『池田知隆の原発事故ウオッチ⑮』ー『最悪のシナリオから考えるー福島でのがん発症予測』
『池田知隆の原発事故ウオッチ⑮』
『最悪のシナリオから考えるー福島でのがん発症予測』
池田知隆(ジャーナリスト)
2061年までに福島 200km 圏内汚染地域で417,000件のがん発症が予測される。
こんな情報が私(池田)のところに転送されてきました。
不安をあおるようですが、ひとつの情報として受け止めなくてなりません。
情報源:THE LOW LEVEL RADIATION CAMPAIGN Friday 1st April, 2011
417,000 cancers forecast for Fukushima 200 km contamination zone by 2061
訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
掲載日:2011年4月10日
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2011年4月1日 低レベル放射線キャンペーン(LLRC)
–
欧州放射線リスク委員会(ECRR)の科学委員長クリス・バスビー 教授は日本の放射性降下物汚染地域で予測されるがん発症の計算を発表した。国際原子力エネルギー機関(IAEA)と日本の公式ウェブサイトによるデータを使用して、がん発症数を推定するために、彼はふたつの方法を用いた。彼はこれらの結果を国際放射線防護委員会(ICRP)のモデルによる結果と比較した。
”トンデル”法は、スウェーデン北部でマーチン・トンデル博士により実施された控え目な研究に基づくものである。この研究はチェルノブイリ後10年間のがん発症率を検証したもので、土壌汚染のレベルの変動で差異を生じ、地表の1平方メートル当りの放射性降下物の放射能量100キロベクレル(kBq)毎にがんが11%増加することを発見した(訳注1)。
バスビー 教授は、この係数を福島第一原
発から100kmの範囲の地域に適用したが、この地域についてIAEAは1平方メートル当り平均 600kBqの放射能を報告していた。この100km地域の人口330万人の中で、今後10年 間で事故前よりも66%のがん発症率の増加が予測される。これは2012年から2021年の間に福島原発による曝露で103,329件の余分ながんが発症することを意味する。 福島原発から200kmと100kmの間のドーナツ地帯の人口780万人に、100km以内より低い放射能量で”トンデル”法を適用すると、2021年までに120,894件の余分ながんが発症することになる。
住民がそこに住み続け避難しないと仮定するなら、”トンデル”法によるがん発症件数の合計は10年間で224,223件となる。
第2の方法は、生体系で様々な放射性核種が様々な挙動をするということに基づき、ECRRが勧告する重み付け要素から引き出すものである。この方法では、0~100kmの円内で191,986件、外側のドーナツ部で224,623件の余分ながん発症が予測される。恐らくこれらの半分が最初の10年間で発症し、残りは10~50年の間に発症する。
住民がそこに住み続け避難しないと仮定するなら、この第2の方法によるがん発症件数の合計は416,619件であり(訳注:合計すると416,619ではなく実際には416,609となる。)、そのうち208,310件が最初の10年間で発症する。したがって、このふたつの方法は大まかにはよく一致している。
ICRPの方法では50年間で余分ながん発症は6,158であり、半世紀の間に通常250万件の発症が予測される中で、これは不当に扱われており否定されるものである。
a.. 全ての方法、仮定、及びデータを示す報告書(pdf)
b.. CounterPunch / Deconstructing Nuclear Experts By CHRIS BUSBY
c.. Will the real Richard D please stand up?
——————————————————————————–
訳注1:マーチン・トンデル博士
a.. 北スウェーデン地域でのガン発生率増加はチェルノブイリ事故が原因か?マーチン・トンデル (リンショーピン大学病院、スウェーデン)
b.. (参考)
2010年9月10日 トンデル博士 (スウェーデン) 講演会 スウェーデンにおける電磁波過敏症の現状と政策
訳注:関連情報
a.. 2009年5月6日 欧州放射線リスク委員会(ECRR) レスボス宣言(11/04/04)
b.. 欧州放射線リスク委員会(ECRR) ECRR勧告2010 序文(11/04/01)
c.. ECRR 2010 Recommendations of the European Committee on Radiation Risk
(全文)
d.. 2011年3月19日 ECRRアドバイス・ノート:ECRR リスクモデルと福島からの放射線 クリス・バスビー (欧州放射線リスク委員会)(11/03/26)
e.. 資料:第99 回原子力安全問題ゼミ(2004年12月15日)ECRR 欧州放射線リスク委員会2003 年勧告:放射線防護のための低線量及び低線量率での電離放射線被曝による健
康影響規制当局者のために実行すべき結論(Executive Summary)
f.. 放射線リスク欧州委員会(ECRR)のバズビー教授のインタビュー/PressTV2011年3月24日付
g.. 2005年1月26日 市民科学研究室 第167回土曜講座「低線量放射線被曝のリスクを見直す」~『ECRR報告書(欧州放射線リスク委員会2003年勧告)』をふまえて~
h.. ECRR2003年勧告:1945-1989年の放射線被曝死は6160万人 被害の実態に基づいた画期的な放射線リスク評価の報告書 ICRPの線量体系とリスク評価を根底から批判 労働者の被曝限度を5mSv以下に、公衆の限度を0.1mSv以下に/美浜の会
(以上引用)
瓢漫亭通信(池田知隆ブログ)
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