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速報(26)『日本のメルトダウン』38日目ー◎『1・3号機で高放射能、保安院「内部作業困難」半年ではムリ!』

      2015/01/02

速報(26)『日本のメルトダウン』38日目
『1・3号機で高放射能、保安院「内部作業困難」半年ではムリ』
 
前坂 俊之(ジャーナリスト)
 
4日18日午後6時まで状況―
 
 
●『1・3号機で高放射能、保安院「内部作業困難」』
(2011年4月18日13時52分  読売新聞)
 
西山英彦審議官は「作業員が立ち入って工事をするのはこのままでは難しく、何らかの方法で放射線量を下げたり遮蔽したりすることが必要だ」と述べた。保安院によると、1、3号機の原子炉建屋内で放射線量などの環境を調査したのは東日本大震災後に水素爆発を起こしてから初めて。ロボットが撮影した3号機の建屋内部には多量のがれきが映っており、ロボットの前進も困難だったという。
 
 
 
●●<日本の記者は見習え!-全文翻訳必見記事>
 <今回の事故の一番的確に分析した2011/4/2 NYタイムズ Science欄>
 
”From Afar,a Vivid Picture of Japan Crisis”By WILLIAM J. BROAD
 
『はるか遠くから、日本の危機の鮮やかな絵』http://www.nytimes.com/2011/04/03/science/03meltdown.html?_r=1&scp=1&sq=From%20Afar,a%20Vivid%20Picture%20of%20Japan%20CrisisBy%20WILLIAM%20J.BROAD&st=cse

(専門家のコメント)
 
     3/11の事態発生後、冷却用の海水散布は3/17で、丸々5日間、放置され、この間原子炉内では地獄が進行していた訳です。国と東電はこの間何をしていたのでしょうか。ご理解の通り、米欧は、何が起きたかを即察知し、炉内のシミュレーションは終わっていたようです。
 この記事で結論付けている、炉心にアクセス出来ていない、日本人は全く盲目だった、この経緯は絶対追求したいですね。
     今ひとつ、東電と国は、危機発生時に役に立つ このsafetyCodes, Forensic modelingをどう扱っていたのか? 上記二点、大変興味あります。見るに見兼ねて海水散布を推奨したのは誰でしょう?
 

”From Afar,a Vivid Picture of Japan Crisis”By WILLIAM J. BROADの全訳です。


日本の福島第一原発で何が起きているかについて、最も明確な像を求めて、数千マイルも離れた科学者に物申す。
 原子力法廷論争(atomic forensics)の不慣れだが複雑な遣り取りのお蔭で、世界中の専門家が状況を鮮やかに記録出来る様になっている。何十年以上に渉り、専門家達は遠くにいても、原子力発電所の隠された運転状況に光を当て、情報のス
クラップを詳細な分析に変えていく事に大変巧みになっている。
 
例えば、フランスのエネルギー会社による分析は、プラントの原子炉の状況について、日本人が記述したものより遥かに多くの事を暴き出した。; 炉心の冷却水レベルは、3/4位まで落ちており、炉心の温度もほぼ華氏5000にまでのぼり詰めていた。その温度は、燃料棒を防御するジルコニウムのケースを燃やし、溶かすに十分な熱さである。
 
ヨーロッパやアメリカの科学者たちはプラント内の水素ガス爆発を見て、原子燃料棒が危険な温度レベルにまで加熱され放射能羽毛(radioactive plumes)から、燃料棒がどの程度の長さ崩壊したかが分かる。
 同時に、その評価はまた、福島第一の原子炉は最も致命的な結果~プラントの完全なメルトダウンから免れた事も示している。
 
これらのコンピューターベースの論争システムの殆んどはスリーマイル島1979年の部分的なメルトダウンの事故以来、開発された。その時、調整機(regulator)は、原子炉の中で何が起きているか に関し、本質的にブラインドであるということが分かった。
それ以来、満足できる調整機を得るために、原子力プラントを動かす会社は、プラントから出てくる情報の切れ端を使い、中で何が起きているかシミュレーションし、様々なリスク評価を実行している。
 
実際に、エネルギー長官のSteven Chuが金曜日に述べた日本の原子炉の詳細なアセスメントは、法廷論争モデル(forensic modeling) から出て来たものである。その時彼は、リポーターに対し、一原子炉の炉心の70%が損傷を受け、他の原子炉は33%がメルトダウンをしたと。
 
これらの分析を促す切れ切れの情報は、単純なものから、複雑なものまで並んでいる。それらは、炉心が冷却水を欠いた時間の長さから、プラントが放出した微小なガスや放射性物質にいたるまで、あらゆるものが含まれる。
エンジニア達はコンピューターシミュレーションの中に、データポイントを投入する。 それは高温な燃料棒の溶融に関する多くの特長を含めて、感知出来ない物の詳細な像を全て混ぜ合わせている。
 
政府と企業は現在、業界の専門用語で"safety codes"で知られ、独自に開発された多くのコンピュータープログラムを所有している。
これらの協会の多くは、日本にあるものを含めて、福島第一の惨事を分析するために 法廷論争的モデル(forensic model)に依存している。
冷却水が空になり、その後の結果がどうなるかを予想する 、反応領域に関するプランを立てることも出来る。
 
スリーマイル島の事故が、原子炉のアセスメントの貧弱な状態を暴露して以来、"safety codesは益々良くなってきた"とMITの原子力科学エンジニアリング教授、M,W Golayは言った。
 
日本の大災害の描写を見ると、私的占有の傾向と秘密主義になりがち、社内外秘に成るケースもある。アセスメントが産業や政府に対しとてつもなく敏感な理由の一つは、先例の相対的な欠如である。原子力時代は略600の民間原発の建設を見てきた。世界原子力協会によれば、その内、三件が燃料棒が溶融する重大事故を経験している。
 
今、日本の危機の結果の様に、原子力シミュレーションでは、重大事故の数は突然二倍になる、福島第一発電所棟の内、三つの原子炉はメルトダウンのある段階にある、ということを示している。
それでも、公的な当局は、警戒心やパニックさえも引き起こす嫌な技術的な詮索を遠ざけたがっている。
 
彼らはそこへ行きたがらない、と 1993から1999迄エネルギー長官の政策アドバイザーであった原子力専門家のRobert Alvalezが語った。
The spin is all about reassurance.
 
ペンシルバニアのスリーマイル島で行われた様に、日本での出来事がオープンになるなら、法廷論争的モデル(forensic modeling)はしばらく 前進する(役に立つ)。ペンシルバニア原子炉の破損した炉心を視覚的に検査するために、エンジニアがカメラを下ろせるまで3年以上掛かり、破壊の大きさを図解するのに更に何年も掛かった。炉心が半分溶けていたことが、判明した。
 
そもそも、メルトダウンとは、原子炉の炉心の激しい過熱でウラン燃料と金属製の支持格子を、一部又は全部を液状化し、時には、死の放射能を空気中に放出する、事である。
部分的なメルトダウンとは通常、炉心のエッジではなく、中間部、そこは温度が概して低いが、を打撃している。民間のプラントにおける過去の主要なメルトダウンは、
1979年のスリーマイル島、1980年のフランス、セイントローレント原子炉、1986年のウクライナ、チェルノブイリである。
 
スリーマイル島事故の後に現れる最初の safety codes の一つがModular Accident Analysis Program であった。
普通のコンピューターで動き、原子炉の危機を、電源の全停止の持続時間、放射線材料の目に見えない切れっ端の存在などの情報に基づき、シミュレーションする。
 
Robert E. Henry, シカゴ近傍のエンジニアリング会社、Fauske& Associates の safety codes 開発者はこう言った。どの様な原子炉でも主要なトラブルの最初のサインは、水素の放出である、この水素は福島第一の数回の爆発の燃料となった高度の可燃性ガスである。
彼はインタビューで、この水素ガスが出たと言うことは、冷却水が低下し、熱せられた燃料棒が露出したことを示している、と言った。
 
Dr.Henryは更に、次のアラームは、益々高温化する炉心と溶融を示す様々なタイプの放射性物質に集中すると、言う。
 
彼は言う、まず最初に " 炉心がドンドン高温になるにつれて"核分裂の生成物を容易に蒸発させ、それはヨード131、セシウム137などで、
空中に飛散する。
もし温度がドンドン上昇し、炉心全体を溶かす危険性が増大すれば、揮発性の低いストロンチウム90,やプルトニウム239が、上昇する煙に
含まれる様になる。
 
大量の放射性物質の中で、この後者の微粒子が立ち昇るという事は実質的な燃料溶融の状態にある事を示す、とDr.Henryはいう。
 
そして彼と彼の同僚たちは、はじめの数日の日本の事故をモデル化し、全体では無く、炉心の部分溶融であると、付け加えた。
 
Micro-Simulation Technology社、N.J.Montvilleにあるソフトウェアの会社が日本の事故をモデルに、自社の作ったコンピューターコードを
動かして見た。その結果は、原子炉の炉心の温度は2250度Cの高さに舞い上がり、華氏4000度以上にもーこれは多くの原子炉の金
属を液化するのに十分な熱さだ。
 
炉心のある部分が溶融した、とこの会社の社長はいう。彼は自分の方法は、殆どの産業シミュレーションよりも簡単であるという、そして、
日本の災害は、最初の数日に起きた目に見える事実は絶えず吹きさらしで、ー熱い炉心を冷却するために水を入れるとか、 注入すると
いう様な事も無かったので、モデル化するのは比較的
容易であったとも付け加えた。( * ヘリで海水を投下したのは、3/17で、5日間が経過 してから)
 
なんらの神秘性や不正な行為があったとは思わない。災害のスケーについて、悪すぎたと、Dr.Poは言う。
 
原子炉のモデリング(造形化、模型化)におけるビッグプレイヤーは連邦政府の研究所、そして大手の原子力企業 たとえばGE、Westinghouse そして日本企業に 原子炉燃料を供給しているArevaなどだ。
 
アルバカーキのサンデイア ナショナル ラボラトリーは、評判の良いsafety codes の一つを作った。これはあらゆるプラントをモデルとし、全米の原子炉を監督するワシントンの機関、NRCのメインツールとして役に立っている。
 
Arevaとフランスの機関は、原子炉コードネーム Cathare, これはヤギのミルクのチーズにも関係する複雑な頭字語である。
 
3/21、スタンフォード大学は、日本の危機に関する、招待客だけのパネル討論を開き、 そこに核燃サイクルに絞った会社、Areva NCの副社長、Alan Hansonを招いた。
 
明らかに、我々は現代における最も大きな災害の一つを目撃している、と彼は聴衆に語った。
 原子力技術者であるDr.Hanson はこの会社のドイツ事業所が準備してくれたスライドを提供し、当該部門が、この事故を広く細部に渡り、分析していると付け加た。
 
このプレゼンテーションは、事故発生当初の日時毎の細部に至るまで描き出した。炉心の3/4のところまで冷却水が蒸発し、ピークの温度が2700
、華氏4800になっている と。これは、鉄やジルコニウウムを溶かすに十分な温度であり、金属外装の中にメイン成分が入っている。
 
外装中のジルコニウムが燃え始める、とスライドが物語っていた。最高温度では 原子炉の合金、ウラニウムージルコニウム合金の 溶融を、炉心は経験した。
 原子炉の一部を切り取ったイラストのスライドは、炉心中央部で溶けた燃料棒の灼熱の塊を写し出し、メルトダウン中の核分裂生成物の放出を示していた。その生成物は、癌やその他の難病の元となる核分裂の放射性破片である。
 
スタンフォード大学、Dr Hanson はこの大学の客員教授だが、この三月のプレゼンテーションの後、これらのスライドをネットに流した。その時、約30枚のスライドのそれぞれにArevaの シンボルマークか、社名がマークされていた、そして又、各々に著者 Matthias Braun の名前も入っていた。
 
ネットに流された記録は、その後 関係項目全て、アレバとDr.Braunに移す様に変更された。 そしてアレバは、福島大災害の分析に到達するために使われたかも知れないシミュレーションコードが何れかについての質問には答えなかった。
 我々はそれにはコメント出来ない、とArevaの広報担当、 Jarret Adams は、このスライドプレゼンテーションについて言い、その理由は、公式にリリースされたものではないからだ、と付け加えた。
 
福島クライシスに対する「ヨーロッパ原子力公式モニタリング」は、明らかにになったこの大災害の全貌を掌握するため、法廷論争的モデル(forensics)に頼りたいという日本の要望には同意を表明した。
 関係当局は云う、「明らかに、炉心へのアクセスは無い、日本人は正真正銘、盲目であった」と。
 
 

 - 現代史研究

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