前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

『オンライン百歳学入門講座』★『一怒一老、一笑一若、少肉多菜 少塩多酢 少糖多果 少食「多岨(たそ)この字が正確 、少衣多浴 、少車多歩 少煩多眠 少念多笑、少言多行 少欲多施(渋沢秀雄)』★『世界最長寿の122歳を全うしたフランス人女性/カルマンさんの健康長寿法とは』

      2024/08/24

 

2010/01/21 百歳学入門(3)記事再録

前坂 俊之
 
 
朝日の[天声人語]の名コラムニストの荒垣秀雄さんは長寿の秘けつは″「義理を欠くこと」といっているね。私もつくずくそう思うようになった。トシを取るとどうしても葬式が多くなるんだ。
 
とくに、冬場の寒いときに葬式に義理で出かけていって、風邪をもらって、死ぬ人がたくさんいる。死人にひきよせられるんだよね。参列はしない代わり弔電で、かんべんしてもらう。葬式は義理を欠かないと、こちらもおだぶつですよ。葬式の時刻に心からごめい福を祈り、故人の思い出をよみがえらせればよいのです。」
 
「それに、荒垣さんが「健康長寿10訓」なるすばらしい贈り物を残してくれているんで、紹介しますね。
『一怒一老、一笑一若』 『少肉多菜 少塩多酢 少糖多果 少食多岨(たそ)この字が正確 少衣多浴 少車多歩 少煩多眠 少念多笑少言多行 少欲多施』です。
 

これは渋沢栄一の4男・渋沢秀雄(九十歳で死去)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%8B%E6%B2%A2%E7%A7%80%E9%9B%84から引いた言葉らしいが、老人の知恵そのものですね」渋沢秀雄は渋沢栄一の四男である。

 
『人間の生死は単に時間の長短、100歳まで長生きしたいじゃの、60、70歳では早死にしたじゃの、そんなことは問題ではないのです。100年も1年も人類、宇宙の歴史の何億光年からみるとほんの一瞬、一瞬にもならない極わずかな時間です。人生で一体何をやったのか、何を残したのか、それこそ問わねば成りません。
 
中国の寓話に老人の知恵を示す「愚公移山」という話があります。「北山の愚公」と呼ばれた九十歳の老人の話で、家の前の山が邪魔なので他に移そうと、回りから大ばか者とあざけりを受けながら、1人で箕でせっせ土を運んで、ついにやり遂げたというのです。
山西省にあったという周囲七百里、高さ百里の大きな山で、北側に住んでいた愚公は、この山が邪魔で邪魔で仕方がない。愚公はついに家族に「みんな一緒に力をあわせて何とか山を平らにしょう。そうすれば便利になる」と相談を持ちかけ、賛成を得た。
 
ところが妻だけは「あなたの力では小さな丘だって無理」と反対。隣の県の賢い人たちも「老い先短いのに、全くの大ばか者よ」とあざけり笑った。
 愚公は「お前たちはずいぶんわからず屋だな。子供たちよりもだめだ。わしが死んでも子供がいる。子供が孫を生む。孫がまた子供を生む。その子供にまた子供ができる。こうして子々孫々うけついで行けば、山は今以上に高くはならないので、平らにできないはずはないではないか。」と。
 
 天帝はこの愚公の行動に心を動かし、ついに山の位置を変更したという。これ以後、この付近には小さな丘さえなくなった」という話です。これは江戸初期の儒者、室鳩巣が
『駿台雑話』の中で紹介し「およそ天下の事、愚公の心ならば遅くとも成就すべし。世のいはゆる愚は却って智なり、世の智は却って愚なり」と言っています。平櫛田中の心意気と相通じるものがあるよね。老人は愚かにみえても、智者であることが多いのです。
 
世界一の最長寿の122歳を全うしたフランス人女性カルマンさんの健康長寿法とは・・」
 
ところで、ギネスブックが確認し記録がしっかり残っている世界最長寿は泉重千代(120歳)を抜いたフランス人女性のカルマンさんですね。彼女は1875年2月21日に南フランスのアルル生まれで、1997年8月4日に122歳の人類史上最長の生涯を閉じています。ゴッホがちょうどアルルに滞在して絵を描いていた時、13歳だった彼女は伯父さんの画材ショップで働いていて、ゴッホにあっており、「服装がだらしなく、「汚くて、不快な人」と記憶しているんですね。
大変活発で賢い女性で、晩年までスポーツをやり体をしっかり動かしていたといいます。85歳でフェンシングを始め、100歳の時に、まだ自転車に乗っていた。115歳で自転車で転倒したために、両足の大腿骨を骨折し、車椅子の生活となった。最晩年は、視力、聴力が衰えたものの、頭脳ははっきりしていて、121歳の誕生日には回顧談を収録したCDを出していますた。120歳の誕生日に将来のことを聞かれ、「私は最近、神に見捨てられてしまったのよ」
「私って、普通の御婦人でしょ」「勇気があるから、どんなことも恐れないわ」
「うまく行ったときはうれしかった。これまでに、しっかり正しいことのために行動したことに後悔はない。私は本当に幸運だった」など大変、ウイットに富んだコメントを残しています。〔以上はは白澤卓二「老化時計」中公新書2002年7月〕
カルマンさんは110歳を過ぎて骨粗老症、白内障、聴力障害などの避けがたい老人病にはなっていたものの、肝心の脳はまったく衰えずしっかりしており、ボケの兆候はみられなかったと、白澤氏はみており、人間は120歳までは元気に活動できるように設計されていると見ています。
 

では最後に、<長寿の食卓十ヵ条とは

①伝統の食事を大切にする。
②ごはんは糖尿病予防になる
③魚は高血圧・ボケ防止に役立つ
④大豆はガンや骨粗鬆症を防ぐ
⑤野菜・果物は食塩の害を防ぐ
⑥牛乳・ヨーグルトで骨や血管を丈夫にする
⑦海藻は脳卒中や心筋梗塞を防ぐ
⑧内臓料理は血圧・コレステロール値を下げる
⑨香辛料やだし汁を使って減食食を
⑩家族と一緒に楽しい食事を

 - 人物研究, 健康長寿

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
『リーダーシップの日本近現代史』(129)/記事再録★『日野原重明先生(105歳)』★『92歳の時の毎日の生活ぶりだが、そのエネルギーと分刻みの緻密なスケジュールと仕事ぶりはまさに超人的!

    2018/01/22 &nbsp …

no image
『鎌倉釣りバカ人生30年/回想動画録』㉒★『コロナパニックなど吹き飛ばせ』★『10年前の鎌倉沖は豊饒の海だった』★『百歳・生涯現役・超人カヌーイストへの道-鎌倉海で「海上禅」の寒中修業・ブルブル!の巻―』

    2011/12/18 &nbsp …

no image
 日本リーダーパワー欠落史(744) 欧米が心配する『安倍ロシア朝貢外交の行方は!?、再びバラマキ外交で失敗するのか』『歴史復習応用編』-日清戦争後のロシアの三国干渉と遼東半島の武力、占領支配が日露戦争の原因なのである。★『  安倍政権に激震 日ロ首脳会談は北方領土“ゼロ回答”確実に』●『日露経済協力の目玉、サハリン・パイプライン プーチン大統領の訪日に何が期待できるのか』●『日露に総額1.5兆円強の共同計画』

 日本リーダーパワー必読史(744) 対ロシア外交は完敗の歴史、その歴史復習問題 …

no image
日本リーダーパワー史 (21) 中国建国60周年のルーツ・中国革命の生みの親・宮崎滔天にこそ学べ①

日本リーダーパワー史 (21) 中国建国60周年のルーツ・中国革命の生みの親・宮 …

no image
明治裏面史――三浦観樹将軍が『近代日本の黒幕』頭山満を語るー『頭山満は奥行が深い』★『頭山の真価は書くに書けないところにあるのじゃ。』 

      2015/01/02 明治裏 …

no image
『リーダーシップの日本近現代史』(120)/記事再録☆『今年は中国建国70周年だが、中国革命の父は毛沢東ではなく、孫文である」☆『その孫文を全面支援した宮崎滔天を中国に派遣して日本に亡命させて来いと指示したのが犬養毅(木堂)です』★『中国革命のルーツは・・犬養木堂が仕掛けた宮崎滔天、孫文の出会い』

日本リーダーパワー史(116) 中国革命のルーツは・・犬養木堂が仕掛けた宮崎滔天 …

no image
日本リーダーパワー史(50)名将・川上操六の派閥バッコ退治と人材登用について⑥

  <クイズ『坂の上の雲』> <余話>名将・川上操六の派閥跋扈退治と人材登用につ …

no image
『2018年、米朝戦争はあるのか』⑧ー伊勢崎賢治氏の『米朝開戦の瀬戸際で、32ヵ国の陸軍トップを前に僕が話したことー日本メディアの喧騒から遠く離れて』★『憲法9条を先進的だと思ってる日本人が、根本的に誤解していることー世界が驚く奇想天外な状況』★『知らなければよかった「緩衝国家」日本の悲劇。主権がないなんて…日米地位協定の異常性を明かそう』★『世界的にもこんなの異常だ! 在日米軍だけがもつ「特権」の真実ー沖縄女性遺体遺棄事件から考える』

『2018年、米朝戦争はあるのか』⑧ 2017年9月末、北朝鮮開戦が心配されてい …

no image
<まとめ>勝海舟ー日本史上最大の巨人・西郷隆盛と並び徳川幕府の最期を見事に幕引きした勝海舟はスゴイ!

<まとめ>勝海舟について   日本史上最大の巨人・西郷隆盛と並び徳川幕 …

F国際ビジネスマンのワールド・カメラ・ウオッチ(202)2017/4/5-東京ーサクラ名所めぐり➀ 上野公園のサクラは満開ー絢爛豪華なお花見風景

F国際ビジネスマンのワールド・カメラ・ウオッチ(202) 2017/4/5-東京 …