『オンライン講座/国難突破学入門』★『ロケットの父・糸川英夫いわく」★『なぜ事故は起きたのか(WHY)ではなく「事故収束」「復興・再生」の「HOW TO」ばかりの大合唱で、これが第2,3の敗戦につながる』②『すべての生物は逆境の時だけに成長する』★『過去と未来をつなげるのが哲学であり、新しい科学(応用や改良ではなく基礎科学)だとすれば、 それをもたない民族には未来がない』
2021/06/06
3・11東日本大震災(福島原発事故)から「日本国難史」を考える。
前坂 俊之(ジャーナリスト)
<以下は
たまたま書斎を整理していると、古いメモ帳が出てきた。一時、その独創的な発想法にはまって読みふけったロケット博士・糸川英夫の言葉が書きつけてあった。3・11以降の日本メルトダウンの原因と、それへの対応をみていると、糸川英夫の言葉はズバリ当たっている。
「なぜ事故は起きたのか」(WHY)ではなく「事故収束」「復興・再生」の「HOW TO」ばかりの大合唱なのである。やばいよ。
●「すべての生物は逆境の時だけに成長する」
イスラエルの建国の父・初代首相のダビッド・ベングリオンは『この国の60パーセントを占めている沙漠を征服し,荒野の地に人が住むようにならねば、イスラエルに未来はない』-との言葉を聞いた時、糸川は電撃を受けたようなショックを受けた。
不毛と灼熱の大地、砂漠とくらべると,山岳と森に囲まれて、豪雪地帯もある日本は暮らしにくいなどと言う人があったら罰が当たる。日本はどこに住んでいても天国のなだと思った。
同じく、次の頁には利根川進の言葉が綴られていた。
1987年、ノーベ医学賞の生理学賞を日本ではじめて受賞した利根川進博士は『なぜ、日本人にノーベル賞の受賞者が少ないのか』と問われて、次のように答えた。
●『心が自由にならない限り、モノはつくれても、世界的な研究や発明は出てこない』(利根川進)それをもたない民族には未来がないということになる」
●「機械を動かすにはスパナと油で十分だが、人を動かすためには金と哲学が必要だ」(本田宗一郎)
『日本人には原理原則、哲学がない』-これが「日本興亡]のキーワードはこれである。
そして、本をかき分けて、これも書斎の本箱の下に山積みになっている糸川英夫の『日本創成論』(1990年、講談社)を見つけ出した。日本とイスラエル、キリスト教を比較しながら「日本滅亡論」を展開しており、見事に当たっており、なるほどと感じた個所にはシオリが張ってあった。
日本人には原理原則、哲学がない。『HOWばかりで、WHYがない国』である。
『人類共通の原理・原則を発見するためには、「なぜ」(WHY)という問いかけが必要である。
「なぜ」の繰り返しなくしては、宇宙を支配する絶対的真理には到達できない。この「なぜ」と問う姿勢が、伝統的に欧米人の思考法の基盤になっている。
それに対し、日本的思考法の基盤は、「いかにして」(HOW)である。たとえば、日米構造協議にしても、日本側は相手方の矛先をいかにしたら(HOW)うまくかわせるかに終始して、なぜ(WHY)このような問題が起こってきたかにかかわる部分はすべて素通りしてしまう』
「要するに、原理・原則、不滅の論理体系などというものは、日本人には関係なく、日本人にとって意味をもつのは、具体的な身のまわりの事実、現象にいかに対応するかということだけだというわけである」
「原理・原則をもたない民族は、過去を容易に忘れる。ユダヤ人は二千年、三千年前のことを昨日のことのように論じ合っているのに、日本では四十数年前の戦争体験も風化している。
過去と未来をつなげるのが哲学であり、新しい科学(応用や改良ではなく基礎科学)だとすれば、
それをもたない民族には未来がないということになる」
「ヨーロッパ人は日曜日には必ず教会に行く。そこでなにをするかというと、哲学、つまり人生や宇宙、世界のことを考えるのである。神と語り合うというのは、そういうことなのだ。
ギリシア語で余暇のことを「スコーレ」という。アリストテレスは、「われわれはスコーレをもつために働く」といっている。彼のいう余暇とは、考え、思索する時間のことであり、この「スコーレ」が「スクール」 の語源である
「スコーレ」が「スクール」 の語源であることを考えれば、そのことが容易に理解できる。そして現在のヨーロッパでは、学校は人間を完成させるために非常に重要な場所なのである」
ところが、日本の大学はみんなが行くから、いかないと恥ずかしいーと言うだけのもの、これで人間もエリートも育つわけがないではないか。
関連記事
-
-
日本メルトダウン脱出法(734)昭和史を一言にすると『国大といえども戦いを好む時は必ず滅び(大東亜戦争)、天下安しといえども戦を忘るる時は必ず危うし(現在の安保法案論議の世論)』
日本メルトダウン脱出法(734) 安保法案成立(9/19日) 昭和史を一言に …
-
-
速報(12)『日本のメルトダウン』メディアが伝えない情報関連―小出裕章(京大原子炉実験所助教)のビデオ(必見)
速報(12)『日本のメルトダウン』(3・11)を食い止める!18日目 メディアが …
-
-
速報(393)『日本のメルトダウン』●『アメリカとEUが夢見る巨大な自由貿易圏』●『”アベノミクス”への熱狂と警戒〈後編〉』
速報(393)『日本のメルトダウン』 ●『アメリカと …
-
-
「Z世代のための日本最強リーダーパワーの勝海舟(75)の国難突破力の研究⑥』★『日本人はあまり日清戦争に勝ったなどといばっていると、あとで大変な目にあうよ。剣や鉄砲の戦争には勝っても、経済上の戦争に負けると、国は仕方がなくなるよ。』
2012/11/23 日本リーダーパワー史(347)記事再録 ●『勝 …
-
-
日本リーダーパワー史(142)大津波を私財を投じた堤防で防いだ浜口悟陵(国難リーダーはかくあれ)
日本リーダーパワー史(142) 大津波を私財を投じた堤防で防いだ …
-
-
速報(132)『日本のメルトダウン』★「ドイツのエネルギー問題」” システムへの衝撃 ” 電力関連業界が・・<英エコノミスト8/20>
速報(132)『日本のメルトダウン』 ★「ドイツのエネルギー問題」 …
-
-
★『地球の未来/明日の世界どうなる』< 東アジア・メルトダウン(1073)> ★『第2次朝鮮核戦争の危機は回避できるのか⁉③』★『 北朝鮮より大きな危機が、5年以内に日本を襲う可能性』●『ミサイル発射の北朝鮮に圧力だけではダメだ 時間をかけて交渉、環境づくりに努めるべき』★『北朝鮮、現在所有するミサイルで米本土を壊滅的打撃 EMP攻撃を検討』★『トランプは日韓で多数が死ぬと知りつつ北朝鮮に「予防攻撃」を考える』★『コラム:米朝開戦時の円相場シナリオ=佐々木融氏』
★『地球の未来/明日の世界どうなる』 < 東アジア・メルトダウン(1073 …
-
-
日本メルトダウン脱出法(685)「世界経済:来たるべき景気後退に備えよ 」(英エコノミスト誌)「黒田発言なければ現実化した近未来、懸念は管理不能な円安」
日本メルトダウン脱出法(685) 世界経済:来たるべき景気後退に備えよ (英 …
-
-
日本の最先端技術「見える化」チャンネル(6/25-27)②ものづくり大国日本は3Dプリンタ のシェアは3.3%と完全に出遅れ
●<日本の最先端技術の「見える化」チャン …
- PREV
- 『オンライン/明治外交軍事史/講座』★『森部真由美・同顕彰会著「威風凛々烈士鐘崎三郎」(花乱社』 の背景を読む➄』日中友好の創始者・岸田吟香伝②『 楽善堂(上海)にアジア解放の志士が集結』★『漢口楽善堂の二階の一室の壁に「我堂の目的は、東洋永遠の平和を確立し、世界人類を救済するにあり、その第一着手として支那(中国)改造を期す」と大書』
- NEXT
- 『オンライン講座/ロケットの父・糸川英夫の加齢創造学』★『人間の能力は6,70歳がピーク』★『基礎体力と生産効率は関係がない』★『老人を食いものにする老人産業は日本だけ』 ★『若い内から継続的に自己啓発の習慣を身につける』★『若さの秘訣は自分に適当な負荷をかけること』★『人生の針をゼロに戻して、謙虚になること』