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世界を変えた大谷翔平「三刀流(投打走)物語➄」★『米誌タイムの「世界で最も影響力のある100人」に大谷選手が選ばれた』★『「大谷がヤンキースに入団すればビートルズがニューヨークに来るようなものだ。スターはブロードウェイで最も輝く。才能にあふれ、ルックスがよく、カリスマ性のある大谷はニューヨークにふさわしい」(ニューズウイーク)』

      2021/11/05

世界を変えた大谷翔平「三刀流」

前坂 俊之(ジャーナリスト)

2021年は世界も日本も新型コロナウイルスと東京オリンピック・パラリンピック(国際スポーツ)に揺れた年だった。特に、私はパラリンピックからは数々の困難を超えて挑戦しているパラアスリートたちに感動し、元気と勇気をもらった。また、米大リ―グ、エンゼルスで大活躍をした大谷翔平選手の試合は半年間にわたって毎日欠かさずyoutubeやsnsでウオッチしてきた。

米メディアでの大谷の評価は世界的で、天井知らずだ。大谷がデビューした時、「彼はレオナルド・ダビンチのような存在だ」という評価に、仰天したが,今期の活躍をみると、確かに人間業を超えている。

「まるで人類のワクを超えた異星人!」「大谷翔平が地球出身でないことは、確定的に明らか」「こんなの見たことがない、すごすぎる。人間としも素晴らしい」(同僚トラウト)「次元が異なる、ベーブルース以来だ」などなど、絶賛の嵐だ。

私の大谷評は「大舞台で強い決定力と平常心を兼ね備えており、いつも笑顔を絶やさずフレンドリーで、人の心をなごませるナイスガイ!」。大谷の華麗なる活躍を見るたびに、癒され「自分もガンバルぞ、という人生の夢と希望と勇気をもらった。本当にに大谷選手に感謝、元気をもらっている。

米誌タイムが9月15日、「世界で最も影響力のある100人」を発表し、大谷選手が選ばれた。推薦したのは元ヤンキースで、メジャー通算696本塁打を放ったアレックス・ロドリゲス氏で、「彼は現代のバンビーノ(ベーブ・ルースの愛称)」です。

ベーブ・ルースですら1シーズンで20以上盗塁して、40本以上のホームランを打ち、速球投手として活躍することはなかった」と称賛し、「彼はフィールド上で信じられないことを行っているだけでなく、フィールドの外では紳士です。彼のチームメイトは、翔平について良いことしか話さないし、メディアやファンへの対応も素晴らしい人物です」と賛辞を呈している。

タイム誌が取り上げるほど、大谷はすでに世界的なスーパーヒーローとなっているのだ。

その「大谷の偉大な才能」を最初に予見したのはロドリゲスである。大谷はメジャーデビューした2018年4月に打者としては2試合連続本塁打を記録。投手としてはデビュー戦では完全試合をのがしたもの13三振を奪う快投でメジャー初白星を上げている。

ロドリゲスは「とても印象的なアスリートだった。素晴らしいパワーを持っている。大谷が入るとメジャーが高校レベルに見えてしまう。これは人々を引きつける物語だ。アメリカだけの物語だけではなくて、世界的な物語だね」と絶賛した。

2018年の後半戦で肩を痛めて、打者に専念し、手術し、2019年、20年とリハビリに明けくれたが、今期は開幕戦から二刀流を完全復活しベーブルースを上回る活躍を見せた。

大谷の今季の成績はずば抜けている。本塁打数3位の46本、100打点、103得点。OPS.965。26個の盗塁を決め、リーグトップタイの8本の三塁打を放ち、投手としても130回1/3で9勝2敗、防御率3.18、156奪三振という驚異的な成績を残した。

これ以外にも大谷がリーグ上位10傑入りした項目は、三塁打8(1位)、長打80本(2位)、長打率.592(2位)、OPS.965(2位)、本塁打46本(3位)、四球96(3位)、塁打318(4位)、盗塁26(5位)、出塁率.372(5位)、得点103(8位)と10項目に及ぶ、というからまさに怪物、次元を超えた存在である。

 

大谷フィーバーで日本のメディアには集団的過熱取材(メディア・スクラム)や、1点集中センセーショナル報道が目立つが、アメリカメディアはより複眼的、国際的な視点が見られる。

「彼こそ新時代のアメリカンニューヒーロだ」(ニューズウイーク日本版10月12日号)によると、

「アジア系米国人にとって、大谷の活躍はアジア人の強さの証拠であると同時に、自分たちが米国人であることの証しだ。大谷の技術と身体能力、慎み深い態度は、アジア人に関する「引っ込み思案」で「小柄」だという偏見をひっくり返した。

米国人もイチローの時代よりも今は多様性に富んでおり、彼が日本人かどうかなどはほとんど気にしていない。この60年間、アメリカのヒーローは消えてしまったが、彼は卓越したプレートと素晴らしい立ち振る舞いでアメリカの未来を作る存在なのだ」と絶賛した。

 

また資本主義、商業主義の世界の中心地、ニューヨークも大谷獲得に動き出した、という。

「NYは「ショーを待っている」(同ニューズウイーク)によると「大谷がヤンキースに入団すればビートルズがニューヨークにやって来るようなものだ。大谷は日本人有名選手というより、有名選手そのものだ。スターはブロードウェイで最も輝く。才能にあふれ、ルックスがよく、カリスマ性のある大谷は大舞台に欠かせない逸材だ」

この記事は、大谷とヤンキースは最高の組みなので早く獲得に動きだせと急かしている。

大谷はシーズン終了で、近く日本に帰国する。大谷の凱旋帰国に国民もメディアも歓迎攻めにて彼を引っ張りし、プロを維持しているその体調と精神力を狂わしては「日本の至宝」「世界の至宝」の損失になる。くれぐれも自戒したい。

 

「エンゼルス・大谷選手の100年ぶりの快挙」★『「才能だけでは十分ではない。挑戦する勇気が人々の心を変える」』★『ニューヨークタイムズ特集「日本ハムで入団交渉を担当したスカウトが、ミケランジェロやアインシュタインのように何でもできる天才と評価していた』★『連載「エンゼルス・大谷選手の大活躍ー<巨人の星>から<メジャーの星>になれるか」①『A・ロドリゲス氏は「これは世界的な物語だ」と絶賛』』

https://www.maesaka-toshiyuki.com/person/44031.html

 - 人物研究, 健康長寿, 現代史研究, IT・マスコミ論

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