『Z世代のための百歳学入門』★『「<世界一の伝説の長寿者は!?>スコッチの銘酒『オールド・パー』のレッテルに残されたトーマス・パー(152歳9ヵ月)」か?』
百歳学入門(66)前坂 俊之(ジャーナリスト)
不老不死、不老長寿は人類の願いだが、現在のところ人間は生物学的、生理学的に何歳ぐらいまで生きられる可能性があるのでしょうか。
「進化論」で有名なイギリスのチャールズ・ダーウインは人間の生物的年齢を180歳から200歳とみていた。またノーベル生理・医学賞を受賞したフランスのエミール・メチニコフは120-150 歳は可能であるとしています。

また、日本の場合も伝説の長寿は『医聖』永田徳本(ながたとくほん)は118歳。徳川家3代の後見人といわれ天海大僧正(107歳)都言われているが、これも正確な出生届のある時代ではなし、あくまで伝説の長寿なのです。
世界でも数多くの長寿者の神話や伝説がありますが、不老不死の伝説、永遠の神による不死信仰で『旧約聖書』などをみても、100歳をはるかに超えた長寿者が登場します。少しでも長生きしたいという人間の永遠の憧れ、願望の反映なのでしょう。
史上で最も有名な長寿とエイジレスのシンボルはイギリスのト-マス・パーでしょうね。
ト-マス・パーは1483年、スコットランドの寒村の農家で誕生。1518年、父親が死没。生家の農場を遺産相続。
土地の賃貸などでのんびりと暮らす。1563年、80歳にして、初めての結婚。1男1女に恵まれるが、幼くして死別。1588年、102歳の時、村一番の美人、キャサリン・ミルトンと不倫。私生児をもうける。
精力絶倫で性欲を抑えきれず、村娘をレイプし、18年の刑を言い渡されました。120歳で出所しましたが、すぐ45歳の妻をめとり、その後、134歳まで毎日のようにセックスをしていたとも伝えられている。やがて、オールド・パーの驚くべき長寿は、スコットランドから、イングランド、遠くは、ヨーロッパまで鳴り響きました。
1635年春、チャールス1世の耳に入り、豪華な2頭立て馬車を設え、宮廷道化師とともに、宮廷での大長寿祝いのパ―ティーに招かれた。この時、パ―の乗った馬車がスコットランドからロンドンまでの街道には、パ―の不老長寿にあやかろうと、大群集が押し寄せたといわれます。宮廷では、ルーベンスとヴァン・ダイクがパ―の肖像画を描き、現在のオールド・パーのボトルの肖像はその時、ルーベンスが描いたものという。
その後、オールド・パーは世界一の長寿者として、イングランドの王家に招かれ、大邸宅を与えられて贅沢にくらしたという。1635年11月14日、突然152歳の長寿を全うした。
死後、近代生理学の始祖・ウィリァム・ハーグェーが解剖すると「セックスの性腺は萎縮しておらず、骨も若い人と同じ弾力があったという」結果が出ました。
チャールス1世は、パーの死をひどく悼み、公葬とし、歴代の国王の戴冠式や国葬がおこなわれる英国一のウエストミンスタ寺院で葬儀、埋葬した。パーは、現在は高級ウィスキー『オールド・パー』のレッテルになっていますが、その肖像を描いたのが有名なルーベンスです。しかし、このト-マス・パーも正式の出生届や戸籍はないので、年齢は確定できていません。
トーマス・パーはウエストミンスタ寺院でチョーサー、シェイクスピア、ワーズワース、バイロン等らの偉大な作家や詩人に囲まれて眠っているのです。
『ウィキペディア(Wikipedia)』によると、
<クイズ>
名酒 オールドパーは「斜めに傾けても絶対に倒れない」という。答えは『不老不死』「不倒翁のデザインなのだろうか?。
オールドパーは、1871年(明治4年)、岩倉具視を特命全権大使とした欧米視察団が英国土産として持ち帰ったのが、日本上陸の最初と言われています。吉田茂や田中角栄も同ウイスキーをこよなく愛したそうな。 それを真似て、多くの政財界の人たちが好んで飲んだそうです。 理由は、斜めにしても倒れないから。
オールドパーは ボトルが四角く底の部分の角が丸くなっているため、斜めにしても絶対に倒れないようにデザインされています。
http://www.tearsdrop.net/2010/09/30/%E7%9F%A5%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F-%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%91%E3%83%BC%E3%81%AE%E7%A7%98%E5%AF%86/
http://www.tearsdrop.net/2010/09/30/%E7%9F%A5%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F-%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%91%E3%83%BC%E3%81%AE%E7%A7%98%E5%AF%86/

関連記事
-
-
日本リーダーパワー史④ 自民党を作った吉田茂(89歳)の晩年悠々、政治・健康法
(2009/07/15) 『別刷歴史読本』「晩年長寿の …
-
-
日本リーダーパワー史(464)「西郷隆盛」論⑤西南戦争では1万5千中、9千人の子弟が枕を並べて殉死した天下の壮観(中野正剛)
日本リーダーパワー史(464) 「敬天愛人」民主的革命家としての「西 …
-
-
日本メルトダウン脱出法(827)「黒田バズーカ」第3弾を生んだ崖っぷち事情ー計り知れないマイナス金利導入のインパクト」●「鍵は中国「毒」の伝染遮断、資本規制だ 世界株安底入れのかすかな曙光が見え始めたー武者 陵司」●「黒幕発覚はこれから!?ー廃棄食品横流し事件の深い闇」
日本メルトダウン脱出法(827) http://toyoke …
-
-
NHK歴史大河ドラマのつまらなさー 福沢諭吉が語る「サムライの真実とは・・・」(旧藩事情)①
NHK歴史大河ドラマを見ると歴史の真実はわからないー …
-
-
★5 日本リーダーパワー史(754)–『日本戦争外交史の研究』/『世界史の中の日露戦争を英国『タイムズ』米国「ニューヨーク・タイムズ」は どう報道したか」②(11-20回)★『 戦争とは外交の一手段。<恫喝、罵倒、脅迫、強圧のケンカ外交で相手は参ると思って、日本を侮ったロシアの油断大敵>対<日本の礼を尽くしてオモテナシ、臥薪嘗胆、無言・沈黙・治にいて乱を忘れず、天機至れば『一閃居合斬りも辞さぬ』とのサムライ外交との決戦が日露戦争で、両国の戦略論、パーセプションギャップ(認識ギャップ、思い違い)をよく示している。』
日本リーダーパワー史(754) 『世界史の中の『日露戦争』ー (英国『タイム …
-
-
『オンライン講座/60,70歳から先人に学ぶ百歳実践学①』★『高齢化率は日本 26.6%で世界一、百寿者は6万7824人、90歳以上は約200万人』★『「六十、七十 はなたれ小僧、八十,九十男盛り、女ざかり、百歳わしもこれから、これから』<彫刻家・平櫛田中(107歳)>の烈語!
2018/04/18 /記事再録 『60, …
-
-
日本メルトダウン脱出法(625)◎「アルカイダは「ISISを容認せず」◎「日韓よ中国を利する歴史論争から脱け出せ」
日本メルトダウン脱出法(625) ◎「残忍ISISの支配の実態は http: …
-
-
『オンライン講座/独学/独創力/創造力の研究➄』★『世界の発明王」エジソンは小学校で先生から「成績が悪い、劣等生だ」と叱られれ、以後、小学校には行かず、母親から「百科事典」(今でいうならGoogle)を基に教育を受けた。天才、リーダーは学校教育では作れない』★『秀才、優等生よりは、落ちこぼれ、落第生の方が天才になれるのよ』
2018/02/03百歳学入門(94) 記事転載 前坂俊之(ジャー …
-
-
明治150年「戦略思想不在の歴史⑿」ー『日本には元々「情報戦略」という場合の「情報」(インテリジェンス)と『戦略(ストラジティ)』の概念はなかった』★『<明治の奇跡>が<昭和の亡国>に転落していく<戦略思想不在>の歴史を克服できなければ、明日の日本はない』
「戦略思想からみた日清・日露戦争」 「日本人と戦略思考、インテリジェンス」につい …
