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日本リーダーパワー史(689)『中国/朝鮮行動学のルーツ④』ー150年前の明治維新後 「日中朝外交交渉」での異文化コミュニケーション ギャップ、対立から日清戦争へ暴発する

   

 

日本リーダーパワー史(689)

『中国/朝鮮行動学のルーツ④』ー150年前の明治維新後

「日中朝外交交渉」での異文化コミュニケーション

ギャップ、対立から日清戦争へ暴発する


再録)『中国紙『申報』からみた『日中韓150年戦争史』日中韓のパーセプションギャップの研究』㉓

日中150年戦争のルーツは中国が冊封体制によって属国としていた『琉球王朝』(日中両方に朝貢していた)を明治維新
後に一方的に「琉球処分」して、日本が沖縄県に編入したことが対立の発火点なのである。

これが「壬午事変」(明治15年)「甲申事変」(明治17年)とエスカレートして、「日清戦争」(明治27年)へと爆発する。

この三国関係の外円には西欧列強の英国、フランス、ロシア,アメリカ、ドイツが加わって中国、日本、朝鮮の弱小国を餌食(「植民地」)にすべく19世紀の帝国主義的戦争、外交が繰り広げられた。

列強の最大のターゲットは中国で、フランスがベトナムを巡って清仏戦争を仕掛けており、フランスは日本を取り込んで中国と戦争させようとあの手このてで策謀を仕掛けてくる。
これには賢明な日本の伊藤博文、井上馨らはその手には乗らなかった。クリミヤ戦争(1853-56)で英仏に敗れて、ロシアのトルコへの海軍の不凍港を求めての南下政策が失敗し、ロシアは一転して、全精力をあげてシベリアからの南下政策に転換、日本へのペリー米艦隊とほぼ同時に開国を迫ってやってくる。

ロシアの不凍港を求める強引な南下・膨張政策で中国、朝鮮、日本と対立、紛争を連発し、英国も危機感から、朝鮮巨文島事件(1885)でロシアと一触即発となった。

いちばん弱国の中国の属国・朝鮮を巡って、列強の代理戦争が勃発し、ドイツは李鴻章の私設秘書となったドイツ人が朝鮮王宮を牛耳っているのをうまく利用し、フランスと組んで策謀を巡らせていた。(日清戦争後、独仏露の『三国干渉』の前哨戦)

一方、英国はアジア最大の植民地利権を死守すべく、多国間外交インテリジェンスを展開、抜け目のない中国・李鴻章も盛んに裏の手外交を展開し、朝鮮王宮(大院君,閔妃の絶え間のない内部抗争)の外交はコロコロ変わり、そのとばっちりで2度も在留邦人多数がテロで殺害され、日本公使館も焼き討ち、襲撃されるなど、外交音痴の日本は翻弄され続けたのである。

以下の記事は「朝鮮争奪戦の内幕、西欧列強の砲艦外交、策略と陰謀と暗躍の外交裏面史」をえぐっており、「日中韓戦争史」を知る上では必読の記事である。

1885(明治18)年1231日英国『タイムズ』『中国,日本,朝鮮の対立と戦争』(上)

 

9月15日付の本紙は,朝鮮をロシアの保護下に置こうとする試みが失敗した状況について詳細に述べた記事を発表した。主に李鴻章の援助と支持のおかげで朝鮮政府で高い地位についたドイツ人フォン・メーレンドルフ氏が,これに関与した罪ですべての官職を解任されるだろうとその記事に述べられていたことは,そのすぐ後.さまざまなソースから届いた電報で確認された。

その後この紳士が,朝鮮の陸軍をロシア人士官の指揮下に置くようなロシアとの条約を,なぜ推奨するにいたったかを中国で声明として発表しているが,それが上記の本紙への通信で示唆されていたことと一致するのは注目するに値する。

彼の意見は,中国と日本は朝鮮ではライバル同士であり,彼はイギリスを信用していなかったから、ロシアにかけあったというものだ。彼はなぜ.はっきりした理由があるのにロシアに不信を抱かなかったのか.また.なぜ不信という反対意見があてはまりそうにない故国ドイツに目を向けなかったのかは彼の声明には説明されていない。

メーレンドルフ氏に関する限り,彼は判断を誤ったのだといえばそれで事が足りるだろう。もっとも,これが早めに発覚していなかったならば,彼を採用した国にとって悲惨な結果となっていただろうし,彼はそのせいで.自分の政策.自分の立場.東洋での自分の将来の展望も一度にすべて失い,大きな代償を払わなければならなかったのだ。

だが,話はそれで終わるどころではない。この事件で,中国人と日本人は.後者が長い間なんらかの予期をしてきた危険がすぐ近くに迫っていたが.今回は偶然のできごとによってその危険が避けられたのだという事実に気づいたのだ。

いた彼らは,共通の敵であるロシアが,2度と朝鮮で彼らをひそかに出し抜くようなことがないよう,手を結び,今やどういう処置がとられるのか説明を求められている。

この物語の中に出てくると予想される1つの教訓は,フランス議会の最近のトンキンに関する討議の最後を飾った,クレマンソー氏とフェリー氏の劇的なできごとを考えた場合,現在とりわけ興味を引くに違いない。それはすなわち,日中間に一般的に.特には朝鮮に関して,存在すると仮定される敵意の上に東洋政策を構築する者たちは,不安定な土台の上に建てているということだ。

確かに.朝鮮半島をめぐって.両国の間に歴史的敵意が存在してきたが,ここ数年,この競技に新しい要素が導入され,この敵意は他の方面からもたらされた両国に対する圧倒的な危険の中に完全に解消され,今では過去のものとなっている。

この古くからの,そしていくぶん感情的な問題は,両国の政治家が常識をもって朝鮮問題をめぐるすべての条件を考えたとき,長く存在することはできなかった。共通の危険に対しては,共通の目を向けるという∴現在の両国の態度は過去6年間,天皇の政府の外交を指揮してきた有能な人物の機転,忍耐,それに政治的手腕によるものが大きいといっても過言ではない。

井上馨伯爵は,中国人が朝鮮に対する日本の意図について常に抱いてきた不信感を取り除き.そして最近の事件に助けられて.古くからの問題だった朝鮮問題に対して両国に共同歩調をとらせることについに決定的な成功を収めたようだ。

昨夏のロシアの大失態以来,朝鮮に関して何が起ったかを説明するには,まず1882年の初めに朝鮮の首都で暴動(壬申事変)が起きたことを思い起こす必要がある。

その暴動では日本公使館が襲撃され,館員の多くが死傷し,公使(ちなみに現在は駐ロシア公使となっている)は,少数の勇敢な日本人に周りを固められて戦いながら海岸にたどり着き,漁船で海へ乗り出し,最後にイギリス艦に助けられたのだった。外国人の追放,それに朝鮮を元の鎖国状態に戻すことを目的にしたこの暴動の首謀者は,国王の父,大院君だった。

もし,この暴動が放置されていたら,反動主義者たちは成功していただろう。

なぜなら-王が,普通の東洋の専制君主タイプである-弱々しく,無力で.後宮の女たちの影響の下にある-方で,彼らの指導者の方は.断固とした性格の人間だったからだ。日本は大使館襲撃に対して報復する準備をし,ソウルの河口に相当な兵力を送り込んだ。だが,このとき中国は,彼らの歴史から見れば決して珍しいことで

 はないのだが.すばやく決定的な動きに出て,宗主国としての行動をとり,属国に対する権威を世界に向けて示した。

天津から朝鮮へ即座に大軍が送り込まれ,首都へ行進し.暴動を鎮圧し国王の父を捕らえた。彼は李湾章が治める地方の首府である

保定府に送られて監禁され,やがて述べることになる状況の下に最近釈放されるまでそこにとどまった。

中国軍は,ソウルの市外に野営をはり.今年になるまで駐留して

いた。日本は.おそらく自国の歴史上のいくぶん似た事件とそのとき日本に向けられた厳しい手段のつらい思い出が原因で,いたって容易な条件で朝鮮と和解した。

殺人を犯した者の何人かは罰せられ,暴動に対する賠償金も約束された(もっとも.このほとんどは払われずに終わっている)。だが、中国は,その宗主権の対外的なはっきりとわかるしるしとして朝鮮の首都に大軍を駐留させる一方で,李鴻章を介して,朝鮮が中国を宗主国として一切触れることなく一一独立国として西洋諸国と条約を結ぶことを認め,説明不可能なやり方で,その宗主権が手からこぼれ落ちてしまうことを許していた。

実は,李鴻章は彼の個人秘書のメーレンドルフ氏を王の顧問として朝鮮に送り込んだのだ。だがそれ以外には,彼は朝鮮とその国政に対する責任を否認することに懸命だった。

以上が,昨年の終り,朝鮮の首都で第2の暴動が起きたときの状況だった。多くの大臣たちが出席していた宴会に計画的襲撃が行われ,大臣のうち数人が殺され,残りの者たちは命からがら脱出した。

王の宮殿も襲撃を受け,前回の暴動以来十分な日本人護衛兵を与えられていた日本公使は.保護を求める王の書信を受け取った。公使は直ちにこの要請に応え,兵士を引き連れ宮殿に向かった。その間,騒ぎを耳にした中国軍は街に入り,第1の義務として,王の安全を確保しようとした。

この後起きたことが事故によるものなのか意図的なものかは,おそらく決して明らかにはならないだろうが,日本人が王を手中にしているのを見た中国軍は,彼らに向かって発砲し,夜を徹して宮殿を包囲攻撃した。遮蔽物に守られた日本軍は,数こそ少なかったが,武器の面でも訓練の面でも攻撃側より上回っており,中国軍を寄せつけなかった。

ところが朝になると,王はいっのまにか姿を消しており日本人の小集団は.2年前と同じように,戦いながら,日本の軍艦が停泊している一番近い港へと逃げていかなければならなかった。

この間、朝鮮人の暴徒が日本公使館を破壊し,なんの罪もない日本人商人数人を殺した。これで,大げんかの要素はすべてそろった。公使館は破壊され,館員は殺されたか命がけで逃げた。両軍の間で朝鮮国王の身柄をめぐって,朝鮮の首都の路上で激戦がくり広げられた。

長い間予想されていた朝鮮をめぐる中国と日本との戦いが,今こそ始まろうとしていたのだった。ビスマルク公は,明らかにそう考えたらしい,あるいはそう考えているふりをしたようだ。なぜなら彼は,フランスは私がドイツの影響力を使うのをどう思うでしょうか.とフェリー氏に大変愛想よく尋ねたほどだったからだ。

当時、中国との戦争で最悪の時期にあったフランスは,つまり.この戦争にかかる費用を完全に読み違えていたことに気づいたばかりの彼らは,中国の尻にくらいっいている5万人の日本の吸血鬼を期待して待ち望んだが.なんと結果は全く反対になってしまった。

「誠実な仲介者」は,どっちにしてもこの件について照会を受けなかったし,中国に向かった日本人は数人の平和的使節ばかりで,彼らは数週間で問題を解決しただけでなく,将来的に朝鮮半島での争いを回避できるような政策の芽を持って帰ってきたのだった。

この第2の朝鮮問題の一番暗澹たる時期にも,日本人の気持を知ることができた人たちは,中国側がとてつもない行動に出ない限り,日本と中国との間に戦争は起こり得ないことを確信していたのだ。

フランスが東洋で起こしている事態には日本の利益も関係があり,中国のじゃまをすることはその利益のためにならなかったので,日本は厳しい要求をしなかった。

日本は中国に次いで,中国の成功に大きな利益がかかっていたのだ。中国が敗北し屈辱を受ければ,それはまず第1に,日本の海岸から船で2日の距離にある台湾が.他の東洋の国に強暴でいわれのない攻撃をしかけている一級の海軍国の手に落ちることを意味し,また,極東に新しく強力な紛争の原因をもたらすことを意味したのだ。

それでもフランスの政治家の中には.日本は朝鮮での名ばかりのつまらない勝利を得るために,金を使い,兵隊の命を注ぎ込んで中国の永遠の憎悪をかうだろう,と信じる者たちがいた。日本には,それに先立っ2年間,きわめて良い条件で東洋におけるフランスとの提携を結ぶ機会が豊富にあったが,日本はそれをもくろむすべての誘惑にしっかりと耐えた。

 - 戦争報道, 現代史研究

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