日本リーダーパワー史 (23) 『ノーベル賞を超えた』ーエコロジーの先駆者・南方熊楠はすごいぞ・・尊敬!(中)
前坂 俊之

フィールドワークで
粘菌の研究に熱中して新種の発見を重ねるとともに,時代に先駆けてエコロジーの立場から自然保護運動に取組んだ。一方、比較民俗学の分野でも精力的な執筆活動を展開して、「ネイチャー」に投稿して50編の英語論文を発表、同時にロンドンで発行の週刊文学兼考古学雑誌「ノーツ・エンド・クィアリーズ」にも合計323編の英語論文を発表するなど、日本の学会など相手にせず世界の舞台で活躍したのである。
ていた。ところが、一向に現れない。南方の奇行については聞き知っていた柳田もこれにはさすがに開いた口がふさがれなかった、という。
熊楠は読んだ本を片っ端から、ノートに細字で全部写して暗記しており、こうしたノートが何百冊も蔵の中にあった。子供の頃から博覧強記であったが、こうした読書と筆写によって暗記するという勉強法を74歳の亡くなるまで、続けたのである。
熊楠の書斎は奥の8畳間、書庫は別棟の離れの土蔵にあり、夜中に仕事をするため、チョウチンを持って行き、ガラガラと重い土蔵の鉄トビラを開け閉めしながら、皆が寝静まった中で、長い間、書庫に入っていた。

言葉も6,7ヵ国語ができて、各国の本を読み、ことに珍本をよく読んで憶えていた。英語が主であって、ときどき手紙の中にイタリア語のたくさんでていた」と書いている。
。ひいきの引き倒しで、いつのまにか数が増えたのだろうが、本当のところは10ヵ国語程度ではなかろうか。
アッケにとられた会場からは笑い声がおこり、気の早い聴衆は帰りだした。真っ先に会場から逃げ出したのは土宣管長であった。
熊楠はすっかりツムジを曲げて「酒をもってこい」といい、酒をがぶ飲みして、酔ってしまい何も言わずにさっさと降壇してしまった。
関連記事
-
-
『Z世代のための近代史復習問題』★『<ロシアの侵略防止のために、山県有朋首相は『国家独立の道は一つは主権線(日本領土)を守ること、もう一つは利益線(朝鮮半島)を防護すること」と第一回議会で演説した』(国家リスク管理/「外交政略論)
2016/04/20/日本リーダーパワー史(701)/日中韓150年史の真実(7 …
-
-
『リーダーシップの日本近現代史』(275)★『日露インテリジェンス戦争を制した天才参謀・明石元二郎大佐』 ロシア革命での情報活動①
2015/02/23   …
-
-
『日本占領・戦後70年』昭和天皇の『人間宣言』はなぜ出 されたのか②『ニューヨーク・タイムズ』などの『占領政策と天皇制』の論評
・ 『日本占領・戦後70年』 「1946年(昭和21)元旦の天皇の『人間宣言』は …
-
-
『中国近代史講座』★『『辛亥革命100年で孫文を助け、辛亥革命を成功させた最大の日本人は宮崎滔天で、宮崎家は稀有な「自由民権一家」であった。(上)
2011/10/21 日本リーダーパワー史(201)記事再 …
-
-
日本メルトダウン(1004)―『オバマが報復表明、米大統領選でトランプを有利にした露サイバー攻撃』●『元CIA副長官、プーチンの攻撃にオバマは報復しろ 9.11を思い出せ』●『「ロシアのサイバー攻撃、プーチン氏が直接指示」NBCニュースが報じる』●『食い逃げされそう「日ロ首脳会談」北方領土返還チラつかせ経済協力ガッポリ』★『日露戦争=6ヵ月間のロシアの異常な脅迫、挑発に、世界も驚く模範的な礼儀と忍耐で我慢し続けてきた 日本がついに起った。英米両国は日本を支持する」』●『 「アベノミクスは失敗だった」と声高に言いづらい空気の原因』
日本メルトダウン(1004) オバマが報復表明、米大統領選でトランプを有利 …
-
-
日本リーダーパワー史(292)日本最強の宰相・原敬のリーダーシップーその見事な生き方、人・金の使い方は!④
日本リーダーパワー史(292) 「日本最強の宰相・原敬のリーダーシ …
-
-
記事再録/ 百歳学入門(83)ー「少子超高齢社会」は「青少年残酷・老害社会」にしてはいけないー横井也有の<250年前の江戸の老人8歌仙と老害>で自戒する
2013/10/15/ 百歳学入門(83) …
-
-
世界/日本リーダーパワー史(966)ー『トランプ大統領弾劾問題と米中テクノナショナリズムの対立(上)』★『トランプとロシアとマフィアの三角関係』★『政治ショウ化した弾劾裁判のむつかしさ』
世界/日本リーダーパワー史(966) トランプ大統領弾劾問題と米中テクノナショナ …
-
-
外国人観光客へのおすすめスポット/日本の庭園美をぶらり散歩(2019/3/27)ー京都の名勝、渉成園(枳殻邸)は源氏物語の主人公光源氏ゆかりの地、春爛漫の「雅」(みやび)が薫る。
外国人観光客へのおすすめスポット/日本の庭園美をぶらり散歩(2019/3/27) …
-
-
最高に面白い人物史①人気記事再録★「日本人の知の限界値」「博覧強記」「奇想天外」「抱腹絶倒」―南方熊楠先生の書斎訪問記(酒井潔著)はめちゃ面白いよ①
2015/04/29   …
