日本リーダーパワー史 ⑧山本権兵衛の異文化コミュニケーション能力、異文化認識力は・・
今から100年前の日本人のパリ行状記を赤裸々に紹介して、出版当時、大変評判になった本です。
1920年代にもパリにはたくさんの日本人が住んでいましたが、伴野さんはそのパリで対仏輸出入組合理事長をして、日本人の世話役を長くしていた人物です。

当時、日本人のパリ行状記、異文化認識、異文化コミュニケーション、食事のマナー、男女交際、もろもろのフランス認識、西洋認識が具体的に紹介されていています。
当時の日本の軍人の最高峰・山本権兵衛のた立小便、無言で食事をして、コミュニケーション全くしない、フランス女性を女でなく小便つぼと思えなどーとんでもない女性感をもっていたことが、いろいろ語られていて興味深い内容なので、紹介します。
「バーバリアン(文明化されていない)の日本人」は、今もどれだけ変わったのでしょうか。
「伴野、西洋の女を女と思うな、小便つぼだと思え」私はこのことばを、西洋の女は人情がうすいというふうに解釈した。だがこれには少しばかり西洋の女を知りはじめた私には異論があった。要するに加藤中佐は、商売女しか知らぬのだ。
一時、彼女はバッタリ音信を絶った。不思議に思いつつ時を過すこと三四カ月、突然手紙で再会を求めてきたので会ってみたら、彼女は低い声で「じつは貴方の種を宿したのだ、しかし貴方のお気に召さぬことと思い、かつは私の社会に対する体面から人工流産させたが、以後容態すぐれず臥床にあり、今日やっとの思いでお目にかかれた」とのことに、彼は驚いてその諸経費を、辞退する手に無理やり握らせたのである。
大将はこの話題をひっさげて参内し、あいさつがすむや、ただちに日本海々戦がはじまった。大将は海戦の模様を井上大使の通訳で「立板に水を流すが如く英語で話し」さっさと引あげてきたのである。カイゼルはいろいろ質間がしたかったのに、あっというまに大将に退去され、「アッアッ」と言ってたと高笑いするのである。もっともこれは質問されては困るから、逃げ去ったのだろうと云った提督もある。
国民のほとんど全部はこれから述べる事実を知らず、太平洋戦争も終りまで事実を知らず、勝った、勝ったの一点張りで、今度のような開びゃく以来の大敗北を喫した。
国民を欺瞞することは最大の損失であると思う。英国がシシガポール沖にその誇る不沈艦プリンス・オブ・ウェルズを失ったとき、チャーチルはただちに翌朝これを発表する勇気があって最後の勝利を獲得した。日本は最期まで事実を隠蔽して大敗を喫した。
したがって速力はでず燃料に窮し、寄港地では許容量以上の石炭を満載した。のちに瓜生艦隊先任参謀も、捕えた艦上到るところ石炭の山、これでよく戦えたもんだと述懐している。
関連記事
-
-
知的巨人の百歳学(152 )人気記事再録/<東京で歩いて百歳めざす健康長寿階段ナンバーワンはここじゃよ?ー百歳生涯現役実践入門ー地下鉄永田町駅です』★『鎌倉天然自遊人の朝食はー粗食が長寿元気の秘訣、ゼイタクは健康の敵』』
★「東京で歩いて百歳めざす健康長寿階段ナンバーワンはここじゃよ?ー …
-
-
日本リーダーパワー史(807)『明治裏面史』 ★『「日清、日露戦争に勝利』した明治人のリーダーパワー、 リスク管理 、 インテリジェンス㉒『日露戦争4ゕ月前、『今、信玄』といわれた陸軍参謀本部次長・田村怡与造が急死』★『国家存亡を賭けた日露戦争直前に2代続けて参謀総長(次長)が殉職する大国難に襲われた。ロシアは手をたたいて喜んだが、日本は祈るような気持ちで後任を見守った。』
日本リーダーパワー史(807)『明治裏面史』 ★『「日清、日露戦争に勝利』した …
-
-
(再録)ー世界が尊敬した日本人(33) ☆「世界の良心」とたたえられた 国際司法裁判所所長・安達峰一郎
(再録)ー世界が尊敬した日本人(33) 2008年 ☆「世界の良心」とたたえられ …
-
-
★『オンライン百歳学入門動画講座』★『鎌倉カヤック釣りバカ人生30年/回想動画記』/『母なる鎌倉海には毎回、大自然のドラマがあり、サプライズがあるよ!
私も今年はどうやら古希(70歳)らしい、ホント!、ウソでしょうと言いたくなるよ。 …
-
-
『リーダーシップの日本近現代史』(70)記事再録/日本リーダーパワー史(241)空前絶後の名将・川上操六(29)★『戦いで最も重要なのは「インテリジェンス」 それ以上に重要なのは「ロジスティックス」』
2015/02/17日本リーダーパワー史(241) 空前絶後の名将・ …
-
-
日本リーダーパワー史(873)―『慰安婦問題をめぐる日韓合意をひっくり返した韓国政府の二重外交の歴史復習問題⑶』★『伊藤統監は「今次のハーグ密使事件は保護条約の違反であり、日本に 対する敵対行為である』★『「英タイムズ」「ニューヨーク・タイムズ」など の「日韓併合への道』の報道連載(21回→27回終)』
日本リーダーパワー史(873)― 「 英タイ …
-
-
W杯ロシア大会が6月14日から開催ー『ガラパゴス・ジャパン・サッカー」は「決定力不足ではなく「実力不足」/セルジオ越後』★『大迫が負傷交代…2試合連続ノーゴールの西野J、スイスに完封負け(6月8日)』★『何をいまさら、日本代表・西野監督「形はできている。あとは決定力」』
「ガラパゴス・ジャパン・サッカー」は勝てるのか 決定力不足ではなく「実力不足」/ …
-
-
「明治維新史を見に行くー革命家・吉田松陰と1番弟子・久坂玄瑞の生誕地「萩」を訪れた」
「明治維新史を見に行くー革命家・吉田松陰と1番弟子・久坂玄瑞の生誕地「萩」を訪れ …
-
-
記事再録/知的巨人たちの百歳学(140)-「アメリカ長寿オールスターズ(100歳人) の長寿健康10ヵ条―<朝食は王さまのように、昼食は王子さまのように、そして夕食はこじきのように>
2013年10月3日/百歳学入門(82) ▼「アメリカ長 …
-
-
『Z世代のための最強の日本リーダーシップ研究講座㉙」★『明治開国以来、わずか40年で日清、日露戦争で勝利したのは西郷従道の人事抜擢した山本権兵衛だった』
2009年8月15日「西郷従道」のリーダーパワーの記事 …
