前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

日本リーダーパワー史(710)『28年連続で増収増益を続ける超優良企業を一代で築き上げた「ニトリ」創業者・ 似鳥昭雄氏の『戦略経営』『人生哲学』 10か条に学ぶー「アベノミクス」はこれこそ「二トレ』!

      2016/05/22

 

日本リーダーパワー史(710)

『28年連続で増収増益を続ける超優良企業を

一代で築き上げた「ニトリ」創業者・

似鳥昭雄氏の『戦略経営』『人生哲学』

10か条に学ぶー「アベノミクス」これこそ「二トレ』!

          前坂 俊之(ジャーナリスト)

2000年以降のデジタルIT・激変時代の中で日本の代表的な電子、電器産業は次々にドミノ倒しとなったが、昨今は東芝、シャープ、三菱自動車をはじめ日本の経団連参加の老舗100年代表的メーカーの沈没にまで及ぶ『百年老舗大企業』ていたらくである。

その『日本経済再生計画』として安倍「アベノミクス失敗」内閣の掲げる「1億総活躍社会」実現とか、新3本の矢「GDP600兆円」なるものが、いかに絵に描いた餅か、国民はしらけきっている。

人間も企業も寿命がある。生まれて、成長して、老いて死んでいく。死なない人間はいない。老舗の数百年続いた大企業はよほど変化に柔軟に対応して自己改革して生き延びた例外的な企業である。デジタルの大波に洗われている現在の企業の寿命、興亡のサイクルは30年とより短くなっている。

百年老舗企業がつぶれていくのは自然なこと、問題は新しい成長企業、ベンチャーが誕生しないことである。日本社会の『超高齢・超少子化社会』と『老舗大企業の倒産』は同一の現象である。

そして、根本は

  • リーダーは「有言実行」でなければならない。「有言不実行」は失格、「不言不実行」は下の下である。
  • 『有言実行』のリーダーは良い結果を残さねばならない。悪い結果を残せばそく退場である。
  • リーダーとは決断、実行、実現するパワーがなければならない、公約した目標を実現できなかったならば、自己結果責任を明確にしなければならない。
  • 目標結果を実現できなかったといって、1度も2度も先延ばしすべきではない。それは責任回避の延命策でしかなく、さらに悪い結果を招くことになるだろう。
  • 野球のメジャーリーグや、ヨーロッパサッカーの監督を引き合いに出すまでもなく、負け続け、結果を残せなかった監督は半年で即お払い箱となり、ヨーロッパのサッカー選手らは試合ごとに評価(10段階もしくは5段階評価)があるように、結果がすべてである。
  • この例外の「甘い国」「レイティング、評価基準のない国」「マスコミの監視の能力の低い国」が日本なのである。

そんな、日本のリーダーシップ総崩れ(総活躍の反対現象)のなかで、がぜん脚光を浴びているのが「お、ねだん以上。」のフレーズでおなじみのニトリホールディングス。家具・インテリア製造小売りで全国トップ、1989年から28年連続で増収増益を続ける超優良企業を一代で築き上げた創業者の似鳥昭雄氏である。『28年連続で増収増益を続けた企業は、果たして日本企業史のなかで何社あるのか」、専門家はおしえてください。

似鳥昭雄氏の『戦略経営』『人生哲学』10か条に学ぶ

  • ① 似鳥社長は1972年に会社を株式会社にした際、60年の事業計画を立てた。「計画最終年の2032年に3000店舗、売上高3兆円となり、流通業界で先進的な米国に完全に追い付く」、60年も先の目標を掲げて経営に取り組む経営者は珍しい。
  • ② 極寒の北海道で味わった生死をさまようほどの貧乏暮らし。この貧乏体験が現在の自分を作ったと感謝しているんです。いつも死にたい、死にたいと思っていて、楽しみは寝るときだけで、いい思いは一つもなかった。
  • ③ 小学4年生からヤミ米の配達を手伝い、試験はカンニングが当たり前。父が経営する会社に就職したがシゴキに耐えかね家出した。
  • ④ 好きな言葉『短所あるを喜び、長所なきを悲しめ』。松下幸之助さんと同じ境遇だと言い、忘れ物がひどいところを本田宗一郎さんにそっくりだとか
  • ⑤ 成功の鍵は「先手必勝、何をやるにしても誰よりも早くやる。後じゃだめ」
  • ⑥ どれだけ大きな企業も安泰ということはない。ダイエーも歴史から消えた。
  • ⑦「苦労しないのが社長になったら潰れる」
  • ⑧ 常に、10~20年先は具体的に、5年先はもっと具体的に何をすべきか、改革案を持って、長期計画を立てて、期限内にきちんと達成することが大事。
  • ⑨ 「変化に対応して、たとえ遅れても、すぐに遅れを取り戻せば良い」多少のジグザグ、恐れる必要はない。
  • ⑩ 「72歳になる。まだまだ気力は充実しており、いつでも20代という気持ちでやっている。死ぬまで現役でいたい」

ニトリ、前人未踏の「30年連続増益」に挑む

似鳥会長「消費税の再増税は1、2年延びる」

http://toyokeizai.net/articles/-/111694

ニトリ創業者「豪快なだけじゃない」劇的半生

似鳥昭雄氏は、どこまでも戦略家で情熱家だ

http://toyokeizai.net/articles/-/103269

ニトリ社長「退任じゃない、死ぬまで現役だ」

カリスマ創業者が社長の座を譲る理由とは?

http://toyokeizai.net/articles/-/102444

 - 人物研究, 現代史研究

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

『リーダーシップの日本近現代史』(237)/『日本人に一番欠けているものは自由と正義への希求心』ー冤罪と誤判の追及に生涯をかけた正義の弁護士・正木ひろし氏を訪ねて』★『世界が尊敬した日本人―「司法殺人(権力悪)との戦いに生涯をかけた正木ひろし弁護士の超闘伝12回連載一挙公開」』

    2017/08/10 &nbsp …

『Z世代のための<バカの壁>の秘密講座③』★『杉山茂丸の超人力の秘密「馬鹿(バカ)と阿房(アホウ)の壁」★『始皇帝の「バカ息子」の行動を学べというのではない。馬鹿阿房学の真の意味を理解し、行動せよというのじゃ!』

    2024/12/03 の記事再編集 そこで …

『Z世代のための<日本政治がなぜダメになったのか、真の民主主義国家になれないのか>の講義③<日本議会政治の父・尾崎咢堂が政治家を叱るー『明治、大正、昭和史での敗戦の理由』は① 政治の貧困、立憲政治の運用失敗 ② 日清・日露戦争に勝って、急に世界の1等国の仲間入り果たしたとおごり昂った。 ③ 日本人の心の底にある封建思想と奴隷根性」 

2010/08/06  日本リーダーパワー史(82)記事再録 &nbs …

no image
百歳学入門(174 )-『生死一如』★『百歳天女からの心に響くメッセージ』―60,70/洟垂れ娘への応援歌」②『105歳小倉遊亀(おぐらゆうき)女流日本画家)『老いて輝く。60代までは修業、70代でデビュー、100歳現役』』●『105歳、最後の長岡瞽女(ごぜ)の②)『すべて神様、仏様のお導き、すべてを受け入れ許すことで自分も救われる』

 百歳学入門(174 )-『生死一如』★ 『百歳天女からの心に響くメッセージ』― …

no image
『リーダーシップの日本近現代史』(63)記事再録/児玉源太郎伝(4)『日露戦争<黄禍論>に対し日本を高く評価した英国タイムズ』★『『黄禍論』に対して―日露戦争で国際法の慣例に従って戦争を遂行している徳性ある日本」 <英国タイムズ紙、1905(明治38)年1月7日記事>』

      2016/03/05/日本リーダーパワ …

no image
『オンライン/新型コロナパンデミックの研究』ー『「withコロナ宣言」でポストコロナの世界はどうなるか』★『GAFAを生み出した「デジタル・ネーティブ/パソコン第一世代」(ミレ二アル(Y)世代(25ー40歳))とすれば,「スマホ第2世代」(Z世代)がwithコロナ社会の未来を拓く』(5月27日)

「withコロナ宣言」―Z世代が未来を拓く          前坂 俊之(ジャー …

『史上最大のジャーナリスト・徳富蘇峰(94歳)の研究』★『近世日本国民史』(戦国時代から徳川時代末(全100巻)と明治期の人物伝などは約500冊近い本を出版』★『その長寿人生作家論の秘密』★「体力養成は品性養成とともに人生の第一義。一日一時間でも多く働ける体力者は一日中の勝利者となり、継続すれば年中の勝利者、人生の勝利者となる』

    2018/6/01  知的巨人の百歳学(1 …

★『明治維新から154年目、日本で最も独創的,戦闘的,国際的な経営者とは一体誰でしょうか(❓) <答え>『出光興産創業者・出光佐三』でしょうね。 かれのインテリジェンス、国難逆転突破力、晩年長寿力 に及ぶ大経営者は他には見当たらない』★『「海賊とよばれた男」出光佐三は石油メジャーと1人で戦った』

    2016/08/20  日本リー …

no image
日本メルトダウン脱出法(630)●『津波後の日本:遅々として進まない復興(英エコノミスト誌)『原発停止という巨大な「不良債権」

  日本メルトダウン脱出法(630) ●『津波後の日本:遅々として進ま …

「Z世代への遺言」「日本を救った奇跡の男ー鈴木貫太郎首相①』★『昭和天皇の「聖断』を阿吽の呼吸でくみ取り、『玄黙戦略」でわずか4ヵ月で国難突破力の終戦を実現』★『太平洋は平和の海で神がトレード(貿易)のためにおかれた。これを軍隊輸送に使ったならば、両国ともに天罰を受ける』

1936年(昭和11)年2月25日夜。 親日派のジョセフ・グルー米国大使は斎藤実 …