前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

長寿学入門(217)-『三浦雄一郎氏(85)のエベレスト登頂法②』★『老人への固定観念を自ら打ち破る』★『両足に10キロの重りを付け、これに25キロのリュックを常に背負うトレーニング開始』★『「可能性の遺伝子」のスイッチを決して切らない』●『運動をはじめるのに「遅すぎる年齢」はない』

      2018/12/03

長寿学入門(217)

 

老人への固定観念を自ら打ち破れ

➀ 60歳を過ぎたら「定年」「引退する歳」「老人ホームの心配をするような歳」という固定観念に縛られて、自分の年齢を考えて、消極的になってはいけない。

②70歳でエベレスト登頂に成功することができたのは、こうした老人のイメージ・固定観念を打ちやぶる精神的なスイッチをオンにして、肉体的なアクション、トレーニングに取り組んだのです。

③65歳で5年後の70歳でエベレスト登頂を果たすという目標を立て、外出時には常に両足に重りを付け足5キロ、両方10キロ、これに25キロ20 kg近いリュックを常に背負うというトレーニングを再開しました。

④このチャレンジのスイッチをいれたのは父親と息子です。父・敬三は、77歳の喜寿でキリマンジャロ登頂を成し遂げ、88歳の米寿でヨーロッパ屈指のオートルート・全長120キロ)完全踏破に成功し、〝スーパーおじいちゃんとして有名でした。

⑤三浦さんが65歳になった1998年には、5年後の白寿(99歳)での目標をモンブラン山系最長のバレーブランシュ氷河(全長24キロ)のスキー滑降の挑戦を目標に、日々トレーニングにはげんでいたのです。このオヤジの頑張りを見て、私の心にスイッチが入りました。

⑥ また、次男の豪太はそのころ、日本モーグル界のパイオニアとしてワールドカップを転戦。日本代表として94年にはリレハンメル・オリンピックに、98年には長野オリンピックにも出場して、トップスキーヤーとして世界を飛び回っていました。身近な人を格好の〝ライバル″にして、頑張ったのです。

2003年5月世界最高峰のエベレストに世界最高齢(ギネスブックに掲載)となる70歳7か月での登頂を果たすことができ、同時に二男・豪太との日本人初の親子同時登頂も達成したのです。

⑦「可能性の遺伝子」のスイッチを決して切らない

父の敬三は100歳を過ぎても、年間120日以上もスキーを滑っていた。

「101歳という年齢の三浦敬三」が生きているのではなく、「三浦敬三という男がたまたま101歳になっただけだ」と考えているからです。

⑧「60歳が引退する年だなんて、人生を勝手に決めつけるんじゃない」と私は決意し、自分の「可能性の遺伝子」のスイッチを1つずっ入れたのです。

➈運動をはじめるのに「遅すぎる年齢」はない。

スポーツ医学の研究結果によると、人は1日寝たきりでいると筋力が3パーセント低下し、1か月何もしないと30パーセントもの筋肉が落ちてしまうそうです。逆に効果的な運動を半年続けると、5歳若返るといわれています。

 - 人物研究, 健康長寿, 現代史研究

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
『人物・歴史の謎よもやま話』(1)-「2・26事件のクーデターで1度は殺された鈴木貫太郎が終戦内閣首相で復活、日本を土壇場で救った昭和の奇跡」★『夫人の一喝!でとどめを刺さなかった安藤輝三大尉』

「2・26事件のテロで1度死んだ鈴木貫太郎が終戦内閣首相 で日本を土壇場で救った …

 『オンライン講座/独学/独創力/創造力の研究⑦』★『エジソンの発明精神を学ぶ』➂『エジソンの人種偏見のない、リベラルな性格で、日本人を愛した』★『私たちは失敗から多くを学ぶ。特にその失敗が私たちの全知全能力を傾けた努力の結果であるならば』★『「未来へのビジョンを持つ、将来に信仰を持ちなさい、前進しなさい」 』

2018/11/23  百歳学入門(96)再録 「史上最高の …

no image
速報(146)『日本のメルトダウン』『半年経過した<フクシマ原発事故>安全性を告発してきた『良心の技術者』・小倉志郎、後藤政志氏に聞く』

速報(146)『日本のメルトダウン』 『半年経過した<フクシマ原発事故>について …

『Z世代のための台湾有事の先駆的事例<台湾出兵>(西郷従道)の研究講座㉕』★『よくわかる尖閣問題の歴史基礎知識』★『日中、台湾、沖縄(琉球)の領土紛争の底にある『中華思想』と台湾出兵との関係、交渉は・・・』』

 2012/09/26  日本リーダーパワー史(325) & …

no image
日本リーダーパワー史(349)総選挙の必読教科書―徳川幕府の末期症状と現在の総選挙状況を比較、勝海舟の国難突破力に学ぶ

日本リーダーパワー史(349) (総選挙の必読教科書―徳川幕府の末期症状と 現在 …

no image
『リーダーシップの日本近現代史』(170)記事再録/「プラゴミ問題、死滅する日本周辺海」(プラスチックスープの海化)ー世界のプラゴミ排出の37%は中国、2位のインドネシアなど東南アジア諸国から棄てられた海洋プラゴミは海流によって日本に漂着、日本の周辺海域は「ホットスポット(プラゴミの集積海域=魚の死滅する海)」に、世界平均27倍のマイクロプラスチックが漂っている』

「プラゴミ問題」(日本海はプラスチックスープの海)                …

no image
速報(447)●『キャンベル前米国務次官補、マイケル・グリーン・元米国家安保会議アジア部長の会見「日本の戦略ビジョン」(.7.16)」

  速報(447)『日本のメルトダウン』   ●『カート・キ …

no image
日本リーダーパワー史(284)日本で最も偉かった財界人は一体誰かー社会貢献の偉大な父・大原孫三郎から学ぶ③

  日本リーダーパワー史(284)   <クイズー日本で最も …

no image
安倍首相と橋下維新の会代表とのリーダーシップ を比較する②「女性閣僚ダブル辞任の失敗と『ヘイトスピーチ」の対応に大差

 日本リーダーパワー史(528)   安倍首相と橋下維新の会 …

日本の最先端技術『見える化』チャンネル★5『TOKYO GAME SHOW 2016』(『東京ゲームショウ2016』(9/15-18)の全ブースを動画紹介、SHOW UP!②

 日本の最先端技術『見える化』チャンネル 『東京ゲームショウ2016』(9/15 …