前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

★『明治裏面史』/ 『日清、日露戦争に勝利した明治人のリーダーパワー, リスク管理 ,インテリジェンス(51)★『陸軍参謀本部の俊英・明石元二郎と宇都宮太郎のコンビが日露戦争勝利の情報謀略戦に活躍②』★『宇都宮大佐はロンドンでポーランド社会党首領のヨードコーらと接触、帝政ロシアの支配下からポーランドを解放し、第1次世界大戦後、新興ポーランドの元首となったユゼフ・ピウスツキ、特にその兄と親交があった』

   

 ★『明治裏面史』/

『日清、日露戦争に勝利した明治人のリーダーパワー,

リスク管理 ,インテリジェンス(51)

 以下は宇都宮徳馬『暴民損民」徳間書店(1984年)より

日露戦争のとき、情報将校の明石元二郎がストックホルムを根拠地として謀略活動を行い、ロシアの革命分子を助けて内乱を煽ったという話は名高い。

その明石大佐と常に連絡を取って、謀略活動の資金パイプになっていたのが、ほかならぬ内の父だった。父にとっては最も親交のあった1人であり、全く相反する性格ながら妙にウマが合い、終生よく水魚の交わりが続いた。

明石大佐を林公使に紹介したのも父であり、根拠地のストックホルムよりもむしろ、ロンドンを中心に画策していたのも、父が電報を打つなど連携プレーを行っていたためである。明石大佐の所在は常に不明だったが、父にだけは例外だった。

変幻出没の活動によって、革命分子との接触で大成功を収めた裏には、数々の父の助力があった。ちなみに、当時の明石大佐の任務について、父が長岡外史留守参謀次長

http://www.nagaoka-gaishi.jp/

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%95%B7%E5%B2%A1%E5%A4%96%E5%8F%B2

に宛てた書面(明治三十八年六月十五日付)が残されている。

文中にいわく、

 「…・明石大佐の事業は、是亦興って著大の効目有之可申同大佐も折角大骨折の様子に有之候へ共、何を申すも多種多様の人物や党派相手の事と申し、二面には警察等の厳重なる商品の輸入甚だ意の如くならざるやにて進捗、意に任せず、

併、し折角尽力中に御座候へば、其結果の現れ候事も1,2個月の内には何んとか目鼻相付き申さんかと察せられ申候、尤も大急ぎ居られ候へ共、各種の困難有之候哉に御座候云々」と、いきいきと二人の関係が描かれている。

日本リーダーパワー史(91)日露戦争でサハリン攻撃を主張した長岡外史・児玉源太郎<日露戦争の真実・「ないない参謀本部」のリーダーシップの実態>

http://www.maesaka-toshiyuki.com/person/3379.html

 

日本リーダーパワー史(45)国家戦略・リーダーシップ・インテリジェンスの日露戦争と現在の比較論―長岡外史について②

http://www.maesaka-toshiyuki.com/person/3482.html

 

、宇都宮太郎自身も、ロンドンでポーランド社会党首領のヨードコーらと接触があった。とくに帝政ロシアの支配下からポーランドを解放し、第∵次世界大戦後、新興ポーランドの元首となったユゼフ・ピウスツキ、特にその兄と親交があった。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A6%E3%82%BC%E3%83%95%E3%83%BB%E3%83%94%E3%82%A6%E3%82%B9%E3%83%84%E3%82%AD

 

『日露インテリジェンス戦争を制した天才参謀・明石元二郎大佐』④『ヨーロッパ各国革命党の共闘、連合のためのパリ連合会議に成功する』http://www.maesaka-toshiyuki.com/person/5110.html

『日露インテリジェンス戦争を制した天才参謀・明石元二郎大佐』-戦時特別任務➂ 対ロシア戦での『ヨーロッパ各国革命党の共闘、連合会』結成を画策➂。http://www.maesaka-toshiyuki.com/war/5074.html

明治三十八年の革命を背景として日露戦争は終結し、ベゾプラゾフらの侵略計画は漠北へ掃蕩されたが、約40年後、同じ手口の侵略が当時の革命派スターリンの手によって、ヤルタ協定を口実に中国の東北、朝鮮、千島に対して行われたことを、私は父の霊とともに遺憾に思う。毛沢東の中国と金日成の朝鮮とは、これを再びシベリアに追い返しはしたが。

明石大佐は天才的な情報将校であったが、変なクセがあった。

父とともにロシアの革命派やポーランドの独立派と接触して謀略活動を行っていた明石大佐は、人と話をしているときに、平然と鼻くそを丸めて、飛ばして入った酒を無頓着に飲む豪傑で、父は「明石はきたない奴だ」と言っていた、という。

 - 人物研究, 戦争報道, 現代史研究

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
『日本戦争外交史の研究』/『世界史の中の日露戦争』㉖「開戦2ゕ月前の「英タイムズ」の報道』ー『極東情勢が改善されていないことは憂慮に耐えない』●『ロシアは中国に対し.いまだにあらゆる手段を用いて,ロシアの満州占領に関し協定を結ぶように仕向けようとしている。』★『日本が満州でロシアに自由裁量権を認めれば,ロシアは朝鮮で日本に自由裁量権を認めるだろうとの印象を抱いている。』

  『日本戦争外交史の研究』/『世界史の中の日露戦争』㉖ 1903(明治36)年 …

no image
★10最重要記事再録/日本リーダーパワー史(812)『明治裏面史』 ★ 『「日清、日露戦争に勝利」した明治人のリーダーパワー、 リスク管理 、インテリジェンス㉗『日本最大の国難・日露戦争で自ら地位を2階級(大臣→ 参謀次長)に降下して、 全軍指揮したスーパートップ リーダー児玉源太郎がいなければ、日露戦争勝利は なかった ーいまの政治家にその胆識はあるのか?』★『トランプ米大統領の出現で、世界は『混乱の時代』『戦国時代に逆戻りか」 に入ったが、日本の国民にその見識 と胆力があるのかー問われている」

                                         …

no image
『知的巨人の百歳学(157)記事再録/早稲田大学創立者/大隈重信(83歳)の人生訓・健康法ー『わが輩は125歳まで生きるんであ~る。人間は、死ぬるまで活動しなければならないんであ~る

『早稲田大学創立者/大隈重信(83歳)の人生訓・健康法ー『わが輩は125歳まで生 …

no image
漫画「美味しんぼ」の「福島での鼻血描写」ー「チェルノブイリでは避難民5人に1人が鼻血を訴えた」(広河隆一氏の調査)

  ビッグコミックスピリッツの漫画「美味しんぼ」の「福島での特に鼻血の …

no image
日本リーダーパワー史(499)勝海舟の外交必勝法ー「多くの外交の難局に当ったが、一度も失敗はしなかったヨ」①

  日本リーダーパワー史(499)   今年は第一 …

no image
日本メルトダウン脱出法(769)「世界初の原発ごみ最終処分場建設へフィンランド」●「米国超大物スパイが明かす、中国「世界制覇」の野望」●「「中国崩壊」論は、単なる願望にすぎないーそれでも中国経済は日本の脅威になる」

    日本メルトダウン脱出法(769)    「世界初の原発ごみ最終 …

no image
日本メルトダウン脱出法(893)「ヒラリー大統領誕生で日米関係はかつてない危機も ニューヨーク・タイムズ紙の辣腕記者が明かすヒラリーの本音」◉「サミットでドイツを協調的財政出動に巻き込めない理由」◉「日本の財政拡大提案が独英の理解を得られない理由」◉「ステージに新総統が登場、垣間見えた「中国離れ」」

日本メルトダウン脱出法(893) ヒラリー大統領誕生で日米関係はかつてない危機も …

『私のおススメの鎌倉古寺巡礼①』★『鎌倉駅から3分の本覚寺の「仁王門」の見るべし、約800年前の鎌倉武士の魂にふれる。そのド迫力!に一喝される!

鎌倉駅を出て、若宮通りにでて、鎌倉郵便局の横の道を進むと、本覚寺がある。この間、 …

no image
日本リーダーパワー史(452)「明治の国父・伊藤博文が明治維新を語る④」下関戦争の真相はこうだ。

    日本リーダーパワー史(452) …

no image
日本のメルトダウン(271)【4号機の危機】そうなると使用済み燃料の膨大な放射能が防壁もないから噴き出す(小出裕章)」ほか

          &nbsp …