前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

『Z世代のための米大統領選連続講座⑯』★『当選のカギを握る米人気歌手テイラー・スウィフトさんがハリス氏投票を明言。ハリス氏当選の可能性高まる!』

      2024/09/20

ジャーナリスト(静岡県立大学名誉教授) 前坂 俊之

●米大統領選討論会後の米メディア各社の世論調査を見てみると、

●米CNNは9月11日、討論会後の緊急世論調査では民主党のハリス副大統領が、共和党のトランプ前大統領より勝ったという有権者は63%、トランプ氏の37%を 大きく上回った。市民が直面する問題をよく理解しているかとの質問ではハリス氏44%、トランプ氏40%だった。討論会前の調査では、同様の質問ではトランプ氏43%、ハリス氏が39%で、その評価が逆転した。CNNは「視聴した有権者のみの意見を反映しており、全体の意見を代表するものではない」と断わっている。

  • 9月12日 (ロイター配信)によると、 ロイター/イプソスの最新の世論調査(全米の成人1690人対象)の結果では、ハリス副大統領の支持率が47%、トランプ前大統領が42%と、5%ハリス氏がリードしていた。テレビ討論会の内容を把握しているという有権者の53%がハリス氏を支持、24%がトランプ氏となっている。
  • また、討論会直前のニューヨーク・タイムズとシエナ大学が全国の登録有権者(1695人)を対象に9月3-6日におこなった調査結果では、トランプ氏の支持率が48%、ハリス氏の支持率は47%であい拮抗していた。 経済ではトランプ氏の方がうまく対応するとの回答者が56%。経済の現状を悪いとみている回答者は51%だった
  • この調査では、回答者の28%がハリス氏についてもっと知る必要があると回答。投票意欲に熱意を示した民主党支持者が91%だったのに対し、共和党は85%だった。
  •  
  • 当選のカギを握る米人気歌手テイラー・スウィフトさんはハリス氏に投票すると言明

討論会終了直後に、世界的な歌手のスウィフトさんはインスタグラムで2億8300万人のフォロワーに向け、ハリス氏に投票すると表明した。スウィフトさんは、先月、自身が共和党のトランプ前大統領への投票を呼びかけているかのように見える偽の画像がトランプ氏のSNSに投稿されたことに触れ、「有権者としてこの選挙に対する私の考えをはっきりさせるべきだという結論にたどりついた。」

「今回の大統領選でカマラ・ハリスと(民主党の副大統領候補)ティム・ウォルズに投票する。ハリス氏は権利と大義のために戦っていて、安定した才能を持つリーダーだ」

「さらに「LGBTQ+(性的少数者)や女性が自分の体を持つ権利などのために何十年も立ち上がってきたティムを伴走者に選んだことに、とても心を打たれて感銘を受けた」として、

「投稿の最後の写真にスウィフトさん本人と猫が写っていて、共和党の副大統領候補に指名されたバンス上院議員が過去にハリス副大統領などについて「子どものいない『猫好きの女性』」と発言したことを受けて、「子どものいない猫好きの女性、テイラー・スウィフト」と批判をこめて署名している。

  • スウィフトさんは18年の中間選挙から民主党支持を公言した。20年の大統領選ではバイデン大統領を支持した。23年の全米ツアーの興行収入は10億ドル(約1400億円)にのぼる人気を持ち、若い有権者へ圧倒的な影響力を持つ。彼女のソーシャルメディアにおける影響力は、トランプ氏を支持した世界一の富豪でX(旧ツイッター)CEOのイーロン・マスク氏をはるかにしのぐ。

米一般調達局(GSA=米国共通役務庁)よると、スウィフトさんへのサイト訪問者数は、インスタ後には一挙に30万人余りに上った、という。

  • ブルームバーグ(9月11日 )によると、彼女の熱狂的なファンの多くは10代の若者で大部分は選挙権を有する年齢で選挙戦には大きな影響をもつ。特に、スウィフトさんの出生地で激戦州でもあるペンシルベニア州では、新たな有権者が引っ張りダコとなっている。

ブルームバーグ・ニュースとモーニング・コンサルトの8月の世論調査によると、激戦州における18歳から34歳の層の支持率は、ハリス氏が53%と、トランプ氏の41%と大きくリード。この上に、さらに多くの若者たちが加わればハリス氏の当選の可能性はさらに高まるものとみられる。

 - 人物研究, 戦争報道, 現代史研究

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

『MF・ワールド・カメラ・ウオッチ(11)』「フィレンチェぶらり、ふらり散歩(4/19-4/28)「ウフィッツィ美術館」、「「パラティーナ美術館」を見て回る⑥

   2015/06/10  『MF・ワールド・カ …

no image
『百歳学入門(197)』-『本当は「長生き」なんてどうでもいい (1/4)』★『“認知症患者700万人時代”にIoTで切り込む 超高齢化社会ニッポンで求められる対認知症サービス3選』★ 予防医療が日本を救う!医療・ヘルスケア・ライフサイエンス分野の国内外事例10選』★『「認知症」最新記事一覧』

 『百歳学入門(197)』 本当は「長生き」なんてどうでもいい (1/4) ht …

no image
軍閥研究―『陸軍工兵の父と言われる』-上原勇作陸軍大臣の誕生と上原閥の形成について

軍閥研究―上原勇作陸軍大臣の誕生と上原閥の形成             …

no image
日本の「戦略思想不在の歴史」⑶日本で最初の対外戦争「元寇の役」はなぜ起きたか③『現在の北朝鮮問題と同じケース、一国平和主義に閉じこもっていた鎌倉日本に対して世界大帝国『元』から朝貢(属国化)に来なければ武力攻撃して、日本を滅ぼすと恫喝してきた!、国難迫る!』

日本の「戦略思想不在の歴史」⑶ 日本で最初の対外戦争「元寇の役」の内幕 第4回目 …

no image
  日中北朝鮮150年戦争史(36)<歴史復習問題>『120年前の日清戦争の真実』- 日清戦争は偶発的な豊島沖海戦から始まった①』

  日中北朝鮮150年戦争史(36) 120年前の日清戦争の真実 日清戦争は偶発 …

no image
日本メルトダウン・カウントダウンへ(900)『安倍首相の退陣すべきを論じる①」「消費増税再延期」<君、国をつぶすことなかれ、子供たちに借金を残すことなかれ>

   日本メルトダウン・カウントダウンへ(900) 『安倍首相の退陣す …

「世界・日本リーダーパワー史(1700)『米国一のフェイクニュース戦争と韓国の内乱騒動(上)(25/01/15まで)』★『フェイクニュース戦争―英独仏首脳が憤怒』★『ウクライナ戦争について』★『トランプ氏の脅迫外交がエスカレート』

米国一のフェイクニュース戦争と韓国の内乱騒動(上) 世界一の覇権国家アメリカのト …

『 2025年は日露戦争120年、日ソ戦争80年とウクライナ戦争の比較研究②』★『日露戦争でサハリン攻撃を主張した長岡外史・児玉源太郎のインテリジェンス②』★『山県有朋や元老たちの判断停止・リダーシップの欠如』

●山県有朋や元老たちの判断停止・リダーシップの欠如    日露戦争当時 …

no image
『中国紙『申報』からみた『日中韓150年戦争史』㉞ 『自立』したのは『中国』か、小国「日本」か」<1889(明治22)4月>

       『中国紙『申報』からみた『 …

no image
軍神・東郷平八郎の真実

1軍神・東郷平八郎の真実静岡県立大学教授 前坂 俊之1 『タイム』の表紙に掲載さ …