前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

『リーダーシップの日本世界近現代史』(297)『歴史は繰り返されるのかー1940年「東京オリンピック」は日中戦争により返上したが、その二の舞になるのか!』★『新型コロナウイルス感染症の「パンデミック化」(世界的大流行)によって、東京オリンピック開催も中止の議論が起こってきた①』★『世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は27日、パンデミックになるつつあることを初めて認めた』

   

 歴史は繰り返されるのかー1940年「東京オリンピック」は日中戦争により返上したが、その二の舞になるのか!?。

                   前坂 俊之(ジャーナリスト)

1940年幻の東京オリンピック

https://ja.wikipedia.org/wiki/1940%E5%B9%B4%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%83%E3%82%AF

 

中国発の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)がヨーロッパから世界各地に飛び火したため、「パンデミック化」(世界的大流行)」を懸念して2月24日のニューヨーク株式市場の株価は1031ドルと今年最大の下げ幅を記録、2万8千ドルを割り込んだ。さらに5日連続で下落、リーマンショックに次ぐ「コロナリセッション」入りの世界同時株安の様相を呈してきた。

すでに中国と経済依存関係の深い日本、韓国、シンガポール、台湾などアジア諸国は「コロナリセッション」入りを指摘されている。東京オリンピック開催も中止の議論がまで起こってきた。日本にとっては最悪の事態も想定なけしなればならない危機を迎えている。

2月19日、5月に行われるロンドン市長選の主要2候補が日本での新型肺炎の感染拡大を理由に今夏の東京五輪が中止となった場合を念頭に、2012年の五輪が開かれたロンドンでの代替開催の誘致に名乗りを上げた。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020022000249&g=int

そのなかで「われわれにはインフラと経験がある。(新型)コロナウイルスの発生により、世界はわれわれの介入を必要とするかもしれない」と東京五輪中止の可能性に言及した。

SARSの場合、終息宣言まで8か月を要しており、新型コロナの場合も同じとすれば、ちょうどオリンピック開催の7月となり、準備期間に最低3ゕ月必要なので、東京五輪は中止となる可能性は大きい。

ただし、このロンドン市長選候補者のトンビにあぶらげ的な発言は新型コロナの収束の時期がいまだ不透明な段階で、ロンドン大会の開催準備も全くない中での無責任飛ばし発言である。

、IIOCのディック・パウンド委員の「東京オリンピックの中止検討」

AP通信(2月25日)によると、IIOC(国際オリンピック委員会)のディック・パウンド委員(最古参メンバー)は「事態が終息しなければ、東京オリンピックの中止を検討するだろう」として、5月下旬までの判断が必要と語ったという。 パウンド氏は、準備期間の短さから他都市での代替開催や分散開催は難しいと指摘。数カ月の延期も、米プロフットボールNFLや米プロバスケットボールと重なるため、放送権料を支払う北米のテレビ局が納得しないだろう」という。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200225-00000202-kyodonews-spo
また、ロイター通信(2月26日)によると、同氏は「「東京の主催者や日本政府と話して、1年間延期できるか聞かなければならない。全施設が1年後に使用可能か、チケットは来年も使えるかなど、とても重要な問題でIOCと日本の間で話すべきことが多くある」とも指摘したという。

 

一方、トランプ大統領は記者会見で、盟友の安倍首相にエールを送っている。


「会見では、東京五輪・パラリンピック開催の可否について記者団から質問が出た。トランプ氏は、「うまくいくことを望んでいる。日本では多くの感染者が出ているが、極めてうまく対応していると思う」と答えた」という。

https://www.yomiuri.co.jp/world/20200227-OYT1T50185/

 
共同通信(2月27日)によると、ディック・パウンド委員の「1年延期説などの発言」に対して、同社がバッハIOC会長に緊急電話会見をした結果、「中止や延期などの可能性について話には答えない」と明言し、7月24日開幕の東京オリンピックを予定通り実施するため全力で準備する」と述べた。

世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は27日、これまでの見解を翻し、新型コロナウイルスは「世界的な大流行(パンデミック)になるつつあることを初めて認めた。

つづく

 

 - 現代史研究, IT・マスコミ論

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
日本リーダーパワー非史(969)「厚労省の不正統計問題」は「不正天国日本」を象徴する事件』★『大本営発表ではウソの勝利を発表し、戦果は米戦艦、巡洋艦では一〇・三倍、空母六・五倍、飛行機約七倍も水増した』★『昭和の軍人官僚が国をつぶしたように、現在の政治家、官僚、国民全体が「国家衰退、経済敗戦」へ転落中であることを自覚していない』

「厚労省などの統計不正問題」 前坂俊之(ジャーナリスト) 一九四一(昭和十六)年 …

『百歳学入門(202)』<100歳社会の手本―葛飾北斎に学ぶ -「創造力こそ長寿力」★『70歳以前に画いたものは取るに足らない。八十歳にしてますます精進し、九十才にして奥義を極め、百才にして神技となり、百才を超えて一点一画を生きているように描きたい』(画狂老人述)

100歳社会の手本―葛飾北斎に学ぶ ―「創造力こそ長寿力」 私は富士山マニアであ …

no image
『リーダーシップの日本近現代史』(201)-記事再録/『世界を魅了した最初の日本女性―世界のプリマドンナ・三浦環―アメリカ、ヨーロッパが熱狂した「蝶々夫人」です』★『 1918年11月、第一次世界大戦の休戦条約の祝賀の凱旋式がニューヨークのマディソン広場で開催、ウィルソン大統領の演説の後に三浦環が歌い、大喝采を浴びた。』★『十五年間の米国滞在中、ウィルソン、ハーディング、クーリツジと三代大統領の前で歌い、ホワイトハウスに何度も招待された』

    2015/11/13日本リーダーパワー史(192) …

no image
日本メルトダウン脱出法(682)「私が決して日中友好パーティーに出席しない理由」●世界経済の減速の兆し:円安のインパクト」(英エコノミスト誌)の7本

   日本メルトダウン脱出法(682)   私が決して日中友好パーティーに出席し …

no image
日本リーダーパワー史(189)『真珠湾攻撃(1941)から70年―この失敗から米CIAは生れた。<日米インテリジェンスの落差>(上)

日本リーダーパワー史(189)   国難リテラシー   『真 …

no image
池田龍夫のマスコミ時評(72)『大惨事招いた笹子トンネルのズサン管理』(12・5)『改憲狙う安倍自民、石原維新の会に要注意(12・3)

 池田龍夫のマスコミ時評(72)     ●『大惨事招いた笹 …

no image
池田龍夫のマスコミ時評(91)●『ワシントン・ポスト身売りの衝撃(8/23)●『ガーディアン、NYTと提携 当局圧力に対抗』

   池田龍夫のマスコミ時評(91) ●『ワシント …

no image
『F国際ビジネスマンのワールド・ウオッチ㊽』「STAP」不正事件―日本の科学技術の信頼失墜の責任は重い

      『F国際ビジネスマ …

no image
速報(81)『日本のメルトダウン』●(小出裕章情報2本)『講演動画の質疑応答動画も』『遮水壁の設置を早くやること』

速報(81)『日本のメルトダウン』 ●(小出裕章情報2本)『講演動画の質疑応答動 …

no image
ワールドビジネス動画ビデオ<ジェトロ、Global Eye>ーインド、インドネシア、台湾のビジネスチャンス

<ワールドビジネス動画ビデオ><ジェトロ、Global Eye> ①●『インド農 …