『屁ナチョコ、無茶苦茶、おもしろ・デンデンムシ伝伝』――わが愛する天才・奇人・変人・凡人よ!?、集まれー
人間にもいろいろ種類、タイプがあり、人はワンフレーズでさまざまなレッテルを他人に張りがちじゃ。たとえば天才だとか、超人、巨人、大物、秀才、賢人、名人、奇人、変人、金才、達人、怪物、魔人、不思議人、誇大妄想、怪人、鬼才、異才、偉才、曲者、普通人、平均人、凡人、鈍才、無才、愚人、愚者、バカ、阿呆、小心者……などいかめしい、金バッヂや看板、レッテルを張ってはみても、しょせん大半の人間は「沈香(じんこう)も焚かず、屈もひらず」=沈香とは熱帯の伽羅(きゃら)などのお香のことで、沈香を焚いて良い香りを放たなければ、臭い屁をひることもしない人。つまり、極めて平凡な人、平々凡々、普通人、目立ったり、特徴のない、いてもいなくてもよい無害な人、フツー人ばかりなんじゃ。
……奇人は凡人とは違ってエネルギーの人であり、自由な人であり、創造の人であり、既成の概念や秩序を否定して、常識に挑んでそれを逸脱しようとする奇想天外で非常識な破壊者(デストロイヤー)にも変身する人、トリックスター(道化師)でもあるといいましょうか。だから芸術家、創造人間、思想人間、革命家、アウトサイダー、科学者には奇人、変人が多いのも道理なんじゃ。その数々の名曲で現代人の癒しの音楽として最も愛されているこの天才の創造力が、スカトロジーの上に花開いた糞男だったとは、何とも愉快ではないかね。あの美しく軽快で夢想的な曲の創作意欲、天才性とは、頭の中では恋人のウンコやオシッコの姿を妄想して、ラブレターで必死にそれを願望するへンタイ心理と直結していたとは……トホホである。いや、これこそ正常なのよ。異常も正常もありはしない、どちらも人間に含まれている、大井か少ないかだけ、その成分比率が分裂、反応を起こして生のエネルギーへと転化する。
現代・屁学用語の基礎知識―へは世界共通の擬音語なのよ。
『変わった人たちの気になる日常』(D・ウイークス、J・ジェイムズ、草思社、一九九八年刊)にもあるな。
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