百歳学入門(21) 伝説上の100歳以上の長寿者たち(古代から徳川時代まで)
百歳学入門(21)
伝説上の長寿者たち(古代から徳川時代まで)
前坂 俊之
(静岡県立大学名誉教授)
日本の百歳学研究は最近やっと始まったばかりである。古代から明治まで(明治5年以降は戸籍法により、出生届を出すことを義務付けられたため、年齢の特定が可能となった)の長寿者、百歳以上の特定は難しいが、文献学的にせまったものはいくつか存在する。以下は佐藤峰雄著「百歳を生きるー高齢者の形態・機能に関する調査の記録」(日本出版サービス、1980年刊)よりの「長寿者の記録(日本書紀.柳営目録,兼好公記などより)」である。
1つ1つの出典も明示しておらず、著者も「調査が不完全だが・・」と断ってはいるが、参考までに紹介する。徳川時代までの平均年齢はせいぜい50歳までであり、100歳を超えて長生きした人はほぼ皆無と思われるが、こうした伝説の長寿者が存在したということはそれだけ長寿、不老不死への強い願望が民衆にあったという事であろう。
<長寿者の記録(日本書紀.柳営目録,兼好公記などより)>
伝説上の長寿者
武内宿彌 300歳―400歳
西天宝掌禅師 1072歳
奥州白石の農夫段平(文政12年 ) 672歳
和田安麻呂(廷暦16年) 640歳
妖尼妙椿 800歳
わが国100歳以上の名士たち
南天坊 300歳余
浅夢和尚 199歳
仙 術(享保8年医師) 172歳
志賀随 167歳
教 待(山城円城寺) 162歳
瓦屋能光(日向長輿寺) 163歳
平賀源内(植物学者・劇作家) 156歳
八百姫(八百比丘尼) 800歳
彦火火見尊 580歳
浦島太郎 800-8000歳
支那の彰祖 800歳
丹羽太郎妻(尾州長久手のひと) 150歳
清丹尼(大石良雄の娘) 144歳
沙門行表(大和高僧) 140歳
基 燈(周防) 140歳
祐 慶(刀匠大進坊) 138歳
小林勘斉(医師) 136歳
慈眼大師 132歳
尾張浜主(伶人) 130歳
渡辺幸奄(武蔵医師) 130歳
杉本一斉 127歳
仁 境(大和高僧) 127歳
原田覚円(芸州のひと) 121歳
輝山宗珠(三河高僧) 121歳
舜 悦(武蔵高僧) 120歳
一口残人(日光山隠士) 120歳
禅 修(土佐のひと) 119歳
永田徳本(甲斐姓医師) 118歳
源 算(因幡) 117歳
全 珠(薩摩禅師) 115歳
本阿弥明本 115歳
義円艘(画家) 114歳
寺田正忠 (寺田無禅ともいう) 112歳
森川武左衛門(大阪の俳優) 112歳
珠 鷹(武蔵) 112歳
栄 松(深川西光寺開祖) 108歳
古結宗軒(松下肥後藩士) 107歳
野馬一道(画家) 102歳
尊 曉(松尾山の寺僧) 101歳
萩野鳩谷 100歳
伊能一雲(宝蔵院槍法の名人) 100歳
鬼谷子(ト者) 100歳
長 円(豊後刀匠) 100歳
秋村専斉(鴻儒) 100歳
常 慶 100歳
林家正蔵(芸人) 100歳
赤松沙鴎(江戸の儒者) 100歳
長生きの古文学者・美術家たち
〔90歳以上〕
土佐光信,俊成,北斎,周行
〔80歳以上〕
信実,鳥羽僧正,季吟,雲舟,宗長,宗鑑、元信,梅室、貞徳、宗祇、也有,蒼軋、馬琴,定家,兼良,蓼太,兆殿司,湖山,通明
〔70歳以上〕
紹巴,蘆庵,杏坪,宗因,野披,雅望,秋成・常信・文晁、守武,南海、光起、千代,景樹、一蝶,真淵,鵬斉,探幽,巣林,宣長・千蔭、心敬、其碩
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