前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

日本リーダーパワー史(387)本田選手の『個人力』こそ日本人に一番欠ける、グローバリゼーションで日本沈没の原因

   

 日本リーダーパワー史(387

◎【Wカップ出場決定戦にみる日本の課題、人づくり
の課題―本田選手の語る『個人力』こそ日本人に
一番欠けるもの、グローバリゼーション
で日本が沈没
している最大の原因①

  

  オーストラリア戦の結果は1-1の引き分けに終わったが、ご覧の通り実際は負けた試合である。日本の決定力不足、ゴールを狙う意識に乏しいこと、後ろパス回しのお手玉ならぬ、足回しスローモーサッカーの欠点が10年前から指摘されながら、相変わらず強力なストライカー、フォワード(個人決定力、トップリーダー)の人づくりができなかった、香川も岡崎も役不足であったことを証明した。この試合に負けているとザッケローニの進退問題にも発展したであろう。

  危機一髪―本田の個人力、決定力がかろうじて土壇場のペナルティーゴールを決めて、引き分け、Wカップ出場につながった。唯一の本田の個人決定力(トップリーダーパワー)がWカップ出場切符をもぎ取った。

  いつものようにエンタメメディア(ジャーナリズムではない)やフアンは連続出場を呑気に甘く喜んでいるが、オリンピックだって、Wカップだって出場することが目標ではない、勝たなくては意味がない、金メダルを望んで頑張るのであって、単に出場だけで喜んでいる多くの選手、メディア、フアンに低レベルを感じた。

  この攻撃精神の欠如、何が何でも点を取るぞ、結果を残す、個人決定力不足こそ日本のチームプレー、謙譲の美徳、和をもって尊ぶ、この反動として出る杭を打つ、個人の突出、個人プレー、個性の否定―という、「日本の死に至る病」につながってきて、あらゆる日本分野の画一的な、内向きなどんぐりの背比べ的な政治力、経済力、独創性の衰退、リーダーシップの欠如につながってくる。有言不実行、不言不実行、決定力のない政治家、経済人、官僚、マスコミ人、テレビマン、大人がなんと多いことか。個人決定力こそ問わなければならない。

  本田の最強のリーダーシップは、彼のインタビューに見事に表れている。日本人全員に課題を明示している。福沢諭吉は「1身の独立なくして、一国の独立なし」『独立自尊』を明治維新の精神に据えた。一国が独立しても、個人が真に独立、自由の精神がなければ、国も社会も発展することはあり得ない」

  日本は真に民主主義国家になり得ているのか―という根源的な問いを本田は身をもって問うている。本田こそ真のトップリーダーである。

 

前坂 俊之(ジャーナリスト)

本田 シンプルに言えば個だと思います。個というのは、昨日GKの川島選手がしっかりと1対1を止めたところをさらに磨く。今野(泰幸)選手がケーヒルに競り勝ったところをさらに磨く。(長友)佑都と(香川)真司がサイドを突破したところ、そこの精度をさらに高める。ボランチの2人がどんな状況でも前線にパスを出せるように、そして守備ではコンパクトに保ち、ボール奪取を90分間繰り返す。岡崎選手や前田遼一選手が決めるところをしっかり決める……。

 結局、最後は個の力で試合が決することがほとんどなので、むしろ日本のストロングポイントはチームワークですが、それは生まれ持った能力なので、どうやって自立した選手になって個を高められるかというところです。

 

◎【本田「自立していかに個を高めるか」

日本代表、ブラジルW杯出場決定会見】

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/sports/soccer/japan/2013/columndtl/201306050008-spnavi?page=1

 

◎【W杯出場を決めた日本代表のザック監督
10歳は年をとった」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130604-00114234-soccerk-socc

 

◎【ザックの采配ミスを救った本田のメンタル

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130605-00010000-wordleaf-socc&p=1

 

 

香川、本田で甦った!同時に差も痛感「今は圭佑くん一人の状態」

http://hochi.yomiuri.co.jp/soccer/japan/news/20130605-OHT1T00028.htm

 - 現代史研究 , , , , , , , , , , ,

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
★10『50年前の中国文化大革命の衝撃スクープ』ー荒牧万佐行氏(写真家、元毎日写真部カメラマン)の写真展を見に行った。『粉雪が舞う北京で、三角帽子をかぶされた実権派幹部が、 首から罪状の看板を下げてトラックの荷台 の先頭に乗せられ首根っこを押さえられていた』

  写真展『中国文化大革命( the Great Proletaria …

日本メルトダウン脱出法(620)「報道の自由」は世界共通のルールなのか」「赤船」中国が迫る第2の開国」他6本

  日本メルトダウン脱出法(620)   「報道の自由」は世界共通のルールなのか …

no image
速報(247)◎『日米原子力委員会のリスク管理の天地の落差』『情報隠し、公文書の不保存は国民への重大犯罪である」

速報(247)『日本のメルトダウン』 <日本が民主国家ではないことの証拠> &n …

日本リーダーパワー史(665)『昭和の大宰相・吉田茂のリーダーシップと先見性、国難突破力』①(1945年)「この敗戦必ずしも悪からず』★「(外交鉄則)「列国関係に百年の友なく、百年の敵なし、今日の敵を転じて明日の友となすこと必ずしも難からず」(動画つき)

  2016年2月10日/日本リーダーパワー史(665) 『昭和の大宰 …

『 2025年は日露戦争120年、日ソ戦争80年とウクライナ戦争の比較研究②』★『日露戦争でサハリン攻撃を主張した長岡外史・児玉源太郎のインテリジェンス②』★『山県有朋や元老たちの判断停止・リダーシップの欠如』

●山県有朋や元老たちの判断停止・リダーシップの欠如    日露戦争当時 …

『リーダーシップの日本近現代史』(318)★『日本国難史にみる『戦略思考の欠落』 ㉑ [ 日清戦争は明治天皇は反対だったが、川上操六、陸奥宗光の戦争であった」★「 戦争は避けることばかりを考えているとますます不利になる」(マッキャベリ)★『「チャンスは刻々と過ぎて行く、だから「兵は拙速を尊び、リーダーは速断を尊ぶ」(孫子)』

    2015/12/22 /日本リーダーパワー …

『オンライン中継/1ヵ月後の九州豪雨の被害状況』★『熊本県球磨村の現場を取材する(2020/8/9am9)ー大雨では谷全体が川となり、水位計も壊れてしまっており正確にはわから ないが、場所によっては国道219線から5,6メートルの高さまで水がきたと考えれる.

 『熊本県球磨村の現場を取材する(2020/8/9am9) 8月9日朝 …

no image
<裁判員研修ノート②>全告白『八海事件の真相(中)』<昭和戦後最大の死刑冤罪事件はこうして生まれた>②

全告白『八海事件の真相』(中)   <死刑冤罪事件はこうして生まれた> …

no image
『日本戦争外交史の研究』/『世界史の中の日露戦争』⑰『開戦4ゕ月前の『米ニューヨーク・タイムズ』報道ー『ロシアがもし撤退を遅らせるなら,世界の前で破廉恥な背信を断罪される』●『ロシアの日本に対する待遇は協調的とは逆のもので,現実に欲しいものはなんでも取り,外交的にも,絶大な強国のみがとってはばからぬ態度で自らの侵略行為を正当化している』★『ロシアの倣慢な態度は,人類に知られた事実に照らし,正当化されない』

『日本戦争外交史の研究』/『世界史の中の日露戦争』⑰ 1903(明治36)年10 …

no image
★『 地球の未来/世界の明日はどうなる』 < 米国、日本メルトダウン(1049)>『トランプがパリ協定離脱を発表』★『アメリカ1国だけでなく、世界の運命を担っているビジネスマンではなく、米大統領として、賢明であるならば、常識があるならば、足元の地球が悲鳴を上げている声が聞こえてくるはずである。』

  『 地球の未来/世界の明日はどうなる』 < 米国、日本メルトダウン(1049 …