前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

池田龍夫のマスコミ時評(51) ●孫崎亨氏のツイッターによると、『尖閣問題 歴史的事実位は勉強して下さい』

   

 池田龍夫のマスコミ時評(51)
 
孫崎亨氏の「尖閣問題」ツイッターによると、
●『尖閣問題 歴史的事実位は勉強して下さい
 
池田龍夫(ジャーナリスト、毎日新聞OB
 
孫崎亨氏の「尖閣問題」ツイッターによると、尖閣問題 歴史的事実位は勉強して下さい

4月23日:19日京都新聞「言うまでもないが尖閣諸島はわが国の固有の領土であり、それは歴史的にも国際法上も疑いのない事実だ」。誰もこの台詞疑わない。これが標準。よく考えてみよう。「1895年に閣議で日本領決定」。1895年以来日本領がどうして「我が国固有の領土」になるか。

歴史的にみれば明、清に中国の管轄下という資料は多くある。1895年以前に日本の物という資料はない。だから「我が国固有の領土」は間違い。
「国際法上も疑いのない」。これは我が国が国際法上の「無主の地」という論展開しているだけ。中国も自国領と主張。かつ日本の同盟国の米国すら領有権問題に「いずれの側にも立たない」。「わが国の固有の領土で、歴史的にも国際法上も疑いない事実」でないものを事実として誤認は極めて危険。こんな基本的な事すら日本国民は間違ったことを教えられている。京都新聞等メディアは一度私の『日本の国境問題』で、せめて歴史的事実位は勉強して下さい。
尖閣 国民の世論煽りは共産党も

尖閣諸島:日中間で尖閣諸島の位置付けがどうなっているか、国民の世論煽りは共産党も同じ。「尖閣諸島問題 日本の領有は歴史的にも国際法上も正当――日本政府は堂々とその大義を主張すべきby日本共産党」。今又この立場を繰り返している。
尖閣は日本固有でなく係争地と認識すべし

尖閣:我々は事実を知らなければならない。主として中国側主張を見て見たい(『日本の国境問題』より)。日本は「日本は1885年以降現地調査を行い,これらの島々が単に無人島でどの国の支配もないことを確認し沖縄県編入。
この行為は,国際法上,先占の法理としている」。中国側主張「中国が最初に釣魚島発見し中国版図に。沖縄海溝一帯風波が高く、古代の木造船が琉球から魚釣島に行くのは不可能、他方台湾漁船はよくこの一帯へ。だから釣魚島。明時代“釣魚島は台湾に付属する小島」と記述。1556年明は胡宗憲を倭寇討伐総督に任命後『籌海図編』中で釣魚島を中国福建省海防区域に。

井上清教授“「尖閣列島”のどの一つの島も、一度も琉球領であったことはないことを確認、元来は中国領。

“ 争点①:「先占の原則」。太寿堂鼎著『領土帰属の国際法』「特殊な条件の下に出現。植民地獲得の熱望にかられた諸国の間に新発見の土地を分割する問題を解決する手段として先占の原則


争点2:1986年尖閣諸島の日本併合をどうみるか。中国側見解「「清朝は敗戦。日本は時機が来たと見て、釣魚群島を日本の“版図”に入れ、 “馬関条約(下関条約)”を締結。 “台湾全島と付随全島嶼割譲。侵略行為。近代国際法によれば、侵略行為は合法的権利を生み出せない。

争点3:尖閣諸島は日本の下、及び第2次大戦後沖縄の一部か、台湾の一部か 中国側反論①日本の東京裁判所は1944年釣魚群島は「台湾州」の管轄②米国務省のマッククラウスキーは「沖縄返還時、米は施政権と主権が別個のものであると考える、主権問題をめぐり食い違いが出た時には当事国が協議して解決すべきである」と解釈。③1950年6月28日、周恩来外交部長は「台湾と中国に属するすべての領土の回復」をめざす中国人民の決意について声明。以上、要は尖閣諸島は中国領とする中国主張にはそれなりの根拠。よって尖閣は日本固有でなく係争地と認識すべし
確固たる行動は軍事紛争にまで直結

尖閣諸島:尖閣諸島を巡る問題の一番問題は、尖閣は日中の係争地であるにもかかわらず、日本国内では「日本固有の島」という位置付けで「領有権の問題はそもそも存在しない」との立場で処理し、報道している、他方中国もまた「自国の領土」との立場である。双方が「自国の主張をより確固たるものにしようとすれば、当然相手国もそれに呼応した措置をとり、軍事紛争にまで直結する深刻な問題。
残念ながら日本国内にはこの認識が浸透せず、「自国の主張をより確固たる行動は国益にかなう」という考えが蔓延し極めて危険。(これからしばらくのツイートは『日本の国境問題』から引用)先ず日中の主張を検討する前に、国際的にどうみられているかをみてみたい。

(い)中国は尖閣諸島を自国領とみなしている。

(ろ)米国は1970年代から尖閣諸島について中立の立場。1996年以降一貫して「尖閣諸島で日中のいずれの立場も支持しない」と言明。例:2004年3月24日エアリ国務省副報道官は「尖閣の主権は係争中である。米国は最終的な主権の問題に立場をとらない」と述べている。

(は)国際的に見ると尖閣諸島は紛争地域であることがほぼ定着している。CIAのFACTBOOKは「尖閣諸島に中国はクレームをしている」とし、米国国防省「中国の軍事力2010年」の「領土紛争」の項に尖閣を記載している。

またBBCは2010年10月25日尖閣諸島を係争中の島と報じ、wikipedia(英語版)は尖閣諸島を「主権を巡り係争」と記述。国際的に「領有権の問題はそもそも存在しない」とするのは無理。

日本政府は「領有権の問題はそもそも存在しない」として、「国内法で粛々と行う」方針。日本のメディアは当然その問題に何等疑問を挟まず報道。当然中国も1992年尖閣諸島を自国領としているので将来「国内法で粛々と行う」事態が到来。極めて危険。将来の危険を無視する態度は原発問題と共通だ。

 - IT・マスコミ論 , , , , , , ,

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
★「コロナ騒ぎの外出自粛令で、自宅で閉じこもっている人のためにお勧めする<面白い人物伝>★<超高齢社会>創造力は老人となると衰えるのか<創造力は年齢に関係なし>『 ダビンチから音楽家、カントまで天才が傑作をモノにした年齢はいずれも晩年』★『 ラッセルは97歳まで活躍したぞ』

  <創造力は年齢に関係なし、世界の天才の年齢調べは> 前坂 俊之 ( …

no image
池田龍夫のマスコミ時評(119)●『原発政策―原発直下に活断層の恐怖(11/26』 ●「世界エネルギー展望2014」の会見動画(11/12)

      池田龍夫のマスコミ …

『F国際ビジネスマンのワールド・カメラ・ウオッチ回想録①』★『「パリぶらぶら散歩/ピカソ美術館編」★『ピカソが愛した女たちー画家の精力絶倫振りは、超弩級、地球人とも思えません。』

『F国際ビジネスマンのワールド・カメラ・ウオッチ(111)』 「ラ・セレスティー …

no image
★「日本の歴史をかえた『同盟』の研究」- 「日本の新聞が伝えた日英同盟」②『極東の平和維持のため締結、協約の全文〔明治35年2月12日 官報〕 『日英協約 日英両国政府間に於いて去月三十日、左の協約を締結せり』

★「日本の歴史をかえた『同盟』の研究」- 「日本の新聞が伝えた日英同盟」②   …

no image
『F国際ビジネスマンのウオッチ⑧』『書評『ニューヨーク・タイムズ東京支局長の『「本当のことを」伝えない日本の新聞』(双葉新書)

『F国際ビジネスマンのワールドニュース・ウオッチ⑧』   ★『書評『ニ …

no image
<動画ビデオ>米Apple社のジョブズの「巨大UFO型の新本社」プレゼン」と『全長3.6kmの「ソーラー・トンネル」』

●「巨大UFO型の新本社」をジョブズがプレゼン(動画)」  &nbsp …

『10年前の鎌倉海は豊穣の海、海水温上昇で、今は『死の海へ』★『オンライン10年前動画/鎌倉カヤックつりバカ日記』★『『すごいアタリ!、何度も突っ込み、大カワハギ27センチでした』★『ついにやったぜ、巨大ホウボウ50㎝をゲット』★『鎌倉カヤック釣りバカ日記(6/11)ーカワハギが釣れて、釣れて困るの巻よ③』

倉カヤックつりバカ日記ーついにやったぜ、巨大ホウボウ50㎝をゲット   …

no image
『オンライン講座/ハリウッドを制したイケメン日本人俳優・早川雪洲とは何者か?』★『ハリウッドの王者』となった早川雪洲は一転、排日移民法の成立で米国から追われた』★『「働き中毒」で米国になじまなかった「出稼ぎ労働者の日本人移民」は 「排日移民法、排日土地法」の成立で米国から追放された』②

  2015/12/16 記事再録 決定版・20世紀/世界が …

知的巨人の百歳学(113)ー徳富蘇峰(94歳)ー『生涯現役500冊以上、日本一の思想家、歴史家、ジャーナリストの健康長寿、創作、ウオーキング!』

徳富蘇峰(94歳)ー『生涯現役500冊以上、日本一の思想家、歴史家、ジャーナリス …

no image
日本メルトダウン(952)★『蓮舫氏へ、同じ「元・中国人、現・日本人」としての忠言、即刻、辞任するべきだ。(李小牧)』●『 国交省「常軌逸する」 三菱自、再測定でも不正』●『「技術立国」日本が情報技術で絶望的に弱い現実』●『小池知事vs巨大利権、盛り土問題を契機に全面対決へ』●『8年前のような「大暴落」を否定できない理由―緩和傾向だった金融政策の限界が見えてきた』

    日本メルトダウン(952) 『蓮舫氏へ、同じ「元・中国人、現・日本人」と …