「Z世代のための百歳学入門」★『「少子超高齢社会」は「青少年残酷・老害社会」ー250年前の江戸中期、俳人・横井也有の<江戸の老人8歌仙と老害>で自戒する」★『70.80歳過ぎて、いつまでも地位や金やアンチエイジングにしがみつくな!』★『81歳を18歳に逆転する爆笑術!』
2024/09/10
2013/10/15 百歳学入門(83)記事再録編集
▼「250年前の「江戸の老人8歌仙と老害」
前坂 俊之(ジャーナリスト)
江戸中期の尾張藩士、横井也有(1703-1783)は、「年寄は、いつまでも若いつもりで居勝(いが)ちだが、年と共に、気力、体力、容姿いずれも衰え、行動は鈍り、考えは古くなり、若い者から自然に嫌われるようになる」と言って、次の8首の歌を友人に聞かせた。

① 「皺(しわ)は寄る、黒子(ほくろ)は出来る、背は屈(かが)む、頭は禿(は)げる、毛は白うなる」
② 「手は震(ふる)う、足はヒョロつく、歯は抜ける、耳は遠くなり、眼は疎(うと)くなる」
③ 「涎(よだれ)垂らす、目脂(めやに)絶えず,洟(はな)たらす、とり外(はず)しては小便もする」
④ 「くどくなる、気短きみじかになる、愚痴になる、思いつくことみな古くなる」
⑤ 「またしても同じ噂に、孫自慢、達者自慢に、若き洒落ごと」
⑥ 「聞きたがる、死にたながる、寂しがる、出しゃ張りたがる、世話焼きたがる」
⑦ 「身に合うは頭巾(ずきん)、襟巻、杖眼鏡、ゆたんぽ、温石、しびんの手」
⑧ 「宵寝朝寝、昼寝物ぐさ、物忘れ、それそれこそ善けれ、世に足らぬ身は」
この中で「とり外して」とは「誤って所構わず」のこと、「若き酒落言」とは「若かったころのおもしろ話…Y談?」、「温石」とは「焼いた軽石を布に包んで、身体を温める物。今のカイロの源」
「尿瓶、しびん」とは「寝所近くにおいて用いる陶製の尿器。現代ではガラス製のものや、プラスチック製のものも多い。ここでは婦人用や大小用の便器のことである」
「孫の手」「ここでは背中など、自身の手の屈かねところを掻く道具。先端が手首のようになっている」
「世に足らぬ身」とは「世の中の足し-社会のプラスにならぬ無用の身」のこと。
また、ある人の歌に、「年寄れば耳は遠くて、眼は近く、口は軽なり、尻重くなる」
というのがある。これは現在なら「認知症」「ボケ症状」の類だろう。
以上のように、ほとんどの老人には雑談の際、毎回繰り返して病気、愚痴、自慢、この三話をくどくど語り、若い者をウンザリさせる傾向がある。
「年寄り」は病気の話、愚痴話、自慢話で、なおも嫌わる」
●今の若者にとってウォシュレットが当たり前の日本で250年前は以上のような想像を絶する生活環境
日本人の寿命の歴史的な変遷については『酒井シヅ「病が語る日本史」講談社[2002年]によりますと、日本で平均寿命の統計が出たのが明治二十四年(1891)で、このとき男は42歳、女は43歳です。正岡子規が結核で死んだのは明治三十五年九月で34歳。
https://www.maesaka-toshiyuki.com/longlife/43246.html
その前の明治十九(一八八六)年では平均寿命は男女とわずか約33歳というデータがでています。平均寿命がなぜこんなに低かったのか、まずあげられるのはコレラ、天然痘、赤痢、結核、梅毒などの伝染病の蔓延であり、乳幼児の死亡率の異常な高さです。
江戸中期の場合も平均寿命は40過ぎなので、40にもなれば年寄りの部類です。その頃の常識的な老人感ということです。
<以上参照―寺岡晃著「生活の先人訓」(ダイヤモンド社、1981年)より>
↓ 81歳を18歳に逆転発想で、老益人間に若返る爆笑術!
関連記事
-
-
日本メルトダウン脱出法(685)「世界経済:来たるべき景気後退に備えよ 」(英エコノミスト誌)「黒田発言なければ現実化した近未来、懸念は管理不能な円安」
日本メルトダウン脱出法(685) 世界経済:来たるべき景気後退に備えよ (英 …
-
-
『リーダーシップの日本近現代史』(256)/ ブリヂストン創業者 ・石橋正二郎(87歳)の『「 よい美術品を集める」「庭を作る」「建築設計をやる」この3つの楽しみを楽しむことが私の一番の健康法』
2015/08/19 &nbs …
-
-
日本リーダーパワー史(850)-『安倍首相の「国難突破解散」は吉と出るか、凶と出るか、いずれにしても「備えあれば憂いなし」である』③★『民進党解党→小池新党へ合流で、安倍首相が落選の危機?』●『危機感ゼロの「遅れた政治」と国難感度ゼロ の『ピンボケメディア』★『マッカーサーは 憲法は自由に変えてくださいといった。それを70年も続けている『大バカの壁」』
日本リーダーパワー史(850) 政治の世界のスピード変化も早い。25日に安倍首 …
-
-
世界/日本リーダーパワー史(931)-(重要記事再録)日中韓パーセプションギャップの歴史(1)『日中韓150年戦争史の原因を読み解く(連載70回中1ー20回まで)★『申報、英タイムズ、ルー・タン、ノース・チャイナ・ヘラルドなどの外国新聞の報道から読み解く』●『朝鮮半島をめぐる150年間続く紛争のルーツがここにある』
日中韓異文化理解の歴史学(1)(まとめ記事再録)『日中韓150年戦争史の原因を読 …
-
-
知的巨人たちの百歳学(167)記事再録/『日本歴史上の最長寿、118歳(?)永田徳本の長寿の秘訣は・『豪邁不羈(ごうまいふき)の奇行です』
2012/03/04 / 百歳学 …
-
-
Z世代へのオープン歴史講座・なぜ延々と日韓衝突は続くのかルーツ研究⑧』★『1894(明治27)年7月13日付『英国タイムズ』★『(日清戦争2週間前)「朝鮮を占領したら、面倒を背負い込むだけ』★『日本が朝鮮を征服すれば,この国が厄介きわまりない獲物であることを思い知らされる一方,中国にはいつまでも敵意を抱かれることになる』
2014/09/06 /現代史の復習問題/「延々と続く日韓衝突のルー …
-
-
『オンライン/ベンチャービジネス講座』★『日本一の戦略的経営者・出光佐三(95歳)の長寿逆転突破力(アニマルスプリット)はスゴイよ➄★ 『徳山製油所の建設で米国最大の銀行「バンク・オブ・アメリカ(BOA)」からの1千万ドルの融資に成功』★『出光の『人間尊重』経営は唯一のジャパンビジネスモデル』★『独創力は『目が見えないから考えて、考え抜いて生まれた』★『87歳で失明からよみがえった「奇跡の晩年長寿力!」』
アニマルスプリット(企業家精神)を発揮 その後、出光はすることなす …
-
-
池田龍夫のマスコミ時評(107) ◎『気がかりな「アベノミクス」の景気動向(2 / 7)』
池田龍夫のマスコミ時評(107) &nbs …
-
-
終戦70年・日本敗戦史(80)戦後70年―決して忘れてはならないマッカーサー、蒋介石の寛大な処置③
終戦70年・日本敗戦史(80) 戦後70年―決して忘れてはならない敵国の寛大 …

