前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

『F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ウオッチ(125)』東芝の再興は開発型人材、創業型人材がどれだけいるか、異能の有無が問われます。

      2015/08/04

『F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ウオッチ(125)』

「東芝は不採算事業の整理淘汰を、苦しくても必死でやるべきところを、

不正会計操作で誤魔化して来たことです」

他人と同じことをやることは、大きなリスクとなるというDNAを

企業文化に刻印することが重要な時代です。

東芝が原点に戻ってやれるかは 開発型人材、

創業型人材がどれだけ残 っているか、

異能の有無が問われます。 

<F氏のコメント>

東芝を始め日本の電機メーカーは、日立が漸くリストラ基調を脱して、独自の成長戦略を描き始めた他は、縮小均衡路線から脱していないと思われます。

今回の事件で浮上したことは、東芝は不採算事業の整理淘汰を、苦しくても必死でやるべきところを、不正会計操作で表面を糊塗し、誤魔化して来たことです。

日立は川村氏が社長就任当時、史上最悪6000円の赤字を出して、事業のスクラップアンドビルドに集中しました。この時期、東芝の 西田氏は絶頂期?でした。

東芝の大リストラは今から始まると思います。

それにつけても、特筆すべき会社は『富士フィルム』です。  デジカメ全盛時代が始まり、同社の主力のフィルム事業は、 数千億円が一瞬にして灰燼に帰しました。

やはり当時社長で、今は会長の古森氏は、液晶フイルム、医療  機器、化粧品、高機能特殊カメラ、医薬品事業など、自社の技術  をベースに開発可能な事業を徹底的にやらせました。新事業創造のチャンスと捕らえました。

現在の年商2兆5000億円、営業利益2000億円は奇跡的な  数字と思います。創業以来の大危機を見事に乗り切っています。    同じ運命の米国コダック社の末路を見ると、企業家精神、新事業  へのチャレンジ精神と実行力の有るなし、が企業の盛衰を決める  典型例となります。

買収した富山化学の製品がエボラに大きな薬効があったことは耳新しいニュースです。細胞再生事業の立ち上げで米国のIPS関連企業を500億円で最近買収しています。災い転じて福と成した成功例です。

他人と同じことをやることは、大きなリスクとなるというDNAを 企業文化に刻印することが、企業経営上益々重要な時代です。  若者にもこの点の教育が不可欠です。日本国の再興が掛かっています。

東芝が原点に戻ってやれるか、富士フィルムの様な荒々しい文化が 残っているかどうか? 開発型人材、創業型人材がどれだけ残 っているか、異能の有無が問われます。小生の前職では、ほんの数える程しか居ませんでした。

 

『F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ウオッチ(124)』

「日本の過去最大の会計スキャンダルの東芝問題」を外紙はどう論評したか

http://www.maesaka-toshiyuki.com/history/8691.html

 

東芝、不正の土壌は“国との蜜月”か

http://diamond.jp/articles/-/75598

 

なぜ、名門企業は不正会計に手を染めたのかーNBO特集:検証・東芝

http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/073000023/073000001/?rt=nocnt

 

第三者委員会報告でも終わらない東芝問題の根深さー八田進二・青山学院大学大学院会計プロフェッション研究科教授に聞く

http://diamond.jp/articles/-/75932

 

東芝の第三者委員会報告はトップと監査法人への追及が甘すぎないか

http://diamond.jp/articles/-/75770

 

東芝の不正会計、ガバナンスの何が問題なのか?

http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2015/07/post-755.php

 

 - 現代史研究 , , , , ,

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
裁判員研修ノート⑤ 八海事件の真相は?!=真犯人は出所後にウソを告白した(上)

裁判員研修ノート⑤ 八海事件の真相は=真犯人は出所後にウソを告白した(上)    …

日本リーダーパワー史(662) 戦後の大宰相『吉田茂の思い出』を田中角栄が語る。吉田の再軍備拒否のリーダーシップ 「憲法九条があるかぎり軍隊は持たない」 「メシを食うことにも大変な日本が軍隊を持てるわけがない」(動画あり)

日本リーダーパワー史(662) <来年は明治維新から150年。吉田茂没後5 …

 『オンライン講座/独学/独創力/創造力の研究⑦』★『エジソンの発明精神を学ぶ』➂『エジソンの人種偏見のない、リベラルな性格で、日本人を愛した』★『私たちは失敗から多くを学ぶ。特にその失敗が私たちの全知全能力を傾けた努力の結果であるならば』★『「未来へのビジョンを持つ、将来に信仰を持ちなさい、前進しなさい」 』

2018/11/23  百歳学入門(96)再録 「史上最高の …

no image
★⓾(記事再録)『グローバリズム/デジタルデフレ」で沈没中の<安倍日本丸>は『日清、日露戦争」で完全勝利した山本権兵衛海相(首相)の強力リーダーシップに学べ<年功序列と情実人事が横行し無能者が跋扈していた海軍の旧弊人事を一新、派閥を打破した>

2011・3/11から2週間後に書いた記事ー 『いまリーダーは何をすべきかーその …

no image
明治150年歴史の再検証『世界史を変えた北清事変⑥』-服部宇之吉著『北京龍城日記』(大正15年)より②」★『著しく現世的で物質的/拝金主義の支那(中国)人民にとっては、来世的、禁欲的なキリスト教精神は全く理解できずパーセプションギャップ(認識ギャップ)が発生し、疑惑が増幅し戦争になった』

 明治150年歴史の再検証『世界史を変えた北清事変⑥』  西教(キリスト教)に対 …

日本リーダーパワー史(652) 日本国難史にみる『戦略思考の欠落』(45)日清戦争勝利、『三国干渉』後の川上操六の戦略➡『日英同盟締結に向けての情報収集に福島安正大佐をアジア、中近東、アフリカに1年半に及ぶ長期秘密偵察旅行に派遣した』

  日本リーダーパワー史(652) 日本国難史にみる『戦略思考の欠落』(45)  …

no image
日本リーダーパワー史(702) 日中韓150年史の真実(8)山県有朋首相は『国家独立の道は、主権線(日本領土)を守るほかに利益線(朝鮮半島)を防護すること」と第一回議会で演説したが、これは当時の国際法で認められていた国防概念でオーストリアの国家学者・シュタインの「軍事意見書」のコピーであった。

日本リーダーパワー史(702) 日中韓150年史の真実(8) 「福沢諭吉の「日中 …

no image
日本メルトダウン(904)『消費増税延期でアベノミクスは再起動するか』●『アベノミクスは大失敗」と言える4つの理由ー今すぐ総括を行い経済政策を修正すべきだ』●『今の経済政策を続けて何一ついいことはない』●『外国人投資家が安倍政権の「敵」になる時―』

   日本メルトダウン(904) 消費増税延期でアベノミクスは再起動するかー「円 …

no image
日本一の「徳川時代日本史」授業④福沢諭吉の語る「中津藩で体験した封建日本の差別構造」(旧藩情)を読む⑤  

  日本一の「徳川時代の日本史」授業 ➄   「門 …

no image
日本リーダーパワー史(618) 日本国難史にみる『戦略思考の欠落』 ⑫『福島安正のインテリジェンスが日清,日露戦争の勝利の主因①わが国初の国防書「隣邦兵備略」を刊行、清国の新海軍建設情報 を入手、朝鮮を属国化し大院君を強引に連れ去った

日本リーダーパワー史(618)  日本国難史にみる『戦略思考の欠落』 ⑫ 『福島 …