前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

日本リーダーパワー史(534)国際ジャーナリスト・前田康博氏の「総選挙2014の結果と課題」女性に子供の投票権を与え、投票棄権者に罰則

      2015/01/01

 日本リーダーパワー史(534

 

国際ジャーナリスト・前田康博氏の「総選挙2014の結果と課題」

-日本をもっと民主主義的な社会、制度に改革するために

女性に子供の投票権を与え、投票棄権者に罰則を科す

 

 

1217日、国際ジャーナリスト・前田康博氏と前坂俊之との間で「総選挙後の日中韓の安倍外交の課題」についての緊急座談会を行った。

 

内容は①今回の総選挙の結果の総括と現行選挙制度の問題点日中関係この1年とAPECでの日中首脳会談の真実日韓関係について3部構成で、このビデオではパート①30分が収録されている。

<総選挙結果に見る近未来の日本>

○各新聞の見出し大きく違っており、次の通り。産経・読売は「自公圧勝」、朝日「大勝」、日経「勝利」、東京「維持」、毎日「自民横ばい」から最終版は「自民微減」となった。

○安倍首相の「手前勝手解散」の結果をどのように分析するか。 

 投票率52・66%で戦後最低を記録。日本人口1億390万人なので、投票者5400万人であり、自民党の小選挙区の得票率48.2%を占め、約2550万人。

結局、4人に1人の支持で、議席数の4分の3、75.6%を自民党が獲得するという不公平な選挙となった。

 19歳以下の投票できない未成年者2000万も声なき国民であり、これを加えると、自民党は5人に1人の支持といえるのではないか。

特徴=自民党、291議席中。96人が世襲。全体では26%123人。

◆首長・地方議員140人(29%を占める)官僚出身73人、議員秘書出身

 63人である。<以上は毎日を軸に紙面から引用した数字である>。


 

最高裁から違憲と指摘された『一票の格差も解消できない」1周回、遅れの日本の現行の選挙制度の歪み、いびつさが非民主性と後進性となっており、先進国の中では最低ランクの公平、公正を欠いた政治、選挙システムが続いている。スウエーデンでは赤ちゃんを出産した女性には2票3票の子供も一緒にした投票権を与え、投票に行かない国民には罰則、罰金を科すところも多い。

 

以下は知人からの情報送信だが、「海外の国々は投票率を上げるために工夫しています。法律により投票を義務化している国の投票率は80%以上。

シンガポール  93.18% (選挙権剥奪)
オーストラリア 93.22% (罰金)
ベルギー    89.22% (罰金・選挙権制限)
ウルグアイ   89.91% (罰金・権利制限)
トルコ      87.59% (罰金)
ブラジル    81.88% (罰金)
イタリア    75.19% (罰金なし)

(日本の投票率(H25参議院選挙、総務省の資料よりの概算)
20
33
30
44
全体 53

たとえば、コスタリカでは、小学校から政治の授業で、模擬選挙を実践し、
考える力を養います。成人したときは政治に関心を持って選挙にいきます。
(コスタリカの投票率は7080%)

日本の投票率は56%(2012年 衆議院選挙*)と先進国の中で最低です。

(以上、「びっくり!よくわかる日本の選挙」『地球村』出版より 参考、抜粋)

 

======================

 

前田氏は日本は真に民主主義議会制国家ではないことを具体的なデーターと数字を挙げながらを話しており、説得力に富んでいる。

前田康博氏は毎日新聞東京本社外信部記者、ソウル支局長、編集委員を経て朝鮮半島・中国を含むアジ¬ア、欧米各国を取材。91年、金日成主席と単独会見したベテラン国際記者。1992年退社。その後、北九州大学、大妻女子大学教授をへて現在は国際問題研究者として国際政治、経済をウオッチ。主な著書に『ソウルからの報告』『朝¬鮮半島10年の奇跡』『大転換¬期の朝鮮半島』『どこへゆく朝鮮半島』など多数。朝鮮半島だけではなく、日本と米、中、ロ¬シア、アジアとの多国間関係も幅広くウオッチ、研究している国際ジャーナリスト。

前坂俊之は毎日新聞情報調査部副部長、静岡県立大学国際関係学部教授、現在は同名誉教¬授。

 - 現代史研究 , , , , , , , , , , ,

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
「英タイムズ」「ニューヨーク・タイムズ」など外国紙が報道した「日韓併合への道』㉑ 「伊藤博文統監の言動」(小松緑『明治史実外交秘話』)⑥『伊藤はハーグ密使事件は韓帝の背信行為と追及』

「 英タイムズ」「ニューヨーク・タイムズ」など外国紙が 報道した「日韓併合への道 …

『リーダーシップの日本近現代史』(310)★『明治維新の元勲・大久保利通の性格は典型的な武士気質の「寡黙不言・決断・断固実行型」―

     2014/10/01 /日本リ …

「オンライン・日本史決定的瞬間講座➄」★「日本史最大の国難をわずか4ヵ月で解決した救国のスーパートップリーダー・鈴木貫太郎首相(78歳)を支援して、終戦を実現させた昭和傑僧、山本玄峰(95歳)とは一体何者か?(下)』 ★「禅坊主の死に方を見せてやる」(遷化(せんげ)」★『遺書には「正法(しょうぼう)興るときは国栄え、正法廃るときは国滅ぶ」』

  1890年(明治23)に25歳で出家   玄峰は郷里へ帰 …

no image
速報(297)●『オランド勝利でさらに長期化するユーロ危機』●『肝の据わった政治家」橋下大阪市長と野田首相―』ほか

速報(297)『日本のメルトダウン』   ●『オランド勝利でさらに長期 …

no image
<新刊紹介・中国・辛亥革命百年の歴史ガイドブック>蘇るオールド上海の記憶・『上海時間旅行』(山川出版社 1800円)

<新刊紹介・中国・辛亥革命百年の旅の絶好の歴史ガイドブック> 蘇るオールド上海の …

no image
『リーダーシップの日本近現代史』(11)記事再録/『ニューヨーク・タイムズ』<1896(明治29)年7月20日付)がみた明治のトップリーダー・伊藤博文の英語力、対外発信力とは

       2010/02/ …

no image
司法殺人と戦った正木ひろし弁護士超闘伝⑪」「八海事件の真犯人は出所後に誤判を自ら証明した(下)」

   ◎「世界が尊敬した日本人―「司法殺人(権力悪)との戦い …

no image
速報(176)『「テルル131m」「セシウム汚染スギ林の花粉」の影響』『海外機関の発表・セシウム137海洋流出30倍・・

速報(176)『日本のメルトダウン』 『「テルル131m」「セシウム汚染スギ林の …

no image
高杉晋吾レポート⑩『滔滔たる利根川を高水数字と難解語が流る、?!八ッ場ダム珍百景「高水論争」』

高杉晋吾レポート⑩   『滔滔たる利根川を高水数字と難解語が流る、?! …

no image
日本メルトダウン脱出法(600)【日本は5年後も日本のまま】=ジェラルド・カーティス氏◎「日本の電力会社:太陽光発電の混乱」(英エコノミスト誌)

    日本メルトダウン脱出法(600)   &n …