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速報(75)『日本のメルトダウン』 『世界経済のメルトダウン?(英エコノミスト誌)』『今は戦争状態だと認識すべき/小出裕章』

   

速報(75)『日本のメルトダウン』
『世界経済のメルトダウン?(英エコノミスト誌)
今は戦争状態だと認識すべき/小出裕章
 
                      前坂 俊之(ジャーナリスト)
 
●『世界経済のメルトダウン?景気回復の一時的な停滞で済まない恐れ』
(英エコノミスト誌 2011年6月18日号)
011.06.20(Mon)  The Economist
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/12134
 
●『過剰人口を減らす終末サイクルが始まった』
『ニューズ・ウイーク』2011年06月15日(水)16時11分 トーマス・ムチャ
 
●『日本、地震と津波の被害への備え怠る-IAEAが福島原発事故で報告書』
<ウオール・ストリート・ジャーナル>2011年 6月 20日  8:08 JST
http://jp.wsj.com/Japan/node_251746
番組案内
2011年6月14日【火】
水野アナ、被災地取材2日目。地元災害FMで大物歌手に直撃!?
被災地入り2日目の水野アナ。きょうは宮城・山元町の災害FM「りんごラジオ」を取材しています。地元の人々が奔走し地震発生10日目には役場から電波を出し、、被災者・避難者・町外の人々にタイムリーな生活情報を届けてきました。水野アナもきょう夕方出演したんですよ。さらに水野アナ、りんごラジオを訪れた大物歌手2人にも持ち前の図々しさじゃなくてアグレッシブ精神を発揮して直撃取材してきました。大物歌手が誰かというのはもちろんオンエアでのお楽しみです。京大・小出先生の原発事故解説も。
録音
20110614 たね蒔きジャーナル京都大学原子炉実験所助教 小出裕章

要約
・(乳牛をすべて処分することになった相馬市の酪農家の方が自殺した。どう思うか?)痛ましいこと。育ててきた牛たちは子供のような存在。その牛たちを自分の手ではどうにもできない事態になっている。他の酪農家の方々も同じ想いだろう。
・(福島第一原発で作業員が相次いで250ミリシーベルトを超える被曝をしている問題で、厚労省が、内部被曝の暫定値が100ミリを超えている作業員を作業から外す指示をした。内部被曝が100ミリ以上の人が20人以上出ているが、どうか?)一般の人の限度は年間1ミリ。放射線業務従事者は5年積算で100ミリまでで、1年間に限れば50ミリまでは仕方ないとされてきた。

今回の事故ではそれは守れないため緊急時の基準である100ミリまでが250ミリに引き上げられた。それさえ超えた作業員が出ている。被曝管理は厳密にしなければいけなかった。外すことは当然の措置だ。

・(内部被曝を正確に測るのは難しい?)とても難しい。今回のような事故では、外部被曝より内部被曝の方が深刻になることは予想できた。もっと早くから測定し、守らなければいけなかった。
・(正確に測定できるホールボディカウンターが福島県内に2台しかない。他のところから集められるか?)簡易型から精密なものまでいろいろあるが、精密タイプは全身が入る部屋を鉛で囲う大掛かりなもので簡単には移動できない。簡易型は周辺の汚染からの影響を受けてしまい、一長一短。ただし各原発には設置されているはずで、それを汚染の少ない場所まで移動させて作業員にそこにいってもらうことはできたはず。今は皆はどこまで深刻だと思っているか分からないが、戦争と同じような状態。その認識が足りていない。
・(福島第二原発で、津波で生じた汚染水3000トンを海に流すという。どう思うか?)誤解を招く表現だが、そんなことは放っておけばよい。法定濃度限度よりも低いものであればこれまでも認められてきた。第一原発では法定濃度限度の何千倍、何万倍の濃度の汚染水を流している。今はとてつもない戦争状態であり、何が大切なのかしっかり考える必要がある。
・(福島から1100キロ離れた佐賀県の松の葉からセシウムが検出された。どうみるか?)大した距離ではなく、当たり前のことだ。米国にもヨーロッパにも届いており、全地球に広がっている。そういう中で生きざるを得ないところに追い込まれている。3月11日を境に私たちの世界は変わってしまった。
全体書き起こし
 
●『外国人花嫁の死が物語る韓国の病理』
『ニューズ・ウイーク』2011年06月07日(火)17時51分
スティーブン・ボロビッツ
 
2011610
2011年6月9日(木)、
ビデオニュース・ドットコムのスペシャル・リポートに小出裕章氏(京都大学原子炉実験所助教)が電話出演されました。神保哲生氏による鋭いインタビューですが、無料で公開されています。
番組内容
 政府は福島原子力発電所の事故を受け日本政府は、28項目に及ぶ安全強化策などを含む福島原子力発電所の事故に関する報告書を、7日、国際原子力機関(IAEA)に提出したが、京都大学原子炉実験所の小出裕章助教は、この報告書は原子力発電を続けるためものであるとして、これを批判した。

 この報告書は20日からウィーンで開催されるIAEA(国際原子力機関)閣僚級会合を前に日本政府がIAEAに提出したもので、地震や津波の想定範囲や、シビアアクシデントへの対応策など、これまでの安全対策の不備を認め、強化策を明らかにするというもの。

 報告書を発表した細野豪志首相補佐官は、この報告書には政府が保持している原発関連の情報はすべて記載したと語り、事故発生以来、とかく情報開示の遅れや隠蔽などで批判を受けることが多かった政府の情報公開のあり方に、自信のほどを見せた。

 しかし、小出助教は、IAEAが原発を推進したい国々の思惑に基づいて組織されているため、日本の報告書も、原発の継続を正当化するための材料に使われる可能性が大きいと、警鐘と鳴らす。
 小出助教に最新の原発の状態や放射能拡散の現状、原発の事故検証委員会のあり方などについて、神保哲生が話を聞いた。

小出先生部分の要約
・(ここ1〜2週間で福島原発について特に指摘すべきことは?)劇的には変わらなかった。どんどん追い詰められている。作業員の被曝や汚染水など、ますます困難になっている。周辺の人々の被曝、特にこどもの被曝は大変心配だ。
・(汚染水の浄化システムの試運転が今月中旬に始まる。ゼオライトを使い、セシウムを60〜70%除去できるという。

これの意味と効果は?)海への汚染水流出を考えると、やらないよりはいい。それより大切なのは増え続ける汚染水をどうするか。11万トンたまっており間もなく溢れる。梅雨の雨で海に流れていくだろう。

・(福島市内でストロンチウムが検出された。これについては?)カルシウムと同じように骨に蓄積してしまい、一度蓄積すると排出されない。セシウムより影響は大きいが、ストロンチウムはベータ線しか出さず、ヨウ素やセシウムより測定が難しい。毒性はヨウ素やセシウムより強い。
・(一般的に発表されている放射線量はガンマ線の分だけ?)そう。ただし原子炉内でできるセシウムとストロンチウムの量はほぼ同じ。今回検出されているストロンチウムの量は、セシウムより桁数がずいぶん少ない。セシウムは事故のときに飛びやすいがストロンチウムは飛びにくいため。これからもストロンチウムが大量に出てくることはないだろう。注意は必要だが、今の福島の経過をみると、セシウムにより注意すべきだろう。
・(保安院が6日に1号機、2号機、3号機それぞれの圧力容器がいつ破損したかの解析結果を出した。また、放射性ヨウ素換算で77万テラベクレルの放射能が出ていたとしている。どう理解すべきか?)数字自体がどこまで正しいかは今でも分からないが、保安院はチェルノブイリのときに520万出たとしている。福島の事故はまだ進行中で、敷地内にも汚染水がありそこにも10万テラくらいあるだろう。最終的にどのくらいになるかは分からない。チェルノブイリのように爆発して大気中に出ると周辺の被曝が多くなるが、福島の場合は地下を汚染して海を汚染し続けるということになると思う。
・(いまのところ海の汚染の深刻さがよく分からないが、どのように広がるのか?)蒸発するものはほぼなく、溶けにくいものが周辺に沈殿し、海に溶けたものは世界中に拡散する。海の汚染を調べるには海藻を調査するのが大切で、どこまで汚染が広がったかはっきり分かる。データはほとんど出てこないが、もし発表されたら誰も汚染エリアの海産物を買わないだろうから、漁業者の損害は甚大なものになってしまう。
・(8日に、2号機の建屋の湿度が高いため二重扉を開放する計画が発表された。放射性物質を出すことになる?)そう。本来はやってはいけないが、そのままでは作業ができないからやらざるを得ないということ。いま危機的な状況にあり、法律を厳密に守って対処することはできない状態。
・(IAEAに日本政府の報告書が出た。メルトスルーの可能性を認め、保安院を経産省から独立させることも書いてあり、28項目あるがどうが?)もともとIAEAは原子力を推進するための組織。日本政府とは利益共同体で、原子力を延命させるために一緒に動いている。事故の真相についてウソはつかないだろうが、安全策を羅列することで乗り切ろうということだろう。ICRPも同じ性質。原子力を存続させるために動いている。
・(事故調査委員会の最初の会合が開かれた。メンバーをどう評価するか?)何の権限もない委員会であり、そんな委員会でおしゃべりをしてどうなるのかと思う。信頼できるのは柳田邦男さんくらい。原子炉プロパーはいないはずで、周辺の人たちが集まっておしゃべりをするようにしか見えない。未来のことを提言するに過去の検証も必要で、過去の検証には責任が伴う。最初から責任を問わないというのはどういうことかと思う。
・(調査権をもったような委員会にすべき?)
権限のない委員会など無駄。委員会の提言が生きるような仕組みでないと意味がない。
・(いま何に注意すべきか?)福島では大変な汚染になっている。土や植物の汚染を測定しているが、こどもがそこで生きているとはと思うような汚染になっている。子供たちを被曝から守るための対策が必要で、行政の対応に注目したい。
 

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