前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

★『地球の未来/明日の世界どうなる』< 東アジア・メルトダウン(1078)>『日本は「朝鮮半島」に深入りするべきではない 今後の日韓両国関係の在り方とは?』★『北朝鮮問題で今後起こりうる3つのシナリオ 武力衝突か直接交渉か、クーデターは薄い』●『安倍首相、NYタイムズに寄稿…「北との対話は意味がない』★『北朝鮮暴走に対する中国の見解――環球時報社説から』●『北朝鮮の核実験、今後は頻発する公算大』

      2017/09/24

  ★『地球の未来/明日の世界どうなる』

< 東アジア・メルトダウン(1078)> 

今年1月、トランプ米大統領が登場した際、米科学誌は「地球最後の日までの残り時間を概念的に示す『世界終末時計』を三〇秒進め、残り二分半」とした。

 著名な国際政治学者のイアン・ブレマー氏は、「今年、世界は地政学的後退期に入る。第二次大戦後で最も変動の激しい節目の年、米中関係が急激に悪化する可能性が高い」とも指摘した。

 また、ハーバード大学の歴史教授は過去五〇〇年の世界史で既存の覇権国(現在のアメリカ)と新たに台頭してきた国(中国)が対峠したケースは計一六回あり、そのうち一二回が戦争になったという研究データを公表した。実に戦争勃発の確率は七五%にのぼる。

 トランプ政権で「米国通商会議」(NTC)委員長で中国との貿易戦争を率いるピーター・ナヴアロ氏の最新刊『米中もし戦わば-戦争の地政学』(文芸春秋)でも「米中戦争が起きる可能性は非常に高い」と警告している。

 米中覇権戦争の可能性は、習近平主席が「二〇三〇年代には中国がアメリカを抜いてGDP世界一になる」との目標を掲げ、「中国の夢」(中華民族の偉大なる復興、清国が侵略される前の中国)の実現をめざし「核心的利益政策」(台湾、南シナ海、尖閣諸島、チベット、 東トルキスタン独立問題などの死守)を武力を背景に強引に進めているから。「国際秩序」(欧米思想)対「中国の夢」(中華思想)との文明の衝突である。

確率75%と予測された米中の「文明の衝突」の代理戦争としての『米朝戦争』の可能性がますますクローズアップされてきた。

 人類の歴史は「生存競争」という名の戦争の歴史。異文化の衝突、異文明の衝突の戦争である。その戦争に至る原因は各民族、国家の「パーセプションギャップ」(思い違い、認識ギャップ)、「エスノセントリズム」(自民族、自文化優先主義)、「異文化コミュニケーションギャップ」(交渉不能、誤訳、誤算)などが2重3重に重なって戦争へと発展する。

20世紀の戦争の歴史をふりかえると、

1914年(大正3)の第一次世界大戦で中立国ベルギーに侵攻したドイツは、英国が同国を守るために参戦してくるとは予想だにしなかった。第2次世界大戦のソ連・スターリンも41年(昭和16)、ヒトラーが侵攻してくるとは思ってもいなかった。

太平洋戦争までの過程でも日本と米国も、互いの意図と対応を何度も読み違えた末、ABCD包囲網(米、英、中国、オランダ)と石油の禁輸と日米交渉の決裂の結果、日本がいきなり1941年12月に真珠湾攻撃を仕掛けるとは米国は予想もできなかった。

1945(昭和20)年6月、日本は日ソ不可侵条約を結んでいたソ連(ロシア)に米国との和平交渉の仲介役を依頼交渉したが、スターリンはヤルタ会談で、英米と組んで日本に参戦すること決めており、8月9日に一方的に条約を破棄して満州に侵攻してきた。日本は全くソ連の腹黒が読めなかった。

50年(昭和25)に発生した朝鮮戦争までは、米国は中国がまさか参戦してくるとは全く考えていなかった。

以上のように戦争には誤算がつきものだし、異文化コミュニケーションギャップ」によるボタンの掛け違いが大きい。

現在進行形の「北朝鮮の核ミサイル開発問題」では米朝対決の行方を世界はかたずのんで見守っているが、米国のトランプ大統領、金正恩委員長ともに何をしでかすか予測がつかないリーダーだけに、両者が互いの行動を読み違えた末に、破局的な結果に招くという危険性は高い。

今後の展開は果たしてどうなるか・・

 ———————————————-

日本は「朝鮮半島」に深入りするべきではない

今後の日韓両国関係の在り方とは?

http://toyokeizai.net/articles/-/188027

 

北朝鮮問題で今後起こりうる3つのシナリオ

武力衝突か直接交渉か、クーデターは薄い

http://toyokeizai.net/articles/-/188221

安倍首相、NYタイムズに寄稿…「北との対話は意味がない」

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170918-00000037-cnippou-kr

 

北朝鮮暴走に対する中国の見解――環球時報社説から

http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/09/post-8473.php

 

北朝鮮の核実験、今後は頻発する公算大http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/51031

 

核保有国目指し確実に前進、もはや外交では止められない

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/51031

 - 人物研究, 戦争報道, 現代史研究

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
日本天才奇人伝②日本最初の民主主義者・中江兆民―兆民先生は伊藤、大隈ら元老連をコテンパンに罵倒す

日本天才奇人伝②「国会開設、議会主義の理論を紹介した日本最初の民主主義者・中江兆 …

no image
片野勧の衝撃レポート『太平洋戦争<戦災>と<3・11震災⑦『なぜ、日本人は同じ過ちを繰り返すのか』郡山空襲と原発<下>

片野勧の衝撃レポート   太平洋戦争<戦災>と<3・11>震災⑦ 『な …

『オンライン/百歳学入門講座』★『百歳長寿名言』★『たゆまざる 歩み恐ろし カタツムリ』(彫刻家・北村西望102)★『いつ何時(なんどき)でも怖れないで死を迎えられる』(徳富蘇峰94歳)』★『楽隠居は絶対にしてはならない』(渋沢栄一 91歳)』

  2012/03/08  百歳学入門(34)再録 『前坂  …

『インバウンド ジャパン2017』(東京ビッグサイト7/19)ー「観光×インバウンド×Wi-Fi~観光マネジメントを実現しませんか」(NTT西日本)★『訪日外国人の満足度向上にむけた多言語ソリューション』(NTTマーケッティングアクト)

 日本の最先端技術『見える化』チャンネル インバウンド ジャパン2017(7/1 …

no image
『百歳学入門』(211)-『日本の人口の高齢化率(65歳以上)は27.3%』★『2065年には約2.6人に1人が65歳以上、4人に1人が75歳以上』★『2015年では高齢者1人に現役世代2.3人が支え、2065年には1.3人となるが、社会機能はマヒする』

『百歳学入門』(211)- 『2018年高齢社会白書』によると、 ➀日本の総人口 …

『オンライン講座/真珠湾攻撃から80年②』★『 国難突破法の研究②』ー『山本五十六のリーダーシップー日独伊三国同盟とどう戦ったか』★『ヒトラーはバカにした日本人をうまく利用するためだけの三国同盟だったが、陸軍は見事にだまされ、国内はナチドイツブーム、ヒトラー賛美に満ち溢れた』

  2012/07/29 記事再録・日本リーダーパワー史(288) < …

no image
日本メルトダウン脱出法(881)『三菱自動車という不正を繰り返す企業は社会に必要か?』●『中国人は独裁政治に“麻痺”しているのか リスクだらけでも重大なクライシスには見舞われない中国社会(柯 隆)』●『海兵隊がオスプレイを出動させた本当の理由 ピント外れの「政治利用」議論』●『分散型時代のメディア戦略はどうあるべきか 有料化&リアル戦略の正しい描き方とは?』

   日本メルトダウン脱出法(881)   三菱自動車という不正を繰り …

no image
速報(231)★『1mSvに減らすなんてことは到底できません多分何百年かかる 小出裕章(MBS)』ほか

速報(231)『日本のメルトダウン』   ★『1mSvに減らすなんてこ …

no image
日本風狂人伝(42) 泉鏡花・幻想文学の先駆者は異常な潔癖症・・

日本風狂人伝(42) 泉鏡花・幻想文学の先駆者は異常な潔癖症・・   …

no image
日本メルトダウン脱出法(630)●『津波後の日本:遅々として進まない復興(英エコノミスト誌)『原発停止という巨大な「不良債権」

  日本メルトダウン脱出法(630) ●『津波後の日本:遅々として進ま …