「グローバル・ウイアーデイング(地球環境の異常変化)」の時代➀ー『今後、数百年にわたってこのうだるような暑さが続き、海面がそびえ立つほど上昇する地球の気温の上昇がギリギリの臨界点(地球上の森林、海、地面が吸収するCO2吸収のフィードバックプロセス)を超えてしまうまで、あとわずかしかない」』
2018/09/04
「グローバル・ウイアーデイング(地球環境の異常変化)」の時代
世界中で異常気象が続いている。気候科学者のキャサリン・ヘイホーによると「グローバル・ウイアーデイング(地球環境の異様な変化)」の時代に突入したという。(「フォーリンアフェアーズ日本版」2018年8月号)
日本では、6月末から7,8月にかけて台風と連日35-40度という記録的な猛暑が続き、西日本豪雨などに襲われ大被害を出した。死者行方不明229人、住宅被害は全半壊合わせて7378件、床上浸水1万4000件、土砂災害1464ヵ所、河川の護岸決壊37ヵ所、同損壊、侵食452ヵ所にのぼった。(日経コンストラクション8月13日号)
日本だけではない。世界中で猛威をふるっている。全米ではカルフォルニア州で7月末までに140件の山火事が発生、100万エーカー(東京都の面積の約2倍以上)が燃えて、数万人が避難を余儀なくされた。この時、同州南部のある市では世界の観測史上最も熱い「48度の雨」が降った。体に当たればヤケドする熱湯である。
今年4月には、ハワイで24時間に1270ミリもの大雨が降った。東京の年間降水量は1500ミリほどで、日本の集中豪雨の場合も50-100ミリ程度なのに比べると想像を絶する雨量である。
これは昨年のことだが、ハリケーン「マリア」に直撃された米自治領プエルトリコでは約1000人が死亡し、10万人以上が米本土に移住した。2017年に米国での気象関連の被害額は約30兆円にのぼる。
ヨーロッパではアフリカからの熱波でスペイン、ポルトガルなどでは最高気温は48度を突破、イタリアのナポリでは55度に達した。ヨーロッパ全域が破壊的な影響を受けている。猛暑が続くドイツではライン川の水位が大きく下がり、川底も広い範囲が露出して、123年前に沈没した船が姿を現し、多くの人たちが見物に訪れている、という。
とくに、スウェーデンでは過去250年間で最も暑い7月を記録した。国内最高峰のケブネカイセ山の氷河が溶けて標高が約4メートル低くなった。6月中旬に13ミリの雨が降っただけで、その後の降雨量がほぼゼロ。そのために未曽有の干ばつが発生、国土の広い範囲で牧草が育たず、一部の農家は家畜を処分する事態に追い込まれている。
中国北西部の陝西省では7月28日から降り続く豪雨による洪水で、40人以上の死亡、行方不明者を出し、66万人が被災し、3万8000人が避難した。また、今年1月からでは、同地域では洪水や地すべり、雷などで700人以上が死亡。また、中国北部、北東部では、過去20年間で最悪の干ばつに襲われ5億人以上が水不足に苦しんでいる。中国は過去25年間で砂漠化が進みは約2万8000の河川が消失した、という。
大気汚染で認知能力低下、研究者らが中国のデータを分析
https://www.cnn.co.jp/fringe/35124709.html
インドでは南部ケララ州で「過去100年で最悪」の洪水に見舞われ死者数が324人、31万人が避難した。モンスーン入りした6月以降の死者数は、ケララ州を含む国内7州で868人にのぼった。
南アジア地域(インド、パキスタン、バングラディッシュ、スリランカなど)は世界人口の5分の1を占めているが、この地球温暖化に歯止めをかけられなければ高温と高湿化がさらに進み、今世紀末までには「生存不可能レベル」に達すると警告する研究結果が専門家によってまとめられた。
オーストラリア東部でも過去50年で最悪の干ばつに襲われ、羊、牛の牧畜産業が大打撃を受けている。干上がった大地に草が育たないため 農家は飼料や牧草を他地域から仕入れざるを得ず、毎週、何千ドルもの費用コストがかさみ、飢えた牛を殺処分する農家や先祖代々住み続けてきた牧場を放棄する経営ピンチに直面している。住民はシャワーを3分以内に済ませ、衣類の洗濯は週2回までといった厳しく制限している、という。
以上、最近の異常気象のニュースをネットで閲覧しただけで、子供たちの未来が暗くなってくる。
気候科学者のキャサリン・ヘイホーの「グローバル・ウイアーデイング」の中で、「現在、最大の温室効果ガスである二酸化炭素の大気中濃度は410ppmを超えており、過去80万年で最悪のレベルにある。地表面の平均温度は、産業革命前と比べて1・2度上昇し、今後100年間で2,3度まで上昇するかどうかはわからない。観測史上もっとも暑い夏17回のうち16回は2001年以降に記録されている」
今後はこれまでは考えられなかった大災害があらゆる場所で起きてくる。かつて100年に1度だった大洪水が、毎年のように起きる。海面が上昇し、大地が枯れ、より砂漠化し、猛烈な嵐や洪水が起きる、居住できなくなる国も出てくる。世界中で社会的にも経済的にも大混乱を引き起こすー警告している。
「燃える地球、死に行く人類の未来SOS」のニュースがリアルタイムにメディア、インターネット,Youtubeなどで報道され追体験できることは現代人の幸せである。
“2歳児発見“の人助けのスーパーマンおじいちゃん/尾畠春夫さん(78歳)の行動力と「社会に恩返しをする人生哲学」に見習いたい。早速行動に移るつもりである。
★『世界を襲う地球温暖化による異常気象』-『“ヒートドーム”に閉じ込められた北半球、史上最高気温続出』★『世界人口は2055年には100億人を突破。燃え上がる地球で人類は絶滅種族に向かう』
http://www.maesaka-toshiyuki.com/longlife/30359.html
関連記事
-
-
『オンライン/日本宰相論/講座』★『日本最強の宰相・原敬のリーダーシップーその見事な生き方、人・金の使い方は④<同僚・後輩には「富と名誉は諸君の取るに任せる。困難と面倒は自分に一任せよ」が口癖だった>』
2012/08/04 日本リーダーパワー史(292)記事再録 &nb …
-
-
世界、日本メルトダウン(1017)ー「トランプ操縦の『エアホースワン』は離陸後2週間、目的地も定まらず、ダッチロールを繰り返す」★『仏大統領選 ルペン氏が首位 左派アモン氏低迷 世論調査』→『トランプ大火災は「パリは燃えているか」(第2次世界大戦中のヒトラーの言葉)となるのか!
世界、日本メルトダウン(1017) トランプ操縦の『エアホースワン』は離陸後 …
-
-
速報(154)『日本のメルトダウン』『福島原発から45k地点でプルトニウム検出』『中間貯蔵施設という呼び名は大変不適切である』
速報(154)『日本のメルトダウン』 『福島原発から45キロの地点 …
-
-
藤田嗣治とパリの女たちー「最初の結婚は美術教師・鴇田登美子と、「モンパルナスの大姉御」といわれたフェルナンド・バレーと二度目の結婚、3度目は「ユキ」と名づけた美しく繊細な21歳のリュシー・バドゥと』★『夜は『エ・コールド・パリ』の仲間たちと乱ちきパーティーで「フーフー(お調子者)」といわれたほど奇行乱行をしながら、昼間は、毎日十四時間以上もキャンバスと格闘していた』いた。
&nbs …
-
-
『ニューヨーク・タイムズ』で読む日本近現代史①ー日本についての最初の総括的なレポート<「日本および日本人ー国土、習慣
<『ニューヨーク・タイムズ』で読む日本近現代史 の方がよくわかる① …
-
-
池田龍夫のマスコミ時評(103)『名護市長選ー辺野古移設実施への難題(1/22)』『渡辺・読売会長が「情報保全諮問会議」座長(1/17)』
池田龍夫のマスコミ時評(103) ◎『名 …
-
-
◎「オンライン外交史・動画講座/日本・スリランカ友好の父」★『ジャヤワルデネ前スリランカ大統領ー感謝の記念碑は鎌倉大仏の境内にある(動画)』
2014/11/30   …
-
-
新著刊行しました !★『人生、晩節に輝く(長寿逆転突破力)』(日経新聞出版社 2022年6月刊 1700円+税)★『渋沢栄一は「人の生涯を重くするか、軽くするかは、一にその晩年にある。人は晩年が立派でありさえすれば、世間はこれを許してくれる』
前坂俊之著『人生、晩節に輝く(長寿逆転突破力)』(日経 …
-
-
日本リーダーパワー史(556) 「日露インテリジェンス戦争の主役」福島安正中佐⑥単騎シベリア横断、日露情報戦争の日本のモルトケ」とポーランドは絶賛
日本リーダーパワー史(556) 「日露インテリジェンス戦争の主役」福島安正中 …
-
-
『Z世代のための歴代宰相の研究②』★『桂太郎首相の実像と虚像』★「ニコポン、幇間(ほうかん)」ではない、真の「人間学の 大家」「胆力のあった」桂太郎首相の実像』
ホーム > 人物研究 > 2013/ …