世界/日本リーダーパワー史(893)米朝会談前に米国大波乱、トランプ乱心でティラーソン国務長官、マクマスター大統領補佐官らを「お前はクビだ」と解任、そしてベテラン外交官はだれもいなくなった!
2018/03/17
世界/日本リーダーパワー史(893)
「アメリカは民主主義国でルール、手続きを重視する国で、予防攻撃などは簡単にできないのです。大統領の独断でできることは限られている、大統領令を発令しても司法で差し止められて実施できないケースが多い。
それに国際法の縛りもある。米国が北朝鮮を合法的に攻撃する場合には
①国連安保理で武力行使を容認する決議のお墨付きをとることが必要だが、中国、ロシアが絶対に反対するのでこれは難しい。
②1950年の朝鮮戦争の休戦協定に違反していることを口実にもできるが、北朝鮮の核開発は休戦協定違反には当たらない、なぜなら当時は核についての協定はこの中に盛り込まれていないからです。
③北朝鮮から先制攻撃を仕掛けてくれば、反撃、攻撃はできるが、北朝鮮は先には絶対手を出さない、などによって、米側が予防攻撃(鼻血作戦)するのは難しいのです。」
「それに現在の北朝鮮が核開発のレベルが実際どこまで進んでいるのかという疑点がある。北朝鮮はアメリカ全土を射程距離に収めた『大型核搭載大陸間弾道弾ミサイル』(ICBM・火星15号)の発射実験で弾頭を大気圏に再突入させる技術が検証されたと発表したが、本当に切り離し技術は完成したのかどうかいつもの虚偽、誇大発表の疑いもぬぐいきれない。
さらに、北朝鮮軍の内情のひどさは言語に絶する。兵士の食糧事情は最悪で、飢餓に苦しむ兵士の大半は銃の扱い方も教えられないままという。ダムや発電所建設に動員されて事故死した兵士も収容されることもなく98人の遺体がそのままセメント漬けされたとの報道も出ている。
北朝鮮は潰される恐怖から強がって反発している弱点を米国は見抜いており、徹底した経済封鎖による兵糧攻めと、外交交渉でしかこの苦境を抜け出す選択肢はないことを見せつけて追い込んだトランプディール(取引)が成功したわけですね」
「今回の急転直下の北朝鮮の態度変化は米軍も予想できなかった。米紙ニューヨーク・タイムズ電子版(2月28日)によると、2月中旬に北朝鮮核問題をめぐる外交努力が失敗した際に備えて、米軍は朝鮮半島有事を想定した秘密の図上演習をハワイで実施していたと報じられている。
図上演習はミリー陸軍参謀総長やトーマス特殊作戦軍司令官らが参加、在韓・在日米軍も動員して特殊作戦軍による北朝鮮の核施設への攻撃や、トンネル内での戦闘に関して具体的な部隊規模を協議したといわれます」
『北朝鮮危機に外交で対処―非核化は棚上げせよ』
(フォーリンアフェアーズ)
「前掲の「鼻血作戦」はダメなので「外交で危機突破せよという主張も『フォーリンアフェアーズ』(2018年2月号)のマイケル・フックス前米国務副次官補(東アジア・太平洋担当)前米国防副次官補(東アジア担当)による『北朝鮮危機に外交で対処するにはー 非核化は棚上げし、核武装国家の脅威削減を』で紹介されていますね。これが今回の米韓が共同して組ん非核化のプログラムの原型といって、よいでしょう。
それによると、戦争になると多数の犠牲者が出ると以上、アメリカの予防攻撃はあり得ない。一方、北朝鮮が核兵器を手放ない矛盾の中で、それでも、平和を維持するには外交手段しか選択の余地はない、というのです。
➀交渉の扉を開くためにも非核化は一時、棚上げにして、「核武装国家としての北朝鮮との共存を認めた上で」北朝鮮の脅威を低下させることを短期的目的に据えるべきだ。
②偶発事故や危機のエスカレートを低下させるために、米朝が高官レベルのコミュニケーションチャンネルを確立する。板門店で定期協議を実施、ホットラインを利用した交渉をおこなう。
③北は保有する核兵器の数の上限を受け入れ、国際的査察の開放、アメリカは韓国との合同軍事演習を止める。
④双方は核の先制攻撃はしないと約束する。
⑤非核化と北朝鮮体制の変化を待ってから関係の正常化、朝鮮戦争を公式に終わらせる平和条約の締結を行うーというプログラムです」。
「この主張に同意するのは柳澤 協二元官房副長官補ですね。「北朝鮮外交、不愉快と向き合う「妥協の戦略」を提言」(朝日新聞2月7日付)の記事で『最も耐えがたいのは北朝鮮が核を保有することなのか、それともそれか日本に飛んでくることなのか
どちらも不愉快だが、そこには優先順位もある』として、日本も北朝鮮の核廃棄を交渉の前提にして、一本やりでいる主張している限り、戦争の可能性も高まるので、北朝鮮との交渉は圧力と対話の2面作戦、対話の窓口も閉ざすなという主張でした。
今回の南北首脳会談の開催のプロセスについては安倍外交は蚊帳の外に置かれた状態となったのではないか」
「そうでもないのではないか。トランプ、安倍連携の最強硬圧力戦術で、ここまで北朝鮮を追い込んだのではないかな。米軍の日本のメディアコントロールもすごかった。日本テレビに撮影させて独占スクープという形で放送させていた。
アメリカ・ニューメキシコ州にある空軍基地で開発中の強烈なマイクロ波を発し、敵の電子システムを破壊するパルス攻撃用『チャンプ』という新兵器だ。爆撃機から発射された「チャンプ」は、敵の領土上空を通過する際にマイクロ波を照射。
すると、建物内部の電子システムが使用不能になってしまう。北朝鮮のICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射を阻止し、発射施設やミサイルの電気回路だけを破壊し、使用不能にする。人に一切、危害を与えることなく、機能を破壊できる。
米軍の予防攻撃に使用されるもので北朝鮮を軍事的に威嚇するプロパガンダ映像です。北もパルス攻撃はできると誇大宣伝していたが、これを見てギャフンときたのでしょうね」
トランプ氏、ティラーソン国務長官を更迭 後任に強硬派ポンペオ氏
https://jp.reuters.com/article/usa-trump-tillerson-idJPKCN1GP1QX
ティラーソン米国務長官解任 トランプ氏の恨みを買った発言
http://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-43397410
米・ティラーソン国務長官の外交力は小学生レベルかもしれない
日韓中歴訪で露呈した信じ難い能力不足http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51324
米朝首脳会談を前に、日々綱渡りのトランプ政権
https://www.newsweekjapan.jp/reizei/2018/03/post-983.php
トランプ氏、マクマスター大統領補佐官を解任の意向 消息筋
https://www.cnn.co.jp/usa/35116285.html
高官解任に2つのパターン「性格合わない」「恥かかされた」
http://www.sankei.com/world/news/180316/wor1803160061-n1.html
つづく
関連記事
-
-
「陸羯南の日清戦争論」④韓国問題が日清、日露戦争の原因である『我東洋問題の起因』(『日本」明治27年11月13号)
<名論>陸羯南(くがかつなん)の日清戦争論④ 韓国問 …
-
-
F国際ビジネスマンのワールド・ウオッチ⑨』『“中国の次期ニューリーダーの不可解な不在”』(ニューヨーク・タイムズ(9/11)
『F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ウオッチ⑨』   …
-
-
『Z世代のための日本戦争史講座』★『東京裁判でも検事側の証人に立った陸軍反逆児・田中隆吉の証言③』★『ガダルカナルの惨敗、悲劇ー敵を知らず、己れを知らず』★『驕るもの久しからず、戒むべきは反省なき優越感とこれに基く慢心である。』
2015/05/25 終戦70年・日本敗戦史(85)記事 …
-
-
『Z世代のための明治大発展の国家参謀・杉山茂丸の国難突破力講座⑨』★<日本最強の参謀ー「杉山茂丸」の経済雄弁術⑦』★『細かい数字を百年の国策に取り交ぜ、談論風発、相手を煙幕に巻く』★『 その六尺近い巨体を擁し、堂々人を圧する魁偉なる容貌と、どこまでも相手を魅了せずにおかない長広舌は、まさに座談の雄者(下村海南)』
2014/03/06 日本リーダーパワー史(481)記事再録編集 ① …
-
-
『Z世代のためのウクライナ戦争を知るための日露戦争講座』★『日露開戦2週間前の『仏ル・タン』報道ー『日本国民は自分たちの力と軍事力に対する節度の感覚を失っている。中国に勝利して以来,日本はロシアにも簡単に勝てると思い込んでいる』★『対露同志会がメンバーを旅順や満州,ウラジオストックに派遣して,極東におけるロシアの状況を調査している』
2017/01/13 『世界史の中の日露戦争カウントダウ …
-
-
『Z世代のための米大統領選挙連続講座⑥』★『シーソーゲームの選挙戦』★『ほぼトラから確トラへ、バイデン撤退か?』★『トランプ氏は共和党全国大会で大統領候補指名受諾』★『バイデン撤退しハリス副大統領を指名』
前坂俊之(ジャーナリスト) トランプ前大統領は7月18日に共和党全国大会で大統領 …
-
-
日本メルトダウン(1025)『3・11東日本大震災・福島原発事故から6年』ー『l ウエスチングハウス破産申請か 東芝に問われる保証責任』◎『福島原発事故から6年 「アンダーコントロール」からほど遠い現状、海外メディア伝える』★『3・11とメディア 福島 もう一つの真実』●『原発事故から6年。食品の汚染度は低下するも「食の安全」は本当に取り戻せたか?』◎『国の東芝支援はあり得ない…「ゾンビ企業」を保護する日本に海外メディアが苦言』★『廃炉措置機関の創設で国が責任を持つ体制に変えよ 福島事故6年目、ガバナンスの根本改革にとりかかるときだ』
日本メルトダウン(1025) 『3・11東日本大震災・福島原発事故から6年』 …
-
-
『オンライン講座/日本興亡史の研究➄』★『日本史決定的瞬間での児玉源太郎の国難突破決断力』★『『2階級降下して参謀次長になり、この機会(日露戦争開始4ゕ月前)に起って、日本は文字通り乾坤一擲の大血戦をやる以外に途がない。不肖ながらわしが参謀次長として蝦蟇坊(大山厳陸軍参謀総長)の忠実なる女房役になろう』★『強欲なロシアが満州を奪えば、その侵攻は朝鮮半島に及び、朝鮮を呑めば対馬に向かう。ロシアの出鼻をくじき、大軍を集めない以前に叩かねばならぬ』
2017/05/24 日本リーダーパワー史(814)『「日清、日露戦 …
-
-
知的巨人の百歳学(161 )記事再録/作家・宇野千代(98歳)『生きて行く私』長寿10訓ー何歳になってもヨーイドン。ヨーイドン教の教祖なのよ。
2012/11/22 百歳学入門( …
-
-
★人気リクエスト記事再録『百歳学入門(201)』<知的巨人たちの往生術から学ぶ③>『一怒一老 一笑一若 少肉多菜 少塩多酢 少糖多果 少食多岨(たそ) 少衣多浴 少車多歩 少煩多眠 少念多笑 少言多行 少欲多施』<渋沢秀雄(90歳)>
『知的巨人たちの往生術から学ぶ』③ 朝日の[天声人語]の名コラムニストの荒垣秀雄 …
