『リーダーシップの日本近現代史』(142)再録★『異文化コミュニケーションの難しさ― 「中華思想」×『恨の文化』⇔『ガマン文化』の対立、ギャップ➃『『感情的』か、論理的か』★『中国の漢民族中心の「中華思想」華夷秩序体制)」 ×韓国の『恨の文化』(被害妄想、自虐 と怨念の民族的な情緒)⇔日本の『恥の文化』『ガマン文化』 『和の文化』のネジレとギャップが大きすぎる』
2014/06/17 /月刊誌『公評』7月号の記事再録
中国の漢民族中心の「中華思想」華夷秩序体制)」×韓国の『恨の文化』(被害妄想、自虐と怨念の民族的な情緒)⇔日本の『恥の文化』『ガマン文化』『和の文化』のネジレとギャップが大きすぎる。
前坂 俊之(静岡県立大学名誉教授)
2014年5)月に書いた原稿
外交バトルの底に各国ケンカ作法の違いが見える
簡単な例でいうと、中国で川というと揚子江。黄河などをイメージするが、川幅は場所によって何十キロもの世界有数の大河であり、日本一の利根川とは比較にならない。中国は国土の面積、人口でも日本の約十倍なので、箱庭のようなに日本の自然とはまるで別世界である。もともと、中国人は古くから日本人を倭人(わじん)と呼んだ。
「倭」は「背丈の小さい民族」と「小国」との蔑称の意味もあり、中国人は日本は小さい、日本人の考え方も小さいとの先入観があり、逆に日本人は中国文化を漢字を通して学んできた民族なので、明治27年の日清戦争で勝つまでは中国を尊敬し、大国として恐れていた。そんな<歴史スキーマ>も歴史認識のねじれを生む。
「文化スキーマ」はその国の風土、生活、歴史をそっくり反映したものであり、世界各国では数千の民族、言語が存在するように、民族感情も文化もすべて異なる。異便化理解、相互理解は「言うは易く、行うは難し」なのである。
中国、韓国とは黄色人種、漢字文化圏、中華思想圏で共通しているので、外見的には一緒で「同種同文」と理解していると、文化、感情表現、行動形式、民族性の<文化スキーマ>は大きく違うので、異文化コミュニケーションは余計に厄介なのである。
『日本の常識は世界の非常識』
その象徴的な例が日中韓の外交対立の背後にある、その国のケンカのやり方である。個人同士のケンカは怒りの感情の爆発であり、国同士のケンカは戦争に発展する。
大声で怒鳴り合い、ののしる口ケンカは中国、韓国人とも共通であり、表情に一切出さず、無言のケンカをするのが日本人である。
「忠臣蔵」での殿中での刃傷沙汰と違って、中国、韓国人の夫婦ケンカは互いに怒鳴り合い、家の中での口ケンカから発展して、表に飛び出して、近所中に大声で聞こえるように相手の悪口を言い合う。道路に人が集まってきて、両方の言い分に耳を傾けて、延々と手を出さず大声の口ケンカが続く。まるでニワトリのケンカに似ている。
日本人のケンカのやり方はまるで正反対。『仮面の夫婦』というのは日本では結構多いらしい。家の中で無言で口を利かない、それでも外聞を気にして離婚しない。
学校でも近所でも会社でも嫌いな相手とは一切口は利かず無視する。そして、我慢、堪忍、感情を爆発させず、『顔で笑って心で泣いて』。ついに堪忍袋の緒をきるといきなり『バカ野郎』と殴りつける。刃物で切りつける。
ストーカーのように無言電話数千回、最後にころしてしまう。サムライの決闘そのままで、無言で互いに睨み合って、刀を一閃、相手は無言なまま死ぬ。日本人同士だと黙っていても「以心伝心」で通じ合える。そのために「沈黙は金」となるわけだが、外国人とはそうはいかない。
言葉で、自分の感情をはっきり主張しなければ相手に伝わらないのが「世界の常識」であり、「黙って誠実にやっておれば相手もわかる」(「以心伝心」)というのは「日本の常識」だが、「世界の非常識」なのである。
この点を日本人はよく理解出来ないし、自己感情を声高に主張するのは大人のやることではではない。とくに、怒りをあらわに相手を罵倒することはタブー視され、最も嫌われる。
中国が漢民族中心の「中華思想(華夷秩序)」(中国が世界の中心であるという民族優先思想、おらが大将文化)があり、韓国は『恨の文化』(被害妄想、自虐と怨念の民族的な情緒)「激情と慟哭の感情過多文化」であり、『恥の文化』『和の文化』「自己感情抑制文化」日本のギャップはあまりのも大きすぎる。
そんな比較を考えていると、北朝鮮から米国オバマ大統領への激昂したニュースが飛び込んできた。共同配信ニュース(5月8日)では、「オバマを見ていると吐き気ではらわたが煮えくりかえる」「アフリカの原生林に生息するサルの顔そのもの」「人類は進化しているのにサルのまま」などと最大級の人種差別的発言を北朝鮮メディアが報じたという。
世界中の言語で「相手をののしる罵倒語が最も多いのは韓国語(朝鮮語)」といわれているが、私は「またか」と思うと同時に、米国の反論のほうが気になった。
ホワイトハウスや国家安全保障会議(NSC)の報道官は「侮辱的で、常軌を逸している」としながらも「人民が飢え死にしている国で、指導者だという金正恩はどこに焦点を当てなければならないのか、きちんと判断してほしい」と控え目で冷静なもの。両者の知的(痴的レベル)の差が文明国と未開発国(かつてブッシュ大統領は「ならずもの国家」と呼んだ、今も変わりない)圧倒的な落差である。
「実感」と「錯覚」は紙一重
さて、最後に本号のテーマである「実感」だが、辞書などには「実際に物事に直面した時に受ける感じ」「実際に感じている心からの感情」などの意味とある。外部のものに接した場合にこころに生起する感情と解してよいだろう。
感情とは基本的に人間の五感(センサー)の「視覚」「聴覚」「触覚」「味覚」「嗅覚」によって感知した情感(情報)だが、注意しないといけないのは「錯覚」が大きいということ。自分の感覚、感情がすべて正確に外部情報を把握さしているものではないし、記憶力も千差万別である。感覚による感情形成とその記憶には個人差、民族差があり、視力でいえば、日本はメガネ族が多いが、砂漠の民は視力5-10というのも珍らしくない。
聴覚だって年を取れば聞こえなくなるし、味覚はお国料理が異なるように、千差万別で、このように個人的感情もすべて違うし、各国の国民感情も異なる。錯覚というのは近眼の人には遠くのものもよく見えないし、人間は注意したものしか見ないし、その他は見落とす傾向があり、そんな不正確な精度のセンサーでチエックされた『見た記憶、目撃』であることを自覚しておかなければならない。
この不正確な感覚の上に、国土、風土、生活、言語、風習、宗教、教育、メディア環境など数多くのギャップが相互のコミュニケーションを阻害する。
「自己感情」という「思い」や「思考」は一歩間違うと思い込み、思いすぎ、思い違い、片思い、勘違いにともすればブレやすい。人間の脳コンピュータもバージョンアップ機能と、修正機能を絶えず働かせておく必要がある。
関連記事
-
-
日本リーダーパワー史(807)『明治裏面史』 ★『「日清、日露戦争に勝利』した明治人のリーダーパワー、 リスク管理 、 インテリジェンス㉒『日露戦争4ゕ月前、『今、信玄』といわれた陸軍参謀本部次長・田村怡与造が急死』★『国家存亡を賭けた日露戦争直前に2代続けて参謀総長(次長)が殉職する大国難に襲われた。ロシアは手をたたいて喜んだが、日本は祈るような気持ちで後任を見守った。』
日本リーダーパワー史(807)『明治裏面史』 ★『「日清、日露戦争に勝利』した …
-
-
『Z世代のための昭和史・日本最大のクーデター2・26事件(1936年/昭和11年)の研究』★『戦争の足音迫る阿部定事件当時の社会農村の飢餓の惨状』★『東北大凶作が1931年(昭和6)ー34年(同9)と連続し、約100万人が食糧難・飢餓に苦しみ、2・26事件の引き金となった』(谷川健一(民俗学者))』★『娘売る山形の寒村を行く』
2020/10/24 2・26事件の原因について谷川健 …
-
-
『Z世代のための安保防衛(戦争)論の歴史研究講座』★『世界・日本リーダーパワー史(537)三宅雪嶺(第一回文化勲章受章)の「日英の英雄比較論」―「東郷平八郎とネルソンと山本五十六」
2015/01/15日本リーダーパワー史(537)記事再録 三宅雪嶺 …
-
-
「Z世代のための台湾有事の歴史研究」➂★『2023年台湾有事はあるのか、台湾海峡をめぐる中国対米日台の緊張はエスカレート』★『日清戦争の発火点となった「長崎清国水兵事件」の顛末(てんまつ)』★『同事件の死傷者は日本側は死者2、負傷者29。清国側は死者8、負傷者42』
日清戦争の発火点となった「長崎清国水兵事件」の顛末(てんまつ) …
-
-
『Z世代のための最強の日本リーダーシップ研究講座㉜』★『海軍の父・山本権兵衛の最強のリーダーシップと実行力に学ぶ』★『最強のリーダーパワーとは『無能な幹部は首にして、最強の布陣で臨め』
2011/02/12 日本リーダ―パワー史(122)東日本大震災の1 …
-
-
池田龍夫のマスコミ時評(51)●『原発事故収束」へ5条件の緊急提言』★『原発再稼動「新安全基準」の危うさ』
池田龍夫のマスコミ時評(51) ●『原発事故収束」へ5条件の緊急 …
-
-
日本リーダーパワー史(539)『ゾンビ日本』への警告➁「FOREIGN AFFAIRS REPORT」(2015年1月号)
日本リーダーパワー史(539) 「FOREIGN AFFAIRS …
-
-
日本リーダーパワー史(190) (まとめ)『この150年間で、異文化体験に成功したベストジャパニーズ100人』①
日本リーダーパワー史(190) (まとめ・リーダーシ …
-
-
日本風狂人列伝(34) 元祖ス-ローライフの達人・仙人画家の熊谷守一(97歳)のゆっくり、ゆっくり、ゆっくり
日本風狂人列伝(34) 元祖ス-ローライフの達人・仙人画家の熊谷守一(97歳) …
-
-
国際ジャーナリスト・近藤健氏が<2016年アメリカ大統領選挙>について語る≪60分ビデオ)
近藤健氏は元毎日新聞ワシントン支局長・外信部長・元国際基督教大学教 …
