前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

終戦70年・日本敗戦史(123)⑲「日清戦争勝利の秘密」日本軍《死んでも戦う)対中国軍(売命銭分しか戦わぬ)の圧倒的な差

      2015/08/04

 

終戦70年・日本敗戦史(123)

                  <世田谷市民大学2015> 戦後70年  7月24日  前坂俊之 

◎『太平洋戦争と新聞報道を考える』

<日本はなぜ無謀な戦争をしたのか、どこに問題が

あったのか、500年の世界戦争史の中で考える>⑧

日清戦争のへの道は現在の中国、韓国、北朝鮮の対立、泥沼と同じパターン、「中華思想」(旧弊・事大主義)対『新興・開国・国際主義』

との戦いで、清国が勝つとみていた世界は日本の圧勝に驚いた。

その勝利の秘密は軍神第一号・木口小平の「死んでもラッパ

を話しませんでした」という兵士1人1人の死を恐れぬ

突撃精神(殉国精神)にある。

これは700年前からの武士道「死ぬここととみつけたり」という封建時代の精神的な遺物であり、個人の生存権・人権・思想、表現の自由が制度的に確立された150年前からの西欧中心の国際秩序社会の中で比較すると、タイムスリップした中世的な戦士<1銭5厘(今なら100円)の赤紙1枚で国民皆兵で集められた兵隊>の登場とみることができる。これが日本の戦争に強いシステム(戦争に勝っても兵隊はたくさん死に、餓死する)なのである。日清戦争では2億両の賠償金をとったので日露戦争でもそれを期待して戦った。

⑱ 英国、ロシアの侵略で「日中韓」の運命は「風前の灯」!

         戦争開始、勝利、三国干渉へ

1986年(明治19) 清国は海軍力を増強、日本にデモンストレーションし、長崎清国水兵事件が発生(8月)。双方で数十人の死傷者、日本側が多額の賠償金を支払う。

1989年(明治22)大日本帝国憲法発布。 山県有朋首相が「シベリア鉄道が完成した時にロシアの侵略が始まる」と想定し「朝鮮半島に利益線の確保する」と議会演説する。

  • 1894年(明治27) 3月、金玉均が上海に連れ出されて、朝鮮王宮・閔妃の刺客と清の李鴻章策謀によって暗殺され、遺体はソウルに運ばれバラバラにされる。福沢、玄洋社、日本の世論は沸騰し、これが日清戦争の導火線となる。

東学党の乱勃発(3月)、玄洋社が天祐侠を派遣。日本出兵(6/5), 高陞号事件(7/25),

  • 日清戦争開戦(8/1,威海衛占領、清北洋艦隊全滅(95/2/12)

1995年(明治28)  日清講和条約(下関条約)締結(4/17),日本は3億6千万円の賠償金を獲得。ロシア・フランス・ドイツによる三国干渉招く(4/23)

閔妃暗殺事件(三浦梧楼駐韓公使らを軍法会議で無罪釈放)

1896年(明治29)朝鮮国王、露国公使館に匿われる。三国干渉で日本が放棄した遼東半島を列強は租借地、鉄道施設権を獲得、6月に露清密約(日本が清、朝鮮に侵攻した場合、露清は共同して戦う。李鴻章は50万ルーブルの賄賂を受け取っていた)

1997年(明治30) 米国はハワイを合併。ドイツは膠州湾占領、朝鮮は「大韓帝国」になる。

 

日清戦争の真実-日本軍対中国軍の圧倒的な違い

・支那の兵隊は、給料を「売命銭」という。「命を売る銭」です。
・兵隊は「お前今日は売命銭をいくらもったか」「20銭しかもらわない」
などと申し合って、戦争に行く。ちょっと戦線まで出て行ってボンボンボン
と打って、もう二十銭分働いたから帰るというような状況。

  • 日本は国民皆兵で出征兵士は『国のため生きて帰るな』と故郷を
  • バンザイで送り出された日本兵とは戦闘意識がまるで違う。
  • 軍神第1号・木口小平の「死んでもラッパを話しませんでした」に象徴されるようにイザと決戦となった段階で、突撃精神の日本兵に恐れをなして、中国兵は一斉に逃げ出して城はもぬけの殻となる。
  • 『小日本、あんなちっぽけな国』と見ていた西太后は、李鴻章の軍備を却下し、巨大な別邸『頤和園』(世界文化遺産)の建設費にあてた。

『日中韓対立のルーツを知るために」ー『日清戦争始末』(明治30年刊)、徳富蘇峰の「風雲漫録」(日清戦争従軍記)を読もう

http://www.maesaka-toshiyuki.com/war/216.html

 

『中国紙『申報』からみた『日中韓150年戦争史』ー日中韓のパーセプションギャップの研究』

1893(明治26)年4月24日 光緒19年癸巳3月9日「申報」ー『日本の軍備を論ず』(中国と日本の演習の違い)

http://www.maesaka-toshiyuki.com/war/272.html

「『ニューヨークタイムズ』からみた『日中韓150年戦争史』(55)『(日清戦争開戦10日目)-イギリスは中国の勝利に期待」http://www.maesaka-toshiyuki.com/war/238.html

<国難日本史ケーススタディー①>『三国干渉』(明治28年)でのリーダーたちのインテリジェンスー知恵と勇気の古典に学ぶ①

http://www.maesaka-toshiyuki.com/person/2521.html

<国難日本史ケーススタディー②『「臥薪嘗胆」-三宅雪嶺のインテリジェンス』ー知恵と勇気の古典に学ぶ②

http://www.maesaka-toshiyuki.com/history/2518.html

    日本リーダーパワー史(51 ◎<日中韓150年対立・戦争史を踏まえて「脱亜論」でアジア

侵略主義者のレッテルを張られた福沢諭吉の「日清戦争勝利後の三国干渉について」の社説を読み説く>⑤

http://www.maesaka-toshiyuki.com/war/437.html

 - 戦争報道 , , , , , , , , , , , , , , , ,

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

『Z世代のための昭和史の謎解き①』『憲法第9条と昭和天皇』『吉田茂と憲法誕生秘話①ー『東西冷戦の産物 として生まれた現行憲法』『わずか1週間でGHQが作った憲法草案』①

  2016/02/28日本リーダーパワー史(675) 『日 …

no image
日本リーダーパワー史(802)ー『明治裏面史』★ 『「日清、日露戦争に勝利』した明治人のリーダーパワー、 リスク管理 、インテリジェンス⑱『10年以上続く北朝鮮核開発疑惑の無軌道行動に、国連安保理は手を焼いているが、100年前のロシアの極東への侵攻経緯,日露戦争の原因となった満州撤兵の約束無視と朝鮮への侵攻とダブって見える』★『『ロシアの恫喝外交』対『日本の交渉下手、我慢我慢外交』のすれ違いから、ついに堪忍袋を緒をきって、先制攻撃するパターンが日本の戦争のやり方』

 日本リーダーパワー史(802)ー『明治裏面史』★ 『「日清、日露戦争に勝利』し …

『リーダーシップの日本近現代史』(65)記事再録/ 日本国難史にみる『戦略思考の欠落』(55)『三国干渉』後に川上操六はスパイ大作戦をどう組み立てたか『日英同盟締結に向けての情報収集にエース福島安正大佐 をアジア、中近東、アフリカに1年半に及ぶ秘密偵察旅行に派遣した』

    2016/02/25 &nbsp …

no image
「20世紀/世界史を変えた『日露戦争』の研究」- 「日露開戦までのいきさつ」①★『ロシアは再三再四の遅延、引き延ばし、恫喝外交を展開、 日本側は妥協し、忍耐して交渉を続けるが、ロシア軍が鴨緑江岸 に侵攻した時点で、ついに堪忍袋の緒をきって開戦に踏み切った。』●『安倍プーチン会談の外交交渉の参考にせよ』

  ★「20世紀/世界史を変えた『日露戦争』の研究」- 「日露開戦まで …

no image
 日本リーダーパワー史(798)ー「日清、日露戦争に勝利』した明治人のリーダーパワー、リスク管理 、インテリジェンス⑭『ロシアの韓国侵攻に対しての第一回御前会議に提出された小村外相の対霧交渉意見書全文』★『現在進行中の北朝鮮暴走と110年前の日露戦争前の軍事侵攻は類似パターン』

  日本リーダーパワー史(798)ー 「日清、日露戦争に勝利』 した明治人のリー …

『ウクライナ戦争に見る ロシアの恫喝・陰謀外交の研究➄』★『日露300年戦争(1)-『徳川時代の日露関係 /日露交渉の発端の真相』★『こうしてロシアは千島列島と樺太を侵攻した』』★『徳川時代の日露関係日露交渉の発端(ロシアの千島進出と樺太)』

 2017/11/16/徳川時代の日露関係日露交渉の発端(ロシアの千島 …

no image
『オンライン/新型コロナパンデミックの研究』-『時代は、時代に後れる者を罰する』(ゴルバチョフ)ー今、冷戦崩壊に次ぐ、2020年の「withコロナ」時代、「地球温暖化・第3次デジタル世界大戦」に突入した。この時代の大変革に乗り遅れた国家、企業、個人は,明日の世界で生き残れないだろう。

  『時代は、時代に後れる者を罰する』ー     …

no image
『リーダーシップの日本近現代史』(188)記事再録/近代のルネッサンス的巨人・日中友好の創始者・岸田吟香は『230年ぶりに上海に住んだ最初の日本人』★『ヘボンと協力して日本最初の和英辞典を出版、毎日新聞主筆、目薬屋、汽船、石油採掘、盲人福祉など10以上のベンチャービジネスを興した巨人』

 2013/01/29  日本天才奇人伝④記事再 …

no image
『F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ウオッチ(147)』『アブーバクル・バグダディの「イスラム国宣言」についてーイスラム国自称カリフーを読み解くー「イスラム主義のグローバル化が進行し、民主主義、世俗主義、国民国家との戦いが これから延々と続く。

『F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ウオッチ(147)』 「イスラム主義の …

世界/日本リーダーパワー史(896)-『明治150年、日本興亡史を勉強する』★『明治裏面史―明治30年代までは「西郷兄弟時代」が続いた。』★『その藩閥政権の縁の下の力持ちが西郷従道で明治大発展の要石となった』★『器が小さいと、とかく批判される安倍首相は小西郷の底抜けの大度量を見よ』

   明治裏面史―明治30年代までは「西郷兄弟時代」   『明治藩閥政権の縁の下 …