前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

速報(33)『日本のメルトダウン』46日目ー『よくわかる福島原発の内部状況―元原発技術者の全解説動画を一挙公開』

   

速報(33)『日本のメルトダウン』46日目
『よくわかる今の福島原発の内部状況元原発技術者の全解説動画』

<事故後45日―深刻な状態が依然として続いている状況をわかりやすく語る>
 
前坂 俊之(ジャーナリスト)
 
25日(木)午後3時現在まで

『福島原発は今、どうなっているのかー小倉志郎氏(1号機元技術者)
インタビュー動画(計6回分・ビデオ70

 

 
DNAと放射能・4号機の状態10分間
http://www.youtube.com/watch?v=PcmRs9bS7C0

1号機ー4号機の原子炉・燃料プールはどうなっているのか10分間
http://www.youtube.com/watch?v=Vw5NVC07XWk

水素爆発の心配、汚染水の処理について10分間
http://www.youtube.com/watch?v=RTz0m9tZ810

最悪の場合はどうなるのか10分間

東電の責任と保険の問題 10分間
http://www.youtube.com/watch?v=7zBTXJoSmCE

⑥このまま冷温状態にできるのか

このインタビュー動画は4月19日に小倉志郎氏(福島原発にかかわった元東芝技術者)から70分ほど行ったもので、この文章はその質問と答えの概略は最後に記します。小倉さんの話はビデオ撮影したほぼ全文をユ―チューブにアップしたので(本人も了解)、詳しく知りたい人はこのユ―チューブ動画を見て、原発事故のリテラシーを養っていただきたい。
 
   今回の福島原発事故に関しては、東電、政府、経済産業省の原子力保安院、原子力安全委員会、大半の原発学者は[想定外の事故]と口をそろえる。つまり「想定外」とは自分は考えていなかった、という根本的な油断であり、致命的な失敗である。なぜなら原発事故のメルトダウンは絶対に起こしてはならない核戦争の引き金を引いたのと同じ結果になるからだ。
 
   この最悪の事故を起こしながら、事故46日たった現在でも、まだ原発1-4号機の内部がどうなっているかロボットを投入して調査が始まった段階で、原発除去作業に入れない状態なのだ。
   中に入れない、作業できない状態が今だに続き、いつまで続くかわからないというこの原発放射能との戦争は10年から100年戦争になる可能性だってある。外国の原発事故関係者でそう見ているものは多いのだ。この人類が初めて体験する未知(制御困難)なる強敵との戦いであるという『最悪を想定した』きびしい認識をもって、対応しなければなならない。
   その面で、現在は広島原爆のあと、3日後にあった長崎原爆を予想してなかったように、福島原発は制御できる冷温状態にはまだ長年月を要する全く予断を許さない状況であるといえよう。
   事故を起こした東電はあくまで原発の運転者だが、これが前面にたって戦争阻止の陣頭指揮(国家の命運を握る戦争状態を政治家、軍人が先頭に立つのではなく、民間企業の現場にまかしているという前代未聞の無責任事態である。これこそ国家の敗北である)
 
   しかも、東電の事故処理部隊は放射能と、放射能汚染水のために中にも入れない、しかも40年前の古い福島原発1号機を設計、技術した人間とは全く違う、事情を知らない後輩・新人東電社員、日立・東芝の技術者が第一線で対応しているという困難な状況なのである。

   その意味で、小倉氏は福島第一原発の建設に際し、原子炉系の機器、ポンプ、熱交換器のエンジニアリング(技術取り纏め、購入、手配)などに携わった元東芝技術者であり、他の福島原発、浜岡、柏崎などの原発にもかかわり、内部の事情に詳しく、以前から『原発の危険性』を訴えていた人物だけにその証言は貴重である。

   国民にとっては新聞、テレビで原発ニュースをみても、原子力の専門用語による内部の複雑な構造はよく理解できないし、放射能、放射線のモニタリングによるシーベルトという数字の羅列による危険性を「人体に直ちに影響するものではない」という紋切り型の説明で、ますますよくわからず、恐怖心と不安心理をあおる結果になるだけである。その点で本来原子力の危険性のチェック機能を果たすべきメディアそのものが、政府、東電の100%安全で、クリーンなエネルギーとしての原子力発電のPRにのり、さらに事故情報をたれ流すというダブルミスを犯した。その責任はきびしく問う必要がある。
 
   チェック機能の喪失した保安院も東電のスポークスマンも結局、専門家でもなく素人であり、新聞記者も科学部記者でございといっても原子力、放射能、原発の専門記者など全くいないという2重3重の原因が重なり、記者クラブ組織というブラックボックスの中で、チェックされることなく全く同じような原発、放射能ニュースが大量生産・大量放出されているのである。
 
   外国のメディアの方がまだ違った視点、切り口があるが、日本の細切れ、画一、共通発表情報、解説、専門記事の貧弱さは今回の場合も其の致命的な欠陥が、原発事故と同じようなマスコミ事故として露呈していると言えるだろう。
 
   そのなかで、ホントの専門家の話をじっくり、新聞の紙面、テレビの10分、長くても30分ほどの取材番組の制約をやぶって、長時間聞いてそのままをユーチューブで流すことによって、視聴者はこの国家的、世界的な大事件のなかみを少しでも知ることができるのではないかーということで、原発の良く知っている小倉さんにインタビューをそのままを無編集で公開しました。

 - 健康長寿 , , , , , ,

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

「オンライン・日本史決定的瞬間講座⑪」★『電力の鬼」松永安左エ門(95歳)の75歳からの長寿逆転突破力②』★『戦時下は「渇しても盗泉の水をのまず 独立自尊の心証を知らんや」と隠棲し茶道三昧に徹する』★『雌雄10年、75歳で「電気事業再編成審議会会長」に復帰』★『池田勇人と松永安左エ門の「一期一会」』★『地獄で仏のGHQのケネディ顧問』』

  渇しても盗泉の水をのまず 独立自尊の心証を知らんや 戦時下には社会 …

 『F国際ビジネスマンのワールド・カメラ・ウオッチ(157)』 『イスラエルに魅せられて再訪(2016/1)」レポート(5)『死海(Dead Sea) で30年ぶりの浮遊体験』ー平均1年、1mのペースで湖面が低下しているという。

 2016/03/09     『F国際 …

no image
★『 地球の未来/世界の明日はどうなる』 < 米国メルトダウン(1053)> 『パリ協定を離脱した米国の孤立化』★ 『トランプの連続オウンゴールで中国が『漁夫の利』を占めた』●『PM2.5などの大気汚染、水質汚染、土壌汚染、汚染食物など史上最悪の 『超汚染環境破壊巨大国家」中国に明日はない。』

 ★『 地球の未来/世界の明日はどうなる』 < 米国メルトダウン(1053)> …

no image
日本リーダーパワー史(832)(人気記事再録)『明治維新150年』★『日露戦争勝利の秘密、ルーズベルト米大統領をいかに説得したかー 金子堅太郎の最強のインテジェンス(intelligence )④ 』★『『武士道とは何かールーズベルト大統領が知り たいー金子のハーバード大での名スピーチ④』★『マカロフ大将の死を悼み、新聞に賞賛される』●『日露戦争は正義のための戦いで日本は滅びても構わぬ』★『◎ル大統領は「日本が勝つが、黄禍論を警戒せよ」と忠告』

2011年12月19日掲載<日本最強の外交官・金子堅太郎④> ―「坂の上の雲の真 …

『元団塊記者/山チャンの海外カメラ紀行②』★『オーストラリア・シドニー編②」★『ロックス港近くの地区に流刑地時代の建造物で、世界遺産の囚人施設「ハイド・パーク・バラックス」がある』

  「2017年12月19日,美しきシドニー旅行記」② オペラハウスな …

・人気動画『地上最美の<蓮の花>を見ずに死ねるか!!』★『70代、80代におすすめ→この世で最も美しい「蓮の花」を見に鎌倉鶴岡八幡宮の源氏池に行くぶらり、ゆつくり長生き散歩動画』

『テレワーク、SNS,Youtubeで社会貢献し臨終定年をめざ方法』[ ★「鎌倉 …

ジョーク日本史・禅語は落語以上におもしろいー『仙厓(せんがい)はジョークの達人だよ」

  ★(好評につき再録)ジョーク日本史・禅語は落語以上に おもしろいー ー仙厓( …

no image
日本メルトダウン脱出法(839) 【市場】いよいよ終わりの始まりが始まった」●「金融市場混乱の陰で拡大する世界経済への不安」「日本人の知的好奇心は20歳ですでに老いて、スウェーデンの65歳と同レベル」●「企業にはびこる「東大卒」至上主義に意味はあるのか?」●「日本では政治家に放送の政治的公平性を判断させるのか/鈴木秀美氏」

 日本メルトダウン脱出法(839)   【市場】いよいよ終わりの始まり …

no image
<F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ウオッチ(214)>『105歳の日野原重明氏が死去、100歳超えて現役医師』★『日野原氏は医療システムの事業家としても中々の辣腕ぶり、あらゆる業者が日野原先生に降参していたと思います。』

<F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ウオッチ(214)> 日野原氏のこと、 …

no image
『明治から150年― 日本の歴代大経営者(最初はみんな中小企業) の遺言、経営訓、名言のすべて』 ★『昭和経済大国』を築いた男・松下幸之助(94歳)の名言30選」★『松下の生涯は波乱万丈/『経済大国サクセスストーリー』● 『企業は社会の公器である』 ● 『こけたら立たなあかん』● 『ダム経営は経営の基本である』● 『経営は総合芸術である』●『無税国家」は実現できる』●『長生きの秘けつは心配すること』

  『明治から150年― 日本の歴代大経営者(最初はみんな中小企業) の遺言、経 …