前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

世界、日本メルトダウン(1034)–『朝鮮半島チキンレースの行方はどうなる!』★『北朝鮮攻撃は偶発的な軍事衝突以外にはありえない』●『中国流の「言葉の遊び」「空約束」外交にオバマ政権も日本外交も何度も騙されてきたが、トランプも同じ失敗の轍を踏むのか?』

      2017/04/17

世界、日本メルトダウン(1034)

『朝鮮半島チキンレースの行方はどうなるのか!』

本当に北朝鮮攻撃はあるのでしょうか!?

 

では実際に米国側の攻撃はあるのかどうか,カール・ビンソンの米空母群が北朝鮮海域に進出してブラフをかけているが、米軍はどう行動するのだろうか。

国家安全保障会議(NSC)は北朝鮮の体制転換をめざし、金正恩と核・ミサイル開発計画に責任を持つ高官の殺害や、戦術核の再配備先などを具体的に検討し、この計画は「斬首作戦」と呼んでいます。

ワシントンに最も詳しい国際ジャーナリスト・古森義久氏(元サンケイ新聞ワシントン支局長)によると、「米政権、軍事外交関係者の間では北朝鮮の核兵器や長距離弾道ミサイルを破壊するための、これまでとは違った「予防攻撃(Preemptive attack / strike)」という選択肢まで使っている。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/49645

共和党はこの「斬首作戦」にお墨付きを出した。『アメリカは北朝鮮のICBM(大陸間弾道ミサイル)を予防的に攻撃する準備をすべきだ』<トランプ政権に近い上院外交委員長のボブ・コーカー議員(共和党))>と、

上院軍事委員会の有力メンバー、リンゼイ・グラハム議員(共和党)は北朝鮮のICBM開発阻止のため大統領に予防的な軍事攻撃の権限を与える法案を出すと言明し、3月31日にはトランプ大統領はその『大統領令』を出しています。今回の中国へ要求した内容そのもの。

これまでは、北朝鮮への米軍事攻撃は、全面的な反撃を招いて韓国、日本に大惨事をもたらすため、選択オプションから外されてきたが、この考えがかわってきた。

北朝鮮の核やミサイルの施設のみに絞って限定的に攻撃した場合は、北朝鮮は全面的な反撃には出ないのではないかと予測している。つまり『限定抑止戦略』。ミサイルや有人無人の航空機によってピンポイントに破壊する。これで核弾頭装備の長距離弾道ミサイル完成の時期を遅らせたり脅威をかなり阻止できるとみているのです。

ソウルを火の海にする北朝鮮の反撃、人的被害を最小限に抑える戦術も詳細にシュミレーション中といわれます」

米空母派遣でも「北朝鮮攻撃」の可能性はほとんどない理由

http://diamond.jp/articles/-/124912?utm_source=daily&utm_medium=email&utm_campaign=doleditor

 

ただし、それは大変、危険なかけで、韓国も日本も同意しないでしょう。ミサイルがわずか2,30分で届く日本、さらに近い韓国の被害は莫大で武力衝突になれば絶対に防ぐことはできない。

たとえ、米国が狙う『斬首作戦』が成功したとしても、難民の問題がある。中東の独裁者を倒して、そのままうまく次の政権に収まった例は、歴史上でみても日本敗戦以外にはない。

米国もイラク戦争に勝利してもその後の大混乱で収拾困難になったケースを忘れていない。北朝鮮や中国はその点で米国の武力攻撃はブラフ化、本気か、半信半疑かもしれないが、トランプ氏が予測不可能な人物なので、ひょっとしたらと警戒していることは事実です。

 

中国流の外交戦術は二枚舌、引き延ばし、条約を公然と破る、国際ルール無視、国際主義に絶対反対などーー

 

「現在、国防総省や国務省のそのスタッフ、新体制はガタガタで、攻撃できる状況にはありえない。国防総省は政治任用の主要な幹部50人うちマティス国防長官以外の任命が遅れ、格下の職員が代行し、何とか政策を切り盛りしている。

 

外交を司る国務省も大半の政治任用ポストが空席で、トランプ氏が予算の28パーセントを削減したため、外交経験のないティラーソン国務長官は四苦八苦している。まだ国務副長官、国務次官、国務次官補も決まっていない。

国務省の体制を整えるのに数ヵ月かかり、北朝鮮問題は結局、後回しになとみられる。中国の北朝鮮への圧力を見極めてからなので、今年中は北朝鮮攻撃はないのではないか。

「カール・ビンソンの派遣は4月15日(故・金日成主席の105回目の誕生日)に北朝鮮が例年のごとく核実験やミサイル発射を強行するのを阻止するため。いつもの北朝鮮特有の弱者の居直り、恨の思想からのクレージーな暴発行動があっても、確かにミサイル1発はあったが、それが直ちに戦争につながるとは思えない。」

 

「トランプ大統領の政策実行はカベにぶつかつたので、「米中会談」当たりから軌道修正しつつあるように見える。対中国への強硬策から妥協姿勢に転じて為替操作国に認定しない方針を示し、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の金融政策にも融和的にかわった。

米中会談後、シリアの化学兵器使用に関しての国連安保理決議では、中国は早速、棄権して、これまでの反対一辺倒を変えて米国に同意する側に回った。米中関係は改善され、米ロ関係は緊迫している。

そこが、逆に危険なのです。『孫子の兵法』の中国の融和術にだまされてはいけない。中国1千年の外交の本質は二枚舌、引き延ばし戦術、条約を公然と破る、国際ルールに従わない、国際主義に絶対反対など。

いまだに『中華思想』を脱していないのです。「延々と自説を繰り広げて、おしゃべりをするだけ」(トランプ大統領補佐官ピーター・ナヴァロの説)の中国外交詐術の罠にはまって、これまで何度も日本もアメリカも見事にダマされた。

中国流の「言葉の遊び」「空約束」外交にオバマ政権、安倍外交に何度煮え湯をのまされたのか。これを断ち切らねばならない。まだまだ、チキンレースは続く。

—————————————-

 

トランプが北朝鮮を攻撃できない6つの理由―むしろ危険なのは偶発的な軍事衝突だ

http://toyokeizai.net/articles/-/167485

 

トランプ大統領が勢いづいている本当の理由―

失点を一気に挽回する人事の勝利があった

http://toyokeizai.net/articles/-/167707

 

なぜ金正恩は危険を顧みずパレードに姿を現したのか
ひとつの「結論」が出たようだ

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51489

 

北朝鮮で緊張が高まると、なぜ「日本の円」が買われるのか?
「有事の円買い」国際政治と通貨の不思議

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51494

世界、日本メルトダウン(1033)ー『米中会談の内幕は・』★『中国が北朝鮮問題を解決すれば、米国との通商の取り決めは中国に良いものになる」とブラフ外交、ディール外交(取引外交』を展開』●『トランプ氏は「まず外交,不調なら軍事行動の2段階論」を安倍首相に説明した』

http://www.maesaka-toshiyuki.com/person/24174.html

 

 - 人物研究, 戦争報道, 現代史研究

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
  日本メルトダウン( 971)トランプ次期大統領誕生ー日本大ショック!「ピンチをチャンスにせよ」ーこれまでの米国他力本願から、 独立自尊、自力本願行動力で逆境を突破せよ

   日本メルトダウン( 971) トランプ次期大統領誕生ー日本大ショック、 「 …

no image
日本リーダーパワー史(437)正体を現した残忍無比の独裁処刑国家・北朝鮮金正恩体制は脱出者も激増させる

  日本リーダーパワー史(437) 正体を現した残忍無比の独 …

no image
『リーダーシップの日本近現代史』(79)記事再録/ ★『日本史を変えた大事件前夜・組閣前夜の東條英機』★『近衛文麿首相は「戦争は私には自信がない。自信のある人にやってもらいたい」と発言。東條は「(中国からの)撤兵は絶対にしない」と答え、「人間、たまには清水の舞台から目をつむって飛び降りることも必要だ」と優柔不断な近衛首相を皮肉った。

  2004年5月 /「別冊歴史読本89号』に掲載 近衛文麿首相は「戦 …

『オンライン/東京五輪講座』★『ロンドン五輪(2012)当時の日本のスポーツと政治を考える』★『日本失敗の原因はスポーツ人と政治家の違い。結果がすべて実力のみのスポーツ人に対して、結果責任を問われない政治家、官僚の“無責任天国”なのが大問題!』

  2012/10/10  日本リーダーパワー史(333)< …

no image
片野勧の衝撃レポート太平洋戦争<戦災>と<3・11>震災⑫ 3/10 東京大空襲から 3/11東日本大震災へ<上>

 片野勧の衝撃レポート   太平洋戦争<戦災>と<3・11> …

no image
速報(252)★『日本の放射線研究の第一人者・岡野眞治氏による『生活環境と放射線』講演会から学ぶ』

速報(252)『日本のメルトダウン』   ★『日本の放射線研究の第一人 …

no image
速報(313)◎『6月17日電気が足りる、足りないとの議論とは無関係に『原子力は使ってはいけない』小出裕章(大分合同新聞)』

速報(313)『日本のメルトダウン』   ◎『5月26日 小出裕章さん …

『オンライン/日本議会政治の父・尾崎咢堂による日本政治史講義①』ー『売り家と唐模様で書く三代目』①<初代が裸一貫、貧乏から苦労して築き上げて残した財産も三代目となると没落して、家を売りだすという国家、企業、個人にも共通する栄枯盛衰の歴史法則

2012/02/23   日本リーダーパワー史(2 …

日本リーダーパワー史(659) 『昭和の大宰相・吉田茂のジョーク集』②歴代宰相の中でも一番、口の堅い吉田じいさんは公式でも突っけんどんな記者会見に終始、新聞記者と個人的に会談した事実は少ない。『総理番記者』は『新聞嫌いの吉田ワンマン』取材用に生まれた」●「伊藤博文の大磯邸”滄浪閣“を買取り、自邸の『海千山千楼』に改築した。

  日本リーダーパワー史(659) 『昭和の大宰相・吉田茂のジョーク集』② 歴代 …

no image
石田勇治 東京大学大学院教授の「ドイツの戦後和解」(ナチズムの克服)の講演動画(120分)

石田勇治 東京大学大学院教授の「ドイツの戦後和解」(ナチズムの克服) の講演動画 …