前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

『F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ウオッチ(132)』「今回の諸問題は、VWの役員会議室の中でスタートしている」(ニューヨーク・タイムズ」(9/25)

   

 

『F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ウオッチ(132)』

『独 フォルクスワーゲン の排ガスデータ捏造問題ー

「今回の諸問題は、VWの役員会議室の中でスタートしている」

【ニューヨーク・タイムズ」(9/25)

「VW株主総会の議決権の大半は、ポルシェ一族の少人数が握っており、CEO等役員の任免の主導権を持っている」

「排ガス規制も、アメリカの基準の方が可笑しい、と言わんばかりの態度、電気自動車も石炭火力の電気では環境対策にはならないのではと、独断的な意見が横行していた」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

Problems at Volkswagen Start in the Boardroom – The New York Times‏  

http://www.nytimes.com/2015/09/25/business/international/problems-at-volkswagen-start-in-the-boardroom.html?hp&action=click&pgtype=Homepage&module=first-column-region®ion=top-news&WT.nav=top-news <http://www.nytimes.com/2015/09/25/business/international/problems-at-volkswagen-start-in-the-boardroom.html?hp&action=click&pgtype=Homepage&module=first-column-region&region=top-news&WT.nav=top-news>

 

<F国際ビジネスマンのコメント>

VWの排ガスデータ捏造の件、早速 NYT のキツイ一発が出ています。
こういう多彩な分析が、日本の媒体からすぐ出て来て欲しいものです。
まあ、無い物ねだりですね?

要点は、
1)先ず表題にある様に、「今回の諸問題は、VWの役員会議室の中で
スタートしている」と言う。
2)VWの株主総会における議決権の大半は、歴史的な経緯から、今も
グループのポルシェ一族の少人数が握っており、CEO等役員の任免
の主導権を持っている。特定大株主の一存が、社長解任等のスキャンダ
ルの因にもなっている。
3)量産大衆車では、世界トップシェアを争う規模でありながら、経営
方針の決定には、人事問題も含めて著しく透明性を欠いており、とも
すれば閉鎖的で、世界の動向にも背を向けるところがある。
4)今回の排ガス規制も、アメリカの基準の方が可笑しい、と言わんば
かりの態度、電気自動車も石炭火力の電気では環境対策にはならないの
ではと、独断的な意見が横行していたとか。ディーゼルの世界基準は
VWが作っていると言わんばかり、とか。
5)ドイツ政府も、VXの緊密過ぎるほどの労使関係の元、雇用の最大化
に貢献していることで良しとしており、ガバナンスの問題を厳しく監視
していない。
6)この事件を契機に、VWは積年のガバナンス問題など構造的な課題を
一掃し、透明性のある企業に生まれ変わらないと世界の信頼を取り戻す
ことは出来ない、という。

 

どうやら 独VWは、米国排ガス基準を最初から守るつもりは無かったのでは?

ディーゼルエンジンの難しさを分かっているのはヨーロッパ、なかんづくVWであって、

ガソリンエンジンしか分からない米国のディーゼル排ガス規制など無い物ねだりで、

無視しても構わないと、考えていたのでは?と想像します。

これは独企業の、米国の法律への正面からの挑戦、米基準が間違っていると。

しかし買っては欲しいので法律を破って、脱法行為をしたということです。

かかる事態の中で、メルケル首相はオバマにどう謝るのか?見ものです。

問題の根本にあるVXのガバナンス問題は、独政府の指導力不足、無責任に起因するからです。

VW、ディーゼル車不正の激震 
王者転落でエコカー勢力図はどう変わる?

http://diamond.jp/articles/-/78907?utm_source=daily&utm_medium=email&utm_campaign=doleditor

 

独VWのスキャンダルは「現実の復讐」–排ガス規制逃れ、再び揺らぐヴィンターコーン社長の地位

(2015年9月21日付 FT.com)

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/44837?utm_source=outbrain&utm_medium=recommend&utm_campaign=link&utm_content=side

環境大国ドイツ赤っ恥、フォルクスワーゲンの環境不正

米国による弾劾は1社、1国のみならず欧州全体に影響必至

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/44838

VW帝国の君主を退任に追い込んだ頂上対決–お家騒動の2週間、ピエヒ氏の辞任であっけない幕切れ

(2015年4月28日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/43672?utm_source=editor&utm_medium=self&utm_campaign=link&utm_content=recommend

独VWの内紛、社長解任劇は繰り返されるのか–ピエヒ会長、「ヴィンターコーン社長と距離」発言で物議

(2015年4月14日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/43557?utm_source=editor&utm_medium=self&utm_campaign=link&utm_content=recommend

 - 現代史研究

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

『オンライン講座/60,70歳から先人に学ぶ百歳実践学入門』★『私の調査による百歳長寿者の実像とは・・』★『「生死一如」-生き急ぎ、死に急ぎ生涯現役、臨終定年/PPK(ピンピンコロリ)をめざそう』

長寿学入門(219)ー日本ジャーナリスト懇話会(2018/3/23) 『60,7 …

no image
歴史張本人の 「目からウロコの<日中歴史認識>講義」①袁世凱顧問の坂西利八郎の日中親善・対立戦争の歴史を語る①

         日中両国民の …

no image
『リーダーシップの世界日本近現代史』(293)★『安倍・歴史外交への教訓(5)』「大東亜戦争中の沢本頼雄海軍次官の<敗戦の原因>」を読む―鳩山元首相の「従軍慰安婦」発言、国益、国民益無視、党利党略、 各省益のみ、市民、個人無視の思考、行動パターンは変わらず

    2015/11/08 &nbsp …

no image
日韓和解のための歴史コミュニケーション②最初の日韓衝突・パーセプション(認識)ギャップはこうして起きた②

     日韓和解のための歴史相互コミュニケーショ …

「オンライン・日本史決定的瞬間講座⑨」★「日本史最大の国難・太平洋戦争敗戦からGHQ「日本占領」と「単独講和」を乗り越えて戦後日本の基礎を築いた吉田茂首相の<国難逆転突破力>④』★『76歳でこんどこそ悠々自適の生活へ』★『1963年(昭和38)10月、85歳となった吉田は政界から完全に引退したのです』★『最後までユーモア精神を忘れず』★『享年八十九歳。戦後初の国葬で送られた』』

  こんどこそ悠々自適の生活へ 1954年(昭和29)12月、「造船疑 …

no image
「オンライン/『習近平の中国の夢とは』講座」★『南シナ海、尖閣諸島の紛争は戦争に発展するのか』★『中国の夢』(中華思想)対『国際法秩序』 (欧米思想)との衝突の行方は!』★「 2049年に『中国の夢』が実現したならば、正しく『世界の悪夢』となるでだろう』★『「China2049―秘密裏に遂行される世界覇権100年戦略」(マイケル・ビルズベリー著、2015年刊)を読む』

    2016/08/17  &nbs …

『Z世代のための百歳学入門』★『知的巨人の百歳学(149)-失明を克服し世界一の『大漢和辞典』(全13巻)編纂に生涯を尽くした漢学者/諸橋徹次(99歳)」★『学問の大道は、読むべきものを読み、学ぶべきものを学んでから、本格的な研究に入らなければならぬ』

  2019/03/27  知的巨人の百歳学(14 …

『オンライン講座/日本興亡史の研究 ⑭ 』1904年(明治37)/2/4日、日露戦争を決定する御前会議が開催』★『明治天皇は苦悩のあまり、10日ほど前から食事の量が三分の一に減り、眠れぬ日が続いた』★『国難がいよいよ切迫してまいりました。万一わが軍に利あらざれば、畏れながら陛下におかれましても、重大なるご覚悟が必要のときです。このままロシアの侵圧を許せば、わが国の存立も重大な危機に陥る(伊藤博文奏上)』

2017/07/22  「日清、日露戦争に勝利」した明治人のリーダーパ …

「日本スタートアップ・ユニコーン史」★『アメリカ流の経営学を翻訳・マネする前に、明治のスタートアップ起業者魂に学ぼう』★『グリコの創業者 江崎利一(97歳)『 「私の座右銘は、事業奉仕即幸福!。事業を道楽化し、死ぬまで働き続け、学び続け、息が切れたら事業の墓場に眠る」』

2012/03/12  /百歳学入門(35)記事再録再編集 長寿経営者 …

no image
日本リーダーパワー史(388)「最強のリーダーシップ・児玉源太郎伝(9)『全責任を自己一身に帰し、一身を国家に捧げる決意」

 日本リーダーパワー史(388)   「日本のナポレオン」・児玉源太郎伝(9) …