3の敗戦(国家破産)を避ける道はあるのか』 ★『2020年新型コロナウイルスと地球環境異変によるパラダイムシフト(文明の転換)で、世界秩序、システムも大変革に見舞われれている』★『2030年まで<超高齢化/衰退日本>サバイバルできるのか』

  2013/03/23 発表   <まとめ>『日本興亡15 …

no image
『リーダーシップの日本近現代史』(240)/★『28年連続で増収増益を続ける超優良企業を一代で築き上げた「ニトリ」創業者・ 似鳥昭雄氏の『戦略経営』『人生哲学』 10か条に学ぶー「アベノミクス」はこれこそ「ニトリ」に学べ

  2016/05/21 日本リーダーパワー史(7 …

no image
73回目の終戦/敗戦の日に「新聞の戦争責任を考える②」再録増補版『太平洋戦争下の新聞メディア―60年目の検証②』★『21もの言論取締り法規で新聞、国民をガンジガラメに縛り<新聞の死んだ日>へ大本営発表のフェイクニュースを垂れ流す』★『日本新聞年鑑(昭和16年版)にみる新統制下の新聞の亡国の惨状』

 再録 2015/06/27   終戦7 …

no image
『リーダーシップの日本近現代史』(334)-『新型コロナウイルス/パンデミックの研究①-日本でのインフルエンザの流行の最初はいつか』★『鎖国日本に異国船が近づいてきた18世紀後半から19世紀前半(天明から天保)の江戸時代後期に持ち込まれた(立川昭二「病と人間の文化史」(新潮選書)』

  2020年4月22日                     前坂 …

no image
『リーダーシップの日本近現代史』(102)記事再録/『明治以降、日中韓(北朝鮮)の150年にわたる対立、紛争、戦争のルーツは『朝鮮を属国化した中国」対「朝鮮を独立国と待遇した日本(当時の西欧各国)」とのパーセプション、コミュニケーションギャップの衝突である』★『 明治9年の森有礼と李鴻章の『朝鮮属国論』の外交交渉の見事なすれ違いにルーツがある』

 2017/03/16日本リーダーパワー史(780)記事転載 前坂俊之 …