前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

「長寿の秘けつはセンティナリアン(百歳人)に聞け」・ 前坂俊之県立大教授が出版「百歳人」の名言

   

                                  <静岡新聞 平成20年8月27日夕刊>

長寿の秘けつはセンティナリアン(百歳人)に聞け」
 前坂俊之県立大教授が出版「百歳人」の名言
 
「長寿の秘けつばセンティナリアン(百歳人)に聞け」ー静岡県立大国際関係学部の前坂俊之教授(64)がこのほど、九十歳、百歳を超えても現役で活躍した著名人七十人の生き方や養生法をまとめた「百寿著百語-生き方上手の生活法」(海竜社)を出版した。
 
人生の達人が遺した珠玉の名言・語録は、超高齢化社会を元気に生き抜くための大いなる指針となりそうだ。
 
 日本人の平均寿命は現在、女性が八十五歳、男性が八十歳。百歳以上の人も毎年増え続け、約三万二千人に上るという。「誰もが少し頑張るだけで『センティナリアン』や『ノナジェナリアン』(九十歳入)になれるんです」と前坂さん。
 
 では、もう少し頑張るためにはどうすればいいのか。前坂さんらは、実際に元気で長生きした人たちの健康法や処世訓を徹底的に調べることで、その秘密に迫った。
 
 登場するのは、木彫家・平櫛田中 (百七歳)、元世界最長寿者泉重千代(百二十歳)、国文学者・物集高量(百六歳)、日本画家・小倉遊亀(百五歳)、スルガ銀行創設者・岡野喜太郎(百一歳)、真珠王御木本幸吉(九十六歳)、ジャーナリスト徳富蘇峰(九十四歳)ら。名言の一部を紹介しよう。

「六十、七十凍たれ小僧、男盛りは百から、百から。いまやらねばいつできる、わしがやらねば、だれがやる」=平櫛田中のあまりに有名な言葉。情熱、気力こそがすべて。

 「ゆっくりしいや。ほっといたって、人間いつか死によるんやから、死ぬことなんか考えてないの」=京都清水寺元貫主の大西良慶(百七歳)。「よく食べる、よく眠る、よく働く」が長生きの秘けつと語っていた。

 「恋ってのは長生きするには一番いいものですよ」=物集高量。百歳を超えて三十四人目の恋人との恋愛を謳歌。恋人は二十六歳だった。

 「一日に十回は感謝するの。感謝は感動、健康、幸せの源なのよ。昼寝は駄目です」=女性解放運動家加藤シヅエ(百四歳)。感謝は感動を呼び、頭脳は感動を受け止めて肉体に刺激を与えるから健康になる、というのが持論だった。

 「食を選んで大食せず、うまいものならこ箸残し、胃腸と一緒に寝る」=御木本幸吉。おかず以外、朝晩は米飯一杯、昼はサツマイモとパンだけの小食主義を守った。

 「わが姿たとえ翁と見ゆるとも心はいつも花の真盛り」=植物学者牧野富太郎(九十四歳)。老人、翁と呼ばれるのが大嫌いだった。

多くの人に共通するのは①食事は粗食、腹八分②したいことをやる③楽観的で前向きなのが一番、ということか。

前坂さんは「六十歳は第二の成人式。一緒にセンティナリアンを目指しましょう」と呼び掛けている。

 - 健康長寿

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

『オンライン講座/日本歴代最高の戦略家は誰か>「日清・日露戦争の勝利の方程式を解いた川上操六(陸軍参謀総長、日本インテリジェンスの父)ですよ(1回→46回一挙大公開①

★日本リーダーパワー史(579)◎(再録)<日本歴代最高の戦略家>「日清・ …

「オンライン動画/この世で最も美しい花の1つ/蓮の花を見に行く/鎌倉ぶらり散歩(2021/6/21)』ーこれからが見ごろの鶴岡八幡宮の源氏池の蓮の輝き』★『ハスは早朝に咲くので、早朝散歩が見ごろ。7月20日ごろまでシーズンだよ。

        鎌倉bぶらり花めぐり」2 …

no image
日本最長寿の徳川家三代の指南役・南光坊天海(108歳)の養生法とは・・・<百歳仙人・超人術>

日本最長寿の徳川家三代の指南役・南光坊天海(108歳)の養生法          …

no image
百歳学入門(71)『トマト王』のカゴメの創業者蟹江一太郎(96歳)の長寿健康・経営10訓 ②

 百歳学入門(71) 日本の食卓に長寿食トマトを広めた「トマトの父」 ・カゴメの …

no image
世界リーダーパワー史(40) 『世界の偉人の最期/中国共産革命を実現した毛沢東と周恩来のコンビの最後の葛藤』★『人民に愛され現役総理 のまま逝った不倒翁/周恩来』★『周恩来は「死んだら火葬にして、その灰を全国土に撒いてほしい」と遺言した』

    2010/02/19 「 リーダーパワー史 …

no image
[涙なくして読めない人物史』(12)人気記事再録/「昭和史決定的瞬間/名シーン』-『1941年(昭和16)12月3日の山本五十六連合艦隊司令長官の家族との最後の夕餉(ゆうげ、晩ご飯)』★『家族六人一緒の夕食で山本も家族も何もしゃべらず無言のまま』(日本ニュース『元帥国葬」動画付)

山本五十六の長男が回想する父との最後の夕餉(ゆうげ) 昭和十六年(1941年)1 …

no image
日本メルダウン脱出法(665)「歴史的機会逃す」など安倍首相の演説の韓中米メディアの報道」●「時代は「80日間世界一周」から80時間世界一周へ」など6本

  日本メルダウン脱出法(665) 「歴史的機会逃す」「終戦70年のしるし」安倍 …

no image
記事再録/知的巨人たちの百歳学(142)ー「最後の元老・西園寺公望(90歳)-フランス留学10年の歴代宰相では最高のコスモポリタン、晩年長寿の達人の健康十訓」★『 まあ生きてはいるがね、涙が出る、はなが出る、いくじがなくなって、 これも自然でしかだがない』』

   百歳学入門(80) ▼「最後の元老・西園寺公 …

no image
日本メルトダウン脱出危うし(834) 『世界の壁』『日本バカの壁』の宴のあとー『あきれた東芝!存亡の危機に瀕してなお「長老支配の強化」に乗り出すとは 大赤字に紛れて、驚くべきことが発表』●『野村克也 清原逮捕に「天才だが考えられないバカ。野球人としての復帰は難しい」●『島尻沖縄北方相「歯舞(はぼまい)群島」読めず」●「英紙がベッキー騒動を報道「日本の芸能界にはびこる性差別」●「東国原英夫、大嫌い「文春」の“ハニートラップ”手法を明かす」

   日本メルトダウン脱出危うし!(835)         『世界の壁』『日本 …

no image
知的巨人たちの百歳学(110)ー『屋敷も土地も全財産をはたいて明治の大学者/物集高見、高量父子が出版した大百科事典『群書索引』『広文庫』の奇跡の「106歳物語」②『 物集高量に匹敵する言語学者といえば、諸橋轍次(99歳)だが、この大学者も奇行、変人的なエピソードが多いが、それは誤解である』

屋敷も土地も全財産をはたいて明治の大学者/物集高見、高量父子が出版した大百科事典 …