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地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

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『日本の運命を分けた<三国干渉>にどう対応したか、戦略的外交の研究講座⑩』★『「申報」(清国紙)からみた「日中韓150年戦争史」(65)『(日清戦争開戦2ヵ月後―「憤言」ちっぽけな倭奴(日本)をなぜ撃滅できないのか』★『ああ,まさかこんなことになるとは思ってもみなかった。中国の20余省の人民.100万にも1000万にものぼる資産,200万余りの兵力をもってして.ちっぽけな倭奴(日本人)』

   

逗子なぎさ橋珈琲テラス通信(2025/11/11am700)
2014/09/28 /1894(明治27)年101 光緒20年甲午93『申報』

『(日清戦争開戦2ヵ月後―「憤言」-中国20余省の人民.1000万にものぼる資産,200万余の兵力をもってして.ちっぽけな倭奴をなぜ撃滅できないのか!!

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%80%AD%E4%BA%BA

を平定できず.ついに乱暴でほしいままに振る舞い.勝手に海上で暴れ回り,わが国の藩属国を圧迫し,わが軍艦を撃破するがままにしてしまうとは。

中国の人民は倭奴より少ないせいか。資産が乏しいためか。それとも,倭奴が勇敢で戟上手なのに及ばなかったのか。それは,枢要な地位に人材がいなかったからだけなのだ。倭との戦争が起きたとき,時局に関心のあった人は皆,「戦機は迅速を貴ぶものだ。倭兵が集結しないうちに.軍を急行させ,朝鮮を堅守するのが良い」と言ったものだ。

このとき,海路はすっかり通じており,陸路も全く障害がなかった。もし,当局がその議論をよしとして、直ちに大軍をそろえていれば,倭奴が全力をあげて攻めてきてもいかんともしがたく,わが軍がすでに朝鮮を独占しようとしているのを見れば,きっと戦わずに退却し.もはや横暴に勢力を広げたりはしなかっただろう。

もし退却させられなかったとしても.もしこちらから先手をかけていれば主客の勢いはすでに分かれ,労逸の情もはるかに分かれ,余裕のある当方の軍で疲れきった倭兵を攻めれば.敵は武器を捨てて驚いて逃げ出さなかったはずがあ

ろうか。しかし,機を逃してぐずぐずしていたために,みすみす主客を逆転させてしまい,守るすべもなく壊走することになってしまったのだ。

倭兵がソウルに充満するに至って.わが軍は退却して牙山で守りについたが.将兵共に少なかった。このとき.もし当局者が葉統領の軍が孤立無援で危うい状態にあるのを見て援軍を送り,昼夜兼行して迎撃させていれば,牙山での困難を避けられたばかりでなく,ソウルを回復し,侵攻を息切れさせ動転させ鋭気を失わせて朝鮮を保持し決して倭奴を好き勝手にさせはしなかったのではないか。

だが,対応が遅すぎて牙山さえも保てなくなった。幸いにも,菓統領は深く戦略に通じ,知勇を兼備していたので,全軍を周到に指揮して兵を損なうことなく退くことができた。

さもなければ,千数百人の将兵で意気盛んな倭奴に対抗し,たちどころに壊滅していただろう。しかし,陸軍が敗れた後も,もし北洋海軍の諸軍艦が,敵を殺し戦果をあげ勇んで前進し.ひとたび倭の船に遭遇してすぐさま猛撃を加えていれば.倭奴は驚き恐れて,今のように絶えず陸軍を朝鮮に運びはしなかっただろう。

もしも,陸軍が要衝を抑え,海軍が長駆してまっしぐらに攻め込み,心を1つにし力をあわせて水陸から挟み打ちにすれば,追撃を加えて死命を制することもできただろう。ところが.軍は無策で何事もなすことなく月日を過ごし,装甲も大砲もすぐれた鉄の軍艦を数十隻俸有するにもかかわらず,旅順・個台を行き来するばかりで,朝鮮に赴いて迎撃しようとするものは1隻もなかった。

今.平壌はすでに失われ.聞くところによると,友軍はもう義州からも退却した一方で,倭奴は手下どもを率いて武威を発揚し,まさに奉天を奪い取って北京付近に攻め込むと言いふらしているそうだ。陛下は激怒され,賞罰を厳しく明らかにされ.速やかに正義の兵を調えて大いに攻め打たれた。しかし,すでに機先を制することはできず,後手に回ったための不利が続いておこり.帷幄(いあく)「で謀をめぐらしても,以前に比べて難題が多い。敗因について説く者は.事あるごとに今回の過ちを対応の遅れのせいにして.普段からの緩みがこんな悪弊をまた現したのだということを知らない。これは一朝一夕のことではないのだ。

そもそも,中国は各国と5年余り貿易してきた。その間今日まで,軍艦を買い,兵士を訓練し-砲台を築き,どれだけの資金を費やし,どれだけの心力をすり減らしたことか。

そして,立派な巨艦は西洋に劣らず,その上西洋人を招いて,戦術を教えさせた。軍容の盛んなさまは,実に壮観とするに足るものだった。思うに,昔フランス人と争ったとき,勝敗は明らかにならなかった。

しかし,フランスは西洋最強の国だからその凶鋒をくじくことが難しかったが.これとは違い.ちっぽけな倭奴はつまらない虫のようであり.ひとたび戦鼓を打ち鳴らして気勢をあげれば.東海をのみ,日本に攻め込むのも難しくないと言われたものだった。

ところが,この数か月戦ってなお勝てなかった。倭奴はフランス人よりも精鋭なのだろうか。そもそも.わが軍は毎年整備してかえって以前に及ばなくなったのだろうか。ああ。私が今の当局者を見るのに.ふだんから優柔不断でおろおろして婦人や小児のようだ。それなのに,自ら位が重く功も高いと思い.人をあごで使って威張り散らしているが.ひとたび自分で何かをするとなると.隣国に対して罪を犯し外国から辱めを受けることを恐れおののくだけだ。そういう高官の下風に立っ者も,太平を楽しむだけで,順境では威張り散らすのに逆境ではしゅんとなってしまう。

地方の総督やその下僚たちも,ただ旧来の例に照らして事を行うばかりで,他人からとやかく言われなければ自己満足してしまって.事の発生する前にあらかじめそれを防ぐことを考えたりはしない。軍権を握る者に至っては,毎日歓楽街にいりぴたり,美姫が前後に連なり.美童が傍らにはべる。

賭博の一勝負に千金を賭けてうさをはらす。またある者は芝居好きで,歌を歌わせ舞を舞わせ少年を寵愛し,公然と遊興にふけっている。戦術を尋ねても知らず,兵籍を聞かれても答えられない。ただ厳しく軍費を取り立てて私腹を肥やすことを知るばかりだ。陸軍を率いる者は一夜も陣営で過ごさず.海軍の指揮官は年中艦内にいない。いったん沿岸地方からの警告があり,将官に命令して出撃させようとすると,いきなりあわててしまい,恐れてびくびくするばかりだ。

兵士は将軍を愛さず,将軍は兵士を顧みない。方伯謙のようなひどい例になると,戦陣に臨んで逃亡し,それを2度もくり返した。当局者は,過失のかばいきれないのを知っているけれども,それをあえて厳しくとがめ責めることをせず,どうでもよいようなことを責めるだけだった。倭奴は海上でほしいままに行動し,武器をふりかざし,陛下の軍に逆らっているのだ。ああ、これが私が憤りのあまりに十分に意見を述べることができず,このような暴論を発表した理由だ。罪は心得ている。それを受け入れよう。

 - 人物研究, 戦争報道, 現代史研究

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