前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

『F国際ビジネスマンのワールド・カメラ・ウオッチ(158)』「イスラエルに魅せられて再訪 2016 /1」レポートその(7)クムラン(Khirbet Qumran) の死海写本』 ”20世紀最大の考古学的発見”

   

 『F国際ビジネスマンのワールド・カメラ・ウオッチ(158)』

 

「イスラエルに魅せられて再訪 2016 /1」レポートその(7)

『クムラン(Khirbet Qumran) の死海写本』

”20世紀最大の考古学的発見”

 

ヒルベト・クムランの地名は、世界の文明史、宗教史の中でイスラエルの歴史的意義とその重要性を一気に高めた言われる。

上死海の北西部近郊のクムラン。紀元前8世紀には人が住み始め、紀元前2世紀には、クムラン教団と言われる禁欲的な宗教団体、ユダヤ教徒の一派が共同生活を始めている。

死海側に残っている遺跡は集会所と言われ、普段は周囲の山の洞穴で暮らしていた。集会所跡からは、集団生活に必要な施設一切、サウナに至るまで整備されていたことが分かる。

紀元前130年頃には数千人居た住民は、紀元70年頃にはローマ軍とのユダヤ戦争で滅び、20世紀に日の目をみるまで、洞穴の大量の甕に入った巻物は放置されたままであった。

クムランの地を世界に轟かせたのは、1947年にベドウィンの少年が山の洞穴で土器に入った巻物を発見したことに始まる。クムラン周辺には100以上の洞窟があるが、巻物(写本、羊皮紙主体で一部パピルス)が発見されたのはその内の11箇所である。死海文書の作成はクムラン教団の手により、紀元前250年頃から紀元1世紀頃迄のものと言われている。

遺跡の最後の調査は1958年に行われているが、この間 エルサレム・フランス聖書考古学学院の所長で、ヘブライ語聖書研究の専門家、ドミニコ会司祭のロラン・ド・ヴォーが委員長となった超教派の国際的な調査委員会の研究が最も大きな成果を収めたと言う。

その後、1990年、ヴォー委員会の研究成果を元に死海文書を管理していたイスラエル古代遺跡管理局(IAA)はヘブライ大学教授エマニュエル・トーヴを委員長に指名、世界中から優れた学者60人を招聘した結果、死海文書の公刊は急速に進展した。

死海文書の内容は大きく分けて、三つに分類される。第一は「創世記、出エジプト記等のヘブライ語聖書(旧約聖書)正典本文」、全体の4割を占める、

第二は「旧約聖書外典」と「偽典」と呼ばれる文書群(エノク書、ヨベル書、トビト書、シラ書、等でユダヤ教の聖書正典としては受け入れられなかったもの)全体の3割、第三に「宗団文書」と呼ばれるもので、クムラン教団の規則や儀式書、「戦いの書』等で全体の3割を占める。

死海文書の発見前に知られていた最古のヘブライ語写本は、紀元925年頃のアレッポ写本であった。クムランの「世紀の大発見」により最古の写本が1000年遡った事になり、それまで知られていたどんな写本よりも圧倒的に古いテキストを研究者たちに提供する事となった。
111111111111

222222222222222

333333333333
44444444444

555555555

66666666666666666666666666

7777777777777777777777

8888888888888888888888888

999999999999999999999999

101010

12121212

 - 現代史研究 , , , , , , , ,

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
 日本リーダーパワー史(790)ー 「国難日本史の歴史復習問題」★「日清、日露戦争に勝利」 した明治人のリーダーパワー、 リスク管理 、インテリジェンス⑧』 ★『元勲伊藤博文と巨人頭山満の日露開戦の禅問答』「伊藤さん、あんたは今日本でだれが一番偉いと思いますか」と意外極まる一問を放った。

 日本リーダーパワー史(790) 「国難日本史の歴史復習問題」ー 「日清、日露戦 …

日本リーダーパワー史(550)「国難日本、世界大乱を前に、「永田町の子供政治家」の「木をみて森をみず」「世界のスピード変化に目をつぶる」論議に、「これで日本タイムアウトか」?

  日本リーダーパワー史(550) 「日本沈没」国難日本、世界大乱を前 …

no image
『リーダーシップの日本近現代史』(104)/★『記事再録/<まとめ>日本最強の外交官・金子堅太郎ーハーバード大同窓生ルーズベルト米大統領を説得して、 いかに日露戦争を有利に進めたか、その驚異のディベート・テクニック』★『『ルーズベルト大統領は「旅順陥落」に大喜びー黙っていると”Silence is Consent”。 どしどし反論せよ』⑤』

     2015/01/22の連載記事 …

no image
渡辺幸重原発レポート②4月11日の現地ルポ「震災は現在進行形である」「原発から避難せざるをえなかった人たち」

渡辺幸重原発レポート②4月11日の現地ルポ ●「震災は現在進行形である」 「原発 …

no image
★人気記事再録『国葬にされた人びと』(元老たちの葬儀)『伊藤博文、大山厳、山県有朋、松方正義、東郷平八郎、西園寺公望、山本五十六、吉田茂の国葬はどのように行われたか』

『国葬にされた人びと』・・元老たちの葬儀 <別冊歴史読本特別増刊『ご臨終』200 …

no image
★『世界を襲う地球温暖化による異常気象』-『“ヒートドーム”に閉じ込められた北半球、史上最高気温続出』★『世界人口は2055年には100億人を突破。燃え上がる地球で人類は絶滅種族に向かう』

『青い地球は誰のもの、 青い地球は子どものもの、 青い地球はみんなのもの、 人類 …

no image
日本メルトダウン脱出法(827)「黒田バズーカ」第3弾を生んだ崖っぷち事情ー計り知れないマイナス金利導入のインパクト」●「鍵は中国「毒」の伝染遮断、資本規制だ 世界株安底入れのかすかな曙光が見え始めたー武者 陵司」●「黒幕発覚はこれから!?ー廃棄食品横流し事件の深い闇」

   日本メルトダウン脱出法(827)   http://toyoke

no image
『リーダーシップの日本近現代史』(202)ー『COP25と<脱石炭の行動を起こせない>」大災害国日本の沈没①』★『2018年の気象災害被害が最悪国だった日本』★『100年に一度の想定外の災害が毎年のように襲ってくる「巨大災害多発時代」に突入した日本』★『それなのにCOP25で2度目の化石賞でダメ出しされた日本は51位 石炭大国の中国は30位』★『安倍政権下で環境問題後進国へ転落、世界との差は2周遅れで信用失墜へ!』

    ●「今やらねば、いつできる.何よりダメな日本の衰退』  COP25で2度 …

『巣ごもり動画で金閣寺を一挙公開(60分)』これを見るだけで観光には行かないでね』★『外国人観光客で超人気の春の京都・金閣寺の全光景4K撮影(2019/3/30)★『The Japanese Golden Templeー外国人観光客に圧倒的・人気ナンバー1の金閣寺へ向かう(2014/04/01)』

  ➀外国人観光客で超人気の春の京都・金閣寺の全光景4K撮影➀(201 …

『オンライン/徳川歴代将軍講座』<日本超高齢社会>の歴史とは⑤…<徳川歴代将軍の年齢、実力調べ』★『徳川家康と秀忠、家光の三代将軍の指南役 の天海大僧正107歳?こそ徳川幕府の盤石な体制を築いた<影の将軍>なのじゃ』

      2010/01/27&nbs …