前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

「Z世代のためのウクライナ戦争講座」★「ウクライナ戦争は120年前の日露戦争と全く同じというニュース➂」『開戦2週間前の『ノース・チャイナ・ヘラルド』(1904年1月8日付) 』★『ロシアは極東全体の侵略を狙っており、日本はロシアの熊をアムール川の向こうの自分のすみかに送り返して,極東の平和と安全を,中国人、朝鮮人,日本人のために望んでいるだけだ』

   

 2019/11/22  『日本戦争外交史の研究』/『世界史の中の日露戦争カウントダウン』㉝2017/01/12 記事再録

『開戦2週間前の「英ノース・チャイナ・ヘラルド』(1904年1月8日付)

『日露情勢』両国間に共通の基盤が存在しない理由は,ロシアが極東全体を独占したいと思っているのに対し,日本は,ロシアの熊をアムール川の向こうの自分のすみかに送り返して,極東における平和と安全を,中国における中国人のために,朝鮮における朝鮮人のために,日本における日本人のために望んでいるからだ。


ドイツの新聞のこの危機に対する見解は,もちろんペテルプルグの指示に従っているが,ロシアのゴリアテは日本のタヴィデにおもちゃの軍艦と小さな木剣を片づけて南朝鮮で遊び回っていなさい.そうすればだれにもじゃまされないだろう.と哀れみ深くさとしてきたというものだ。

これに加えて,ベルリンからの昨日付のドイツ電は,次のように言う。「日本が南朝鮮を最終的に占領することは,日本にとって大成功だと,当地では考えられている。そして,このことは,あらかじめ示されたように,ドイツの全新聞によって歓迎されるものだ」。

このようなばかげた電報は,もしそれが,ロシアが過去数か月間とり続けてきた.威嚇・挑発方針の一部でないとすれば,何を意味するだろう。

ロシアのこの方針は,われわれが以前に述べたように,ロシアは日本に挑戦されれば受けて立たざるを得ない一が,ロシア皇帝には宣戦する意志がないという理由によるのだ。

現在の難局の解決策として.ロシアが朝鮮の北半分を取り,日本が南半分を取るなどという提案は全くお話にならない。

ロシアは巨文島協定で朝鮮の領土を一切取れないことになっているし,日本もまた.いかなる場合も朝鮮の独立と領土保全を擁護するため最善を尽くす約束をわれわれと結んでいる。

こうしたヨーロッパ大陸から絶えず流れてくる平和的解決の保証はど無益なものはないだろう。今や露日両国とも完全に武装し艦船や石炭や軍需品の買占めに狂奔し,中立国政府はその提督たちに,戦争が勃発した際にとるべき方針を,大急ぎで訓令しているのだから。

本紙東京通信員は,昨日の電報で情勢を次のように要約している。日本とロシアが交渉を続行し得る共通の基盤は存在せず,したがって日本は,ロシアが準備を完成するためにこれまで常に引き延ばしてきた交渉期間も終りを迎えたという感触を持った。

両国間に共通の基盤が存在しない理由は,ロシアが極東全体を独占したいと思っているのに対し,日本は,ロシアの熊をアムール川の向こうの自分のすみかに送り返して,極東における平和と安全を,中国における中国人のために,朝鮮における朝鮮人のために,そして日本における日本人のために望んでいるからだ。

われわれは今や戦争が不可避だとあえて断言するつもりはない。最後の瞬間に,ロシアが自分の立場の難しさに気がついて,満州に関するそのいくつかの約束を守るという保証を与えるかもしれないからだ。

ロシアにとって日本との戦争は,歴史の中の1つの挿話に過ぎないが,日本はその存続のために戦うことになるだろう。

そしてもしロシアが中日戦争以来とってきた侵略の姿勢をやめない限り.日本は戦わざるを得ない。もしヨーロッパ列強と合衆国に先見の明があったならば,最初から日本を後援して,彼らが反対を唱えることに甘んじている戦争を防止できただろう。

西太平洋がロシアの湖になってしまうのは,世界全体にとって,フランスとドイツにとってすら好ましいことだろうか?

モスクワから大連まで豪華列車で旅行できる便利さが,西洋の商人や生産業者たちにとって,極東の門戸が次々に閉ざされていく埋合せになるのだろうか。

中国は何をなすべきか?中国も日本と同じくらい脅威を受けている。実際に中国は.満州を取り戻すために口出しすれば、蒙古と新彊を失うことになると警告されてきたのだ。

中国は軍隊の再編成に全力を尽くしており,かつて何人かの自国の政治家の裏切り行為によって失ったものを取り返すのに懸命になっている。現時点で,中国の強さは,じっとしていること,そしていかなる国に対しても全力で自分の権利を守ることにあるようだ。

その場合,少なくとも英語を話す諸国民は中国の独立と保全を確保するためにできる限りの援助を与えてくれる友人だと理解していい。また,もし要請されたときには,満州領を回復するために,日本を援助することだ。もし中国が,不安定ではあるがこれまで通りの帝国を維持したいと願うなら,今や率直で公明正大な外交政策をとらなければならない。秘密協定や,ある外国を別の国と戦わせることを好む性癖を.できれば改めなければならない。弱さの故にこうしたことに逃げ込むのだが,結局は失敗するのだ。

1904年1月8日付『ノース・チャイナ・ヘラルド』『われわれは朝鮮をどうすべきか?日本人からの寄稿』

天はわれわれに深刻な問題を突きつけ,解決を迫っている。すなわち,「朝鮮をどうすべきか?」ということだ。

これまでわれわれの合言葉は「朝鮮の独立を援助しよう」だった。これは大変すぐれたモットーだが,過去10年間の経緯が,これを無意味なものにしてしまった。今われわれの問題は,朝鮮の独立をいかに援助するかではなく,朝鮮をどうすべきかなのだ。この問題に対する回答は2つしかない。

朝鮮を放棄するか,または併合するかだ。われわれはこの2つのうちどちらかを選ばなければならない。

この問題を解決するにあたって,われわれがまず第1に考慮しなければならない

のは,朝鮮の貴族や役人の利害ではなく,全人類の平和と幸福である。

孟子は言った,「民は最も尊く,王はこれに次ぐ」と。もしわれわれが朝鮮を放棄することで,朝鮮国民にも全人類にも利益をもたらすことができないならば.朝鮮を併合しようではないか。ハワイの独立も,フィリピンや琉球の独立も達成されなかった。とすれば,なぜわれわれは,朝鮮の独立が不可能なことをすでに発見しながら,朝鮮においてのみ独立を達成する援助をしなければならないのか?

われわれは,無思慮にわが国の領土的栄光を喜ぶ連中を嫌悪するが,今こそ人々の利益と文明の進歩のために,最終的な1歩を踏み出さねばならない。しかもこれは流血を伴わずに達成できるので,なおさらのことだ。

 - 人物研究, 戦争報道, 現代史研究, IT・マスコミ論

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
世界、日本メルトダウン(1011)-「地球規模の破壊力示したトランプ─1人の人間が終末時計を進めたのは初めて」★『トランプ外交、親イスラエルが火種 エルサレムに大使館移転検討 中東諸国の反発必至』

 世界、日本メルトダウン(1011)- 「地球規模の破壊力示したトランプ──1人 …

no image
日本新聞史<満州事変から太平洋戦争までの戦時期の日本の新聞>

1 =戦争と新聞を検証する= 1995年2月15日 前坂 俊之 静岡県立大学国際 …

no image
『日中韓150年戦争史』パーセプションギャップの研究』㉝「日露同盟のうわさについて」(英国「タイムズ」)

   『中国紙『申報』からみた『日中韓150年戦争史』 日中 …

no image
速報(30)『直撃インタビュー動画』今、福島原発はどうなっているのかー元同原発技術者の小倉志郎氏が語る(30分)』●

速報(30)『日本のメルトダウン』44日目 ◎『元技術者が語る福島原発の内部の状 …

no image
「日本敗戦史」㊴徳富蘇峰が語る『なぜ日本は敗れたか』⑤「昭和天皇の帝王学とリーダーシップー明治天皇と比較」

『ガラパゴス国家・日本敗戦史』㊴   『来年は太平洋戦争敗戦から70年目―『日本 …

no image
★オンライン講座・冤罪を追及する方法論>昭和戦後最大の冤罪事件の真犯人が語る『全告白・八海事件-これが真相だ(上)』(サンデー毎日1977年9月4日掲載>

  2009/02/10   <サンデー …

no image
『オンライン/米中日アジア現代ing講座』★『米国の香港国保法への対中制裁<経済金融為替封鎖・5Gファーウェイ締め出し>は戦争に発展するのか』★『2018/12/25 記事転載」歴史は繰り返すのか!『現在の世界情勢は1937年8月の「米欧情勢は複雑怪奇なり」(1939年=昭和14年)と類似』★『この1週間後にドイツ・ソ連のポーランドの侵攻により第2次世界大戦が勃発した★『日本は<バスに乗り遅れるな>とばかり日独伊三国同盟を締結、1941年12月、太平洋戦争に突入する』

    2018/12/25 &nbsp …

no image
速報(432)『日本のメルトダウン』『小出裕章講演会「今考えよう!未来エネルギー」『原発事故 国連委「健康影響考えにくい」

 速報(432)『日本のメルトダウン』   ●『小出裕章講演 …

no image
日本メルトダウン脱出法(700)「日本男子は忙しいフリをするのが得意!?-」「若者たちの情熱が生み出した「里海資本論」など6本

    日本メルトダウン脱出法(700) アジアの安全保障:小さな岩礁、大きな問 …

no image
『F国際ビジネスマンのニュース・ウオッチ⑤』『薄煕来氏の栄光と挫折における冷酷(無慈悲)の軌跡』(ニューヨークタイムズ5/6)

『F国際ビジネスマンのワールドニュース・ウオッチ⑤』   ★『In R …