速報(460)『東京オリンピック秘話ー9/8日に3度目の東京開催決定はあるか?昭和15年幻の第一回東京開催と日中外交
●『東京オリンピック秘話ー9/8日に3度目の東京開催
決定はあるか?―
1940(昭和15)年の幻の第一回東京開催、オリンピック
と日中外交」』
前坂俊之(ジャーナリスト)
8月14日午後、「東京オリンピック秘話ー9/8日に3度目の東京開催決定はあるか?1940年の幻の第一回東京開催、オリンピックと日本外交」について政治経済評論家・梶原英之と前坂俊之(静岡県立大学国際関係学部名誉教授)との間で対談を行った。
梶原英之『オリンピック返上と満州事変』(海鳴社、2009年)の目次は「昭和十五年九月…東京でオリンピック開催/嘉納治五郎は国際派だった/あと十年でオリンピックを呼ぶ/昭和動乱に巻き込まれた/連盟脱退が火をつけた/昭和天皇の「詔書」が動かす/広田外交のなかの東京オリンピック/"人民の時代"が来た/IOC委員に副島が就任/ムッソリーニが降りた/杉村がIOC委員を辞任/副島、ロンドン辞退を画策する/東京に決まった/ついに返上」
そのポイントは「満州事変、満州国建国、さらに2・26事件と、動乱の昭和にあって、なんとか「日中対立、戦争を避けようという」国内、世界からの平和を模索する動きがあり、1940(昭和15年、紀元2600年)の東京オリンピック招致の成功があった。国際連盟脱退という国際社会からの孤立を挽回しようとする意図と皇紀二千六百年の祝賀行事の意味があった。天皇の「詔書」と東京市の思惑の中、嘉納治五郎・杉村陽太郎・副島道正や広田弘毅といった人々の熱意によって東京招致に成功した。1936(昭和11)年のオリンピックはナチスドイツによる「ベルリンオリンピック」であり、この開催前日に、次期開催都市に東京が決定したのである。
それが、2年後の昭和13年、日中戦争の勃発(12年7月)、南京陥落、とそのその後の戦火の拡大の中で、結局返上することになるが、この間の対中外交、国際外交での協調、対立、奮闘と挫折の日本外交の裏面史を梶原氏がビビットに語る。
今日中関係が再び、緊張する中での9月8日の開催都市の決定が注目される。
梶原英之氏は元毎日新聞経済部記者で経産省、大蔵、日銀キャップ、週刊エコノミスト編集委員、出版企画室長、企画事業部長など歴任。現在、経済評論家で、著書に「鳩山家四代–何が受け継がれてきたのか」(祥伝社新書2009)『日本経済の診断書―さよなら「デフレ不況論」』(PHP研究所 ( 2011)
前坂俊之は元毎日新聞記者、情報調査部副部長、静岡県立大学国際関係学部教授、現在は同名誉教授。ジャーナリスト、日本記者クラブ会員。
●幻の「東京オリンピック (1940年)」
関連記事
-
-
『リーダーシップの日本近現代史』(153)再録/『昭和戦前の大アジア主義団体/玄洋社総帥・頭山満を研究せずして日本の近代史のナゾは解けないよ』の日本リーダーパワー史(71) 『インド独立運動を助けた頭山満 運動翁<ジャパン・タイムス(頭山翁号特集記事)>
日本リーダーパワー史(71) 辛亥革命百年⑫インド独立を助けた頭山満   …
-
-
<まとめ>宮崎滔天ー100年前の中国革命(辛亥革命)の生みの親・宮崎滔天に『日中両国民』とも学ばなければならないー
<まとめ>宮崎滔天について ―尖閣問題で軍事衝突が危惧されている今 …
-
-
『Z世代のための日中韓外交史講座』㉑」★『憲政の神様・尾崎咢堂の語る「対中国・韓国論②」の講義⑩尾崎行雄の「支那(中国)滅亡論」を読む(上)(1901年(明治34)11月「中央公論」掲載)』
2013/07/07 日本リーダーパワー史(392)記事再編集 前坂 俊之(ジャ …
-
-
「Z世代のためのウクライナ戦争講座」★「ウクライナ戦争は120年前の日露戦争と全く同じというニュース]➄」『開戦2週間前の『英ノース・チャイナ・ヘラルド』の報道『日本が決意しているのは,中国と朝鮮との 独立と保全の維持なのだ。この点で,日本は英米の支持を 受けている』★『外交面で,日本はロシアを完全に負かしてきた。合衆国の40年にわたるロシアへの友情は.全く消失した』
2019/10/08   …
-
-
★『リーダーシップの日本近現代史』(75)記事再録/ 「ニコポン、幇間」ではない、真の「人間学の 大家」「胆力のあった」桂太郎首相の実像
2013/06/24 日本リーダーパワー史(389) 前坂 俊之(ジ …
-
-
『Z世代のための最強の日本リーダーシップ研究講座(49)』★『地球環境破壊(SDGs)の足尾鉱毒事件と戦った公害反対の先駆者・田中正造②』★「辛酸入佳境」、孤立無援の中で、キリスト教に入信 『谷中村滅亡史』(1907年)の最後の日まで戦った』
2016/01/25 世界が尊敬 …
-
-
日本メルトダウン脱出法(714)「マイナス成長が明確に示す経済政策の根本的誤り(野口悠紀雄)」「日本の「平和」論者の暴力的な理屈ー単に戦争のない状態が平和なのか(古森義久)」
日本メルトダウン脱出法(714) マイナス成長 …
-
-
世界/日本リーダーパワー史(916)日本興亡150年史―外国人が日本を救う』★『➀明治維新→坂の上の雲を登る→昭和戦前の戦争で敗戦亡国②廃墟から立ち上がり独立、奇跡の高度成長で世界第2の経済大国にのし上がるが、一転、バブルがはじけて転落、第3の敗戦へ』
日本興亡150年史―外国人が日本を救う。 日本はついに移民政策を変え始めた。 政 …
-
-
『オンライン講座/太平洋戦争の研究』★「生きて虜囚になることなかれ」の戦陣訓こそ日本軍の本質』★『「戦陣訓」をたてに、脱走事件を起こした「カウラ事件」もあまり知られていない。』
2015/06/01   …
-
-
「2022年コロナ・デルタ株終息後のパクスなき世界へ(下)」(2021/9/15 )★『パラリンピックの熱戦が人々に勇気と力を与えた。』★『人間には無限の可能性がある』★『バイデン大統領はアフガン戦争から撤退した』★『日本興亡史のサイクルは77年間』★『「富国平和・軽武装国家」で2回目の興隆サイクルへ』
「2022年コロナ・デルタ株終息後のパクスなき世界へ(下)」 パラリンピックの熱 …
