130年に1度の三浦半島2大霊場大開張奉修(4/29) ー『浄楽寺』(横須賀市芦名)の運慶作の国宝『阿弥陀仏三尊』に感動す。(動画2本あり)』●『5月28日まで公開中、お宝拝観にでかけよう』
2017/05/01
130年に1度の三浦半島2大霊場大開張奉修(4/29)
ー浄楽寺の運慶作の国宝『阿弥陀仏三尊』に感動す。
4月29日、横須賀市芦名の『浄楽寺」の運慶作の仏像を拝観に出かけた。運慶の雄渾な作品群は写真集や雑誌でみて、その力づよく
精妙な彫刻力に魅了された。運慶の本物を見たいとかねがね思っていたが、我が家から車で20分ほどの葉山の先の横須賀市芦屋の『常楽寺」で公開されていると聞いて、すっとんで見に行った。『浄楽寺』の質素な仏殿のうらに、コンクリート製の頑丈な保存庫が建てられており、この中に安置されている。
胸の高鳴りを抑えながら、中に入り御対面する。正面の金泥塗り本尊の阿弥陀像はどっしりと大きく、全身から迫力が伝わってくる。両眼をしっかりと見開き、透徹した円満な視線が心にしみる。豊かな張りのある頻、分厚い胸板で立体する『阿弥陀像」は光り輝き拝観者をジワリと感動で包んでくる。しばし、見とれて、時間を忘れる。運慶入魂の傑作であることを体感する。
並んでいる怒髪天を衝く「不動明王像」、毘沙門天像の円満ポーズのデザイン力、繊細緻密な彫刻力は、見るものを圧倒しながら、心を和ませてくれる。約800年前の木彫刻の今に伝わるその奔放な生命力に感動した。会期は28日までで、毎日午前8時から公開しているとのこと、何度でも足を運び、運慶仏像の躍動する生命力で、わが衰えた心のバッテリーを充電させるつもりである。
浄楽寺の国指定の重要文化財となっている諸仏像は文治5年(1189)に和田義盛の発願によって運慶(小仏師十人)によって造られた仏像で、運慶が30代の頃のものと推定されている。関東の仏像としては屈指の名品とされている。
■阿弥陀三尊像(木造寄木造り、金泥塗り)本尊の阿弥陀像はきびしい眼をしっかりと開き、張りのある頻、厚い胸と量感豊かである。観音、勢至の両脇侍には動きがみられる。台座などは江戸時代に補修されたもの。三尊ともに主にヒノキ材で造られている。三尊は極楽浄土の仏とされる。
■不動明王像(木造寄木造り、玉眼、古色塗り)
仏道を守る不動明王は力強さに富み盆窓の顔で、水晶の眼が凄味を増す。像内には運慶作を決定づける銘札が入っていた。
■毘沙門天像(木造寄木造り、玉眼、古色塗り)
邪鬼を踏んだポーズは躍動感があり、引き締まった顔はたくましい。北方の守護神、福徳の神ともされる。不動と同種の銘札が像内に入っていた。
1950(昭和25)年の文化財保護法の制定により、国指定重要文化財になった。
現在は本堂裏の収蔵庫に安置されている。
毎年 3月3日、10月19日がご開帳の日ですが、事前に申し込めば平日でも拝観できます。(電話番号:046-856-8622)
関連記事
-
-
『60,70歳のための<笑う女性百寿者>の健康長寿名言集②』★『 よく笑う人間は長生きする』『一笑一若』「一怒一老」クヨクヨしない,死ぬまで勉強』★『老いて輝く。60代までは修業、70代でデビュー、百歳現役』★『1日に10回は感謝するの。感謝は感動、健康、幸せの源なのよ』
ジャンヌ・カルマン(1875年2月21日ー1997年8月4日、12 …
-
-
『世界漫遊記⑪/パリ・モンパルナスぶらぶら散歩』★『モンパルナス地区のカラフルでアートな商店街を楽しむ』
2015/05/11   …
-
-
連載「エンゼルス・大谷選手の大活躍ー<巨人の星>から<メジャーの星>になれるか」④『超新星の輝きは増すばかりで、今後英語を習得したら、アメリカで信じられないほどの商品価値を誇ることになる』(Forbes)
連載「エンゼルス・大谷選手の大活躍ー <巨人の星>から<メジャーの星>になれるか …
-
-
日本天才奇人伝⑤近代の巨人・日中友好の創始者・岸田吟香伝②荒尾精ら情報部員を支援、中国各地で情報収集
日本天才奇人伝⑤ 近代の巨人・日中友好の創始者・岸田吟香伝② <陸軍 …
-
-
日本メディア(出版、新聞、映画など)への検閲実態史➀『世界、日本の検閲史』★『徳川時代の検閲制度』★『「明治初期の言論恐怖時代″』★『大正の大阪朝日新聞「白虹事件」』★『出版警察の核心・検閲は発売頒布禁止で』
日本メディア(出版、新聞、映画など)の検閲史 ➀ 20 …
-
-
日本リーダーパワー史(290)「日本最強の宰相・原敬のリーダーシップー藩閥政治の元凶・山県有朋をどう倒したか②
日本リーダーパワー史(290) 「日本最強の宰相・原敬のリーダーシ …
-
-
日中北朝鮮150年戦争史(14)日清戦争の発端ー陸奥宗光の『蹇々録』で読む。日本最強の陸奥外交力⑦『朝鮮農民の置かれた状態はどうだったのか?』→『貪官汚吏の苛欽誅求(きびしく、容赦ない取り立て)な税金の取り立てにより「骨髄を剥ぐ」悲惨、過酷な惨状だった。
日中北朝鮮150年戦争史(14) 日清戦争前『農民たちの置かれた状態はどうだ …
-
-
『リーダーシップの日本近現代史』(64)記事再録/『天才老人NO1<エジソン(84)の秘密>➁落第生 アインシュタイン、エジソン、福沢諭吉からの警告』★『天才、リーダーは学校教育では作れない』★『秀才、優等生よりは、落ちこぼれ、落第生の方が天才になれるのよ』
2014/07/17   …
-
-
日本リーダーパワー史 ⑳ 日露戦争開戦ー明治天皇と伊藤博文の外交インテリジェンスと決断力
日本リーダーパワー史 ⑳ 明治天皇と伊藤博文の外交インテリジェンスー 日露戦争開 …
-
-
『Z世代への昭和史・国難突破力講座⑨』『吉田茂の国難逆転突破力⑤』★『ダレス・吉田会談では対日賠償は放棄するかわりに、日本へ再軍備を要求してきた。吉田は「憲法九条があるかぎり軍隊は持たない」と再軍備を拒否』★「メシを食うことにも大変な日本が軍隊を持てるわけがない』
2022/08/04 「オンライン・日本史決定的瞬間講座⑧」 &nb …
