前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

巨人ベンチャー列伝ー石橋正二郎(ブリジストン創業者)の名言・至言百選ー『遠きを謀る者は富み、近きを謀る者は貧なり。』

      2016/07/13

巨人ベンチャー列伝ー

石橋正二郎(ブリジストン)の名言、確言、凡語百選ー

『遠きを謀る者は富み、近きを謀る者は貧なり。』

 

①  世のため産業を興し、国を富ませ、働く多くの人を幸福にしつつ事業を大忙し、永久の繁栄をはかるは、わが社が創業当初より堅持してきた工業報国の精神である。

②  物心一如、すなわち精神と物質とは一体不可分のもので、精神は根幹で科学は枝葉である。したがって事業は精神力と科学力との結合により成り立つのである。

③  事をなすに当っては、何事でも真理を探り、物事の奥底を深く考えることが大切である。思慮浅薄なればあやまりが多い。理想と現実とを統一して、各々其の生命にするためには、理想を経(たて)とし、現実を緯(よこ)としなければならない。

④  経糸(たていと)ばかりの布は用をなさず、横に日々の現実を編みこんで初めて用をなすものだからである。

会社における真の協力は、責任遂行がタテとヨコとのよく調和された布の組織のごとく、同じ力の場合が一番強い理である。

 

⑤  事をなすに、陰陽2面の努力がある。深く思い遠く計を立て、雄渾にかつ緻密に熟慮し、前人未踏の境地を開くがごとき構想をねるのは、陰の努力である。これに対し、大自信をもって雄大にこれを実行にあらわすのは陽の努力である。

 

⑥  それは深く根を培った木が陽春に勃然(ぼつぜん)と枝葉を成長せしめるごとく、真に陰的深計熟慮があって、初めて溌剌たる陽気を発現するのである。深思熟慮、いよいよ意を決し断行すれば、陽気の発するところ、金石また透るのである。

 

⑦  陰に過ぐれは、人間に深みはあるが発動の陽気に欠け、反対に陽に偏すれば、活動の陽気は強くなるが人間は浅薄となる。偉人は必ずこの両両の作用がよく調和されている。

すなわち人間の修養の理想は、智仁勇の円満なる調和にある。先見明察の智あり、よく統御するの仁あり、果断決行の勇あり、中庸にして偏せざる才幹の人材がもっとも理想的人物である。

 

⑧  これを目標として修養に努め、一日一回、静思する者は1日1日進歩する。おのれを知ることと、反省することと、自制自律によりて人格を高むることが必要である。

 

⑨  世の中に小智小才の人が多いが、大智大才の人は差である。人はすべからく大智大才を志さわはならぬ。

⑩  遠きを謀る者は富み、近きを謀る者は貧なり。真理と虚偽の戦において、最後の勝利は其の上にある。誠心誠意は人を動かす。いかなる場合でも私心があってはならぬ。そして言行一致が大切である。

 

⑪  枝葉末節に拘泥し、小さい感情や、小さい名利に走るものほど小人である。大いなる感情、大いなる名利を重んずるものほど大人物である。

 

⑫  災いはロから、という。官業をつつしみ、自分の偉さをあらわそうとはせず、気どらなければかえって人に尊敬され、親しまれ、したがって自分も楽しみ多いが、いばり、虚勢をはる人は他からきらわれて、孤立し、人望を失うにいたる。

 

⑬  座と剛、強と弱、悠揚と俊敏、大胆と細心、-冷静と熱烈と親切、幅と奥行ある複雑なる多面性を統一する修養こそ、偉くなる途である。

 

⑭  積極進取は人類の本質である。勉強し、努力し、時勢に先んじ終始一貫すれば必ず大成する。

 

⑮  この如く、人道は中庸が一番大切である。安定と均衡を得んとする力の活動は、すなわち中庸を待んとするものである。

 

⑯  中庸は五分五分がよいという理である。およそ其の理知的な考え方は、理論と実際とをほどよく統一したる一つの標準である。

 

⑰  世の中は茨(いばら)の道である。これを切り拓いて行く力をもっていなければならないが、台風のとき、風に向って塵(ちり)を掃くような時勢逆行をなすは愚かである。

 

⑱  競争は進歩の母である。切磋琢磨し、全体として向上を目的とする成績の競争は必要があるが、弱肉強食の競争は平和円満一致団結を乱すもので罪深し。

 

⑲同じ会社で仕事する同僚との兢争心から、妬み・感情をとがらし、会社を忘れて私党をつくり、暗闘をなすがごとき狭量を深く戒しむべし。人事をつくして天命を待つ。人の功を奪うは益なく、譲に益あり。小我を捨て大我に生きよ。情は人のためならず、大乗的信念で働け。

 

⑳  学問した人は、説明や批判はうまいが苦労の体験が乏しく、したがって信念と実行力がともなわず、実際より遊離してせっかくの人材でありながら強く生きていない人がある。彼等は自ら反省し、進んで苦労努力して強い信念と実行力を養わねはならぬ。

 

 - 健康長寿 , ,

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

『Z世代のための最強の日本リーダーシップ研究講座(48)』★『地球環境破壊(SDGs)の足尾鉱毒事件と戦った公害反対の先駆者・田中正造①』★『鉱毒で何の罪もない人が毒のために殺され、その救済を訴えると、凶徒という名で牢屋へほう込まれる。政府は人民に軍を起こせと言うのか。』

2021/08/16 世界が尊敬した日本人(54)記事再録 (古河市兵衛)こんな …

世界、日本の最先端技術『見える化』動画チャンネルーJapan IT Week(秋)ーフューチャーショップの『Amazonログイン、ペイメントの実力と自社サイトECにもたらしたもの』★『Amazonログイン&ペイメント EC市場を変える、その影響力』

               世界、日本の最先端技術『見える化』動画チ …

no image
<ネット・ブログ・youtubeで健康・長生きする法>湘南海山、自由勝手のぶらぶらビデオ散歩で、楽しく長生きできるよ

★<ネット・ブログ・youtubeで健康・長生きする法>   ①ブログ …

no image
日本メルトダウン(954)『経歴詐称の蓮舫代表を選んだ民進党の稚拙な危機管理(池田信夫)』●『米バブル市場はサウジアラビアからの一撃で崩壊か 米国が恐れるサウジアラビアの米国債大量売却』●『急増する在日中国人、大使館指令で過激分子にー犯罪者の入国も続々、すでに自衛隊員以上の動員能力』●『「日本は原発ゼロでやっていける」小泉純一郎氏が語った“専門家のウソ”』

  日本メルトダウン(954)   経歴詐称の蓮舫代表を選んだ民進党の …

no image
『リーダーシップの日本近現代史』(191)記事再録/百歳学入門(76)日本長寿学の先駆者・本邦医学中興の祖・曲直瀬道三(86歳)の長寿養生俳句5訓を実践せよ

    2013/06/20 / 百歳学 …

no image
日本メルダウン脱出法(665)「歴史的機会逃す」など安倍首相の演説の韓中米メディアの報道」●「時代は「80日間世界一周」から80時間世界一周へ」など6本

  日本メルダウン脱出法(665) 「歴史的機会逃す」「終戦70年のしるし」安倍 …

no image
百歳学入門⑱ <日本超高齢社会>百歳元気健康長寿者200人リスト①

百歳学入門⑱  <日本超高齢社会>百歳元気長寿者リスト①   …

『リモートワーク/外国人観光客への世界文化遺産・京都『龍安寺」の全案内動画(2016/04/07) 』ー満開の桜の中をぶらり散歩(動画全記録40分)★『龍安寺の山門に向かう』★『「石庭」は外国人観光客も含めていっぱい』★『境内は「苔石、桜、松、各種樹木、大きな鏡容池」をゆっくり散歩』

外国人観光客への京都「龍安寺」案内ー龍安寺の山門に向かう① 外国人観光客への京都 …

百歳生涯現役入門(177)ー『晩年の達人の渋沢栄一(91歳)②』は70歳で、自ら創立した59の会社と17の団体役員から身を退き、76歳で完全に実業界から引退』★『86歳以後、彼の公共的な肩書、社会的貢献事業は50近くあった』●『会社の用はわがものと思え。会社の金は人のものと思え』★『楽隠居的な考えをせず、死ぬまで活動をやめない覚悟をもつ』

2017年8月6日/百歳生涯現役入門(177) 渋沢栄一1840年(天保11)3 …

no image
知的巨人の百歳学(129)ー大宰相・吉田茂(89歳)の政治健康法②「こんな面白くない<商売>をしていて、酒やタバコをとめられるか」

記事再録2013/11/05 /百歳学入門(84) 大宰相・吉田茂(89歳)の晩 …