前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

『オンライン講座/さらばトランプ政権4年間の暴走・犯罪・没落を回顧する』★『読書カフェ動画『世界で最も危険な男ー「トランプ家の暗部」を姪が告発ー』(メアリー・トランプ著)、三室勇さんの動画解説』★『歴史上、重大な役割を演じてきたのは妄想家、幻覚者、精神病者である。瞬時にして権力の絶頂に登りつめた神経症患者や偏執狂者たちは登りついたスピードと同じ速度で没落した』(「現代史を支配する病人たち」(新潮社、1978年刊)

      2020/12/30

大阪自由大学講座

★『読書カフェ動画『世界で最も危険な男ー「トランプ家の暗部」を姪が告発ー』

(メアリー・トランプ著)、三室勇さんレジメ動画解説20/10/24』

     

 
日本リーダーパワー史(864)2017/12/15記事採録

トランプ政権迷走の丸1年―2018年世界はどうなる。

トランプ大統領は2017年「TIME誌」の『今年の人』に選ばれるのを断ったとツイートしたが、フタを開けると12月6日発売の表紙は「セクハラや性的暴行について沈黙を破った4人の女性」の写真だった。

これもトランプ氏お得意のフェイクニュースだったのかね! 翌12月7日、今度は「エレサレムをイスラエルの首都に認め、米大使館を移設する」と正式に発表。予測されていた通り、世界各地で抗議集会、反対デモがまき起こり、エレサレムでは軍事衝突が再び始まった。

火に油を注ぐトランプ暴走はこの1年、世界中に混乱と対立を激化させ、「エアホースワン」は今もダッチロールを続けている。

米科学誌は今年1月26日、「地球最後の日までの残り時間を概念的に示す『世界終末時計』を2015年より30秒進め、残り2分半となった」と発表。「一人の人間がこれほど大きく影響したことはかつてなかった。その人間が核ボタンを持った大統領ならばなおさらだ」と警告した。 それから、丸1年経過、世界は核戦争の足音におびえている。

2018年はどんな年になるか。トランプの悪夢は正夢となるのか、 世界の分断はより大きな亀裂となるのか。 世界史の偉人たちの病気の知られざる重大な役割について書いたピエール・アコスら著、須加葉子訳「現代史を支配する病人たち」(新潮社、1978年刊)は大変面白い。

「歴史上つねに重大な役割を演じてきたのは、狂人、妄想家、幻覚者、精神病者である。瞬時にして権力の絶頂に登りつめた神経症患者や偏執狂者や精神病者の名は、歴史の至るところにあらわれるが、彼らは大体、登りついたのと同じくらいの速さで没落している。」と指摘している。

現代史の巨人たちの病歴と戦争の関係についても暴いている。

「ケネディはアジソン病(慢性副腎皮質機能低下症、指定難病83)を隠しつづけた永遠の美青年」

「ニクソンは〝ずるのディック″を生んだ強迫神経症」

「ヒトラーの第三帝国とともに崩壊するパーキンソン病の肉体」

「レーニンの共産革命の仕上げを阻んだ脳軟化症」

「スターリンによる凍った血がみちびく恐怖と粛清の嵐」

「チャーチルは主治医によって守られた不治の心臓廟だった」

「毛沢東の革命の神様を待ちうける老人性痴呆」

「周恩来は文化大革命の試練の中、耐えに耐えた食堂ガン との興味深い見出しが躍る。

では、トランプ氏の病気とは一体何なのか。

あのすぐカッとなってツイッターで攻撃、怒鳴り散らす激情、劇場型の性格について米国の心理学者ジョン・ガードナー氏は「加虐性、偏執性なども含まれる悪性ナルシシズムを持つ初の米国大統領」と述べている。

トランプと米マスメディアの非難合戦、仁義なき戦いは、トランプ氏が立候補した3年前から延々と現在も続くデスマッチである。

『不道徳』『犯罪者』『暴君』『独裁者』『詐欺師』「反知性主義者」ペテン師』(ジョージ・ソロス)「バカ」(ティラーソン国務長官)『トランプ大統領のtrumpは「だます」という意味』(お笑い米国人タレントのパックン)、 オックスフォード大関係機関の調査ではトランプ氏のツイックーの4分の1は偽ニュースで、『フェイク・プレジデント』(偽大統領)』といわれるゆえんである。

1年たって、果たして彼の公約の何割が実現したのか。 就任最初の移民入国禁止令は混乱を引き起こして頓挫、メキシコとの国境線のカベ建設も頓挫、オハマケア(医療保険制度改革)も修正、手直しされ置き換え法案が最終的に共和党内の反対で議会で否決された。

TPP破棄(1月)は即実行されたが、各国との個別の自由貿易協定を見直す協議も、まだ進んでいない。

パリ協定離脱(6月)は実行されたものの、全米の各州、自治体、企業の反対で、それぞれパリ協定の実施に向けて協定加盟国と取り組んでいる。

このようにトランプ大統領は上下両院で共和党が過半数を握っているにもかかわらず、重要法案を1割も成立できず、内政は迷走、停滞してきた。 同時に外政面では、北朝鮮との対立はより深刻化、中国との貿易不均衡是正も一向に進んでいない。エルサレムの首都認定も公約の一環だが、その他の政策頓挫を挽回するための緊急措置とみられる。

ロシアゲート事件の捜査が前進しており、71歳のトランプ氏の健康不安説が再燃している。いよいよ前途多難、暗雲がますます立ち込めてきた。

そんな中で公約の大きな柱の税制改革法案はやっと12月2日に米議会上院本会議で可決された。トランプ大統領と共和党にとって政策上の勝利となる約30年ぶりの大幅な税制改革の実現である。

トランプ政策の大きな一歩であることは間違いない。 ノーベル賞文学賞を受賞したカズオ・イシグロ氏は12月6日、ストックホルムで記者会見し『世界の分断を修復したい。不確実な未来に重要な役割を担おうとするならば、われわれはより多様性でなければならない』(毎日12月8日夕刊)と述べているのが、心に残った。

 - 人物研究, 戦争報道, 現代史研究

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
百歳学入門(95)「史上最高の天才老人<エジソン(84)の秘密>10ヵ条③ー「天才は1%の霊感と99%が汗である」

   百歳学入門(95)  「史上最高の天才老人<エジソン(84)の秘密>③ & …

no image
『5年前の記事を再録して、時代のスピード変化と分析ミスをチェックする』-『2018年「日本の死」を避ける道はあるのかー 日本興亡150年史』(1)

 2012年12月17日執筆 ★『2018年「日本の死」を避ける道はあるのかー …

『Z世代のためのオープン自由講座』★『ドイツ人医師ベルツによる日中韓500年東アジア史講義➂』★『伊藤博文の個人的な思い出④ー日本人の中で伊藤は韓国の一番の味方で、日本人は韓国で学校を建て、鉄道や道路や港を建設した』

2010/12/05 の 日本リーダーパワー史(107)記事再録 伊藤博文④-日 …

no image
『鎌倉釣りバカ人生30年/回想動画録』⑰★『コロナパニックなど吹き飛ばせ』★『10年前の鎌倉沖は豊饒の海だった』★『美しい鎌倉海』で海の恵みをいただいて「天然生活」ー釣った魚をおいしく食べる。

    2016/06/23 &nbsp …

no image
大阪地検特捜部の証拠改ざん事件を読み解くために③死刑・冤罪・誤判事件の続発ー30年変わらない日本の体質①

大阪地検特捜部の証拠改ざん事件を読み解くために③   裁判官・検事・弁 …

no image
速報(26)『日本のメルトダウン』38日目ー◎『1・3号機で高放射能、保安院「内部作業困難」半年ではムリ!』

速報(26)『日本のメルトダウン』38日目 ◎『1・3号機で高放射能、保安院「内 …

no image
知的巨人の百歳学(136)-『六十,七十/ボーっと生きてんじゃねーよ(炸裂!)」九十、百歳/天才老人の勉強法を見習えじゃ、大喝!★「少くして学べば、則ち壮にして為す有り。壮にして学べば、則ち老ゆとも衰へず。老いて学べば、則ち死すとも朽ちず」(佐藤一斎)』

記事再録/ ボーっと生きてんじゃねーよ(炸裂!)団塊世代こそ<老害といわれ …

no image
日本記者クラブで坂本団 弁護士が「マイナンバー、その可能性と危険性」- 自己情報は誰のもの」と題して講演、記者会見した(4/20)

日本記者クラブで坂本団 弁護士が「マイナンバー、その可能性と危険性」- 自己情報 …

no image
★『 地球の未来/世界の明日はどうなる』 < 米国メルトダウン(1066)>★『トランプ真夏の世界スリラー劇場』★『トランプ政権、バノン主席戦略官を更迭』★『金正恩氏は「賢い決断下した」トランプ米大統領が評価』●『米大統領:サイバー軍格上げ-ハッカー攻撃からの防衛や対ISで強化』★『ガンドラック氏:トランプ大統領は支持率20%割れない限り辞任せず』

 ★『 地球の未来/世界の明日はどうなる』 < 米国メルトダウン(1066 …

no image
日本メルトダウン脱出法(878)『太平洋の両端で巨大地震が起こっても、地球は異常なし』●『オピニオン:消費増税・投資減税はなぜ必要か=ジョルゲンソン教授』●『コラム:新たな景気対策と追加緩和は必要か=岩下真理氏』●『金正恩第1書記は父より攻撃的、不安定化を懸念=米軍高官』●『次世代リーダーは、なぜ「哲学」に注目するのか?』

 日本メルトダウン脱出法(878) 太平洋の両端で巨大地震が起こっても、地球は異 …