前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

世界/日本リーダーパワー史(908)-『メジャーリーグの星になれ!奇跡の大谷物語⑥」-『100年前にハリウッドを制した「セッシュウ・ハヤカワ(早川雪洲)」は大谷の先例!

      2018/05/21

 大谷は「ロスアンゼルスNO1のスターになってもおかしくない」

100年前にハリウッドを制した「早川雪洲」―大谷選手の先例

今回も「奇跡の大谷物語」を続ける。

5月14日のツインズ戦に先発した大谷投手は6回まで投げて3安打11三振、ゼロに抑える快投を見せた。その後、同点にされ試合はエンゼルスの2-1で勝ったが、大谷の3勝目はならなかった。

大谷、4勝&球団最速7戦50Kに地元メディア唖然「これは空前絶後のことだ」https://full-count.jp/2018/05/21/post131179/?utm_source=yahoonews&utm_medium=rss&utm_campaign=131224_1

 

大谷の登板が米球界の“メインイベント” 「見るべきは日本からやってきた若者」
https://full-count.jp/2018/05/20/post131007/

 

エンゼルス大谷、「スターウォーズ・ナイト」で158キロ左腕撃ち二塁打http://www.hochi.co.jp/baseball/mlb/20180519-OHT1T50299.html
しかし、開幕からこの日までに3勝、打率.348、5本塁打の大活躍に米メディアは「大谷はまさに超人! 179キロの打球を飛ばし、8秒07で二塁到達、126mの一発を放つ」
「ベーブ・ルース以上のことをやってのけている」「ロスアンゼルスNO1のスターになってもおかしくない」「可能性は今や無限大に見える」と絶賛の嵐がい続いている。

一方、マリナーズのイチロー外野手(44)は5月3日に今季の残り試合に出場せず球団の会長付特別補佐に就任することになった。本人の希望通り現役は引退せずチームに同行。ユニホーム姿で練習を行いながらアドバイスなどを行うという前代未聞の特別待遇の契約。

地元メディアはイチローの日本での圧倒的な人気を「1人ビートルズ」「本当に国宝」などとたとえ、メジャーの歴史に輝くこの偉大な選手の『野球殿堂』入りは間違いないと報道している。

「メジャーリーグの父」ベイブルースと比較される大谷とイチローの活躍を見ながら、ちょうど100年前にハリウッドを制した日本人スター早川雪洲(1886年 – 1973年)を思い出した。

「聖林(ハリウッド)の王者」になった早川雪洲

「セッシュウ・ハヤカワ」はサイレントムービー時代のハリウッドでチャップリンと並ぶ大活躍を見せ「聖林(ハリウッド)の王者」と呼ばれたイケメン俳優である。

千葉県房総出身の早川は21歳の時に渡米し、シカゴ大学で学んだ後、ロサンゼルスの日本人街の芝居小屋で徳富蘆花『不如帰』の芝居に出演した。その後、日本人役で舞台『タイフーン』に出演。

これがハリウッド第一のプロデューサー兼監督のセシル・B・デミル監督の目に留まり、1915年に『ザ・チート』に主演して、大ヒットした。「セッシュー・ハヤカワは美男子だ」とイタリアの美男俳優ナンバーワンのヴァレンティノを上回るマチネー・アイドル(女性フアンのアイドルスター)となった。
「早川が現われれば女性ファンが何重にも囲み、彼の目の前に水溜まりがあれば女性たちが我先にと着ていたコートをそこに敷き詰める」というほどの超人気ぶり。

ちょうど100年前の1918年(大正7)までに、デミル製作監督の作品やパラマウン映画計19本に主演してハリウッドのトップスターに登りつめた。当時の早川の週給はチャップリンの1万ドルに次いで7500ドル(今の金で約1億円)。「喜劇のチャップリン」「西部劇のハート」そして「悲劇のハヤカワ」と評された。

早川はハリウッドの一角に東洋風古城を模した四階建て

大豪邸『グレンギヤリ城』を建てた。

ここでハリウッドスターたちのチャップリン、ウイリアム・S・ハート、セシル・B・デミル、ルドルブ・バレンティノ、ダグラス・フエアバンクスら多数を招いてはど派手なパーティーを開催してハリウッド社交界の話題をさらった。

 

早川の気持ちは、多民族国家、多くの移民の集まったハリウッドで、ヨーロッパとは違う、劣等民族と差別の目線で見られていたアジア民族の日本人とは一体何者か、どんな人間かを広く知ってもらいたい、ためのパーティー開催だった。

 1111

時には数百名の客を招待して、豪邸の上と下のフロアで同時に、二つのパーティーを開催。2組のオーケストラが入り盛大なダンスパ-ティも開催した。名優・ハンフリーボガードも貧しい少年時代に新聞配達をしながら早川邸に出入りしたことがあり、その豪邸と人気ぶりの早川を仰ぎ見て俳優を志したという。その後、早川は独立製作会社をつくり、製作・主演、脚本まで手がけて22本を製作、「聖林の王者」として君臨した。

ところが、日露戦争勝利(1905年、明治38)後に太平洋を挟んだ隣国日本の大躍進に米国で危機感が生まれた。カルフォルニ州などで殺到する日本人移民に対する排斥運動起きた。1924年(大正13)年にはついに日本人は帰化不能外国人として入国はいっさい禁止される「排日移民法」が成立した。

このため、1922年(大正11)に雪洲はハリウッドを立ち去り、ヨーロッパに拠点を移し、ロンドン、パリなどで『サムライ劇』や現地製作映画に出演して活大を続けた。 1973年に死去するまで米英仏独などで70本の映画に出演。1957年には歴史的名作『戦場にかける橋』に出演し、俳優としての地位を不動のものとした。彼の名は、ハリウッド大通りにある「名声の歩道」に今も刻まれている。

世界を制した日本人ー「ハリウッド」を制したイケメン・

ナンバーワンは-「セッシュウ・ハヤカワ」とは何者かー

http://www.maesaka-toshiyuki.com/person/1932.html

アメリカで認められた早川の大活躍は日本国内ではハリウッドに魂を売った『国辱スター』『売国奴』のレッテルが張られ、帰国した際は右翼が押し掛ける騒動もあり、未だに日本での評価は低いままだ。

民族を超えて個性と実力を評価する他民族国家米国とその正反対の日本との戦争と友好の歴史に翻弄された「セッシュウハヤカワ」の生涯だった。

         大谷物語にかえる。

今の「オオタニの活躍のケース」は世界でも注目され始めており、早川の時代とは全く違う。

21世紀前半のITグローバル時代の「ガラパゴスジャパン」の針路は大谷、イチローのように「自らの個性(独創性)を徹底して追及して、決定力のある人間になること」、昔ながらの『マスプロ、個性無視の均一サラリーマン養成の国家教育』こそ、打破しなければならない。

●何も決められない「ジャパンプロブレム」を変革する大谷選手の決定力⑤ /最速王―「日本人の歩みは遅い」と批判した  ハリルホジッチ前監督は解任」
http://www.maesaka-toshiyuki.com/person/29373.html

●連載「エンゼルス・大谷選手の大活躍ー<巨人の星>から<メジャーの星>になれるか」④『超新星の輝きは増すばかりで、今後英語を習得したら、アメリカで信じられないほどの商品価値を誇ることになる』(Forbes)
http://www.maesaka-toshiyuki.com/longlife/29290.html

 - 人物研究, 戦争報道, 現代史研究

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
『世界の新型コロナワクチン接種競争勃発』ー「日本が新型コロナからの日常生活が戻るのは22年4月で先進国では一番最後となる」(英医療調査会社予測)

  「日本が新型コロナから日常生活が戻るのは22年4月で先進国では一番 …

『Z世代のための昭和政治史講座/大宰相・吉田茂論②」★『<国難を突破した吉田茂(84歳)のリーダーシップ』★『吉田茂は戦争反対で憲兵隊に逮捕されたが、そういう政治家でないと本当の政治家ではない。佐藤栄作、池田勇人は吉田学校の優等生だが、彼らは政治上の主義主張で、迫害を受けて投獄されて屈服しなかった本物の政治家じゃない』★『ところが80年たった今や自民党の2,3,4世の政治屋家業が約30%、江戸時代に逆戻したかのような政治状況と化している』(羽仁五郎)』

 2024/06/05 の記事再編集 マルクス主義歴史家の羽仁 五郎( …

no image
日本リーダーパワー史(807)『明治裏面史』 ★『「日清、日露戦争に勝利』した明治人のリーダーパワー、 リスク管理 、 インテリジェンス㉒『日露戦争4ゕ月前、『今、信玄』といわれた陸軍参謀本部次長・田村怡与造が急死』★『国家存亡を賭けた日露戦争直前に2代続けて参謀総長(次長)が殉職する大国難に襲われた。ロシアは手をたたいて喜んだが、日本は祈るような気持ちで後任を見守った。』

 日本リーダーパワー史(807)『明治裏面史』 ★『「日清、日露戦争に勝利』した …

no image
日本リーダーパワー史(217)<『外国新聞』が報道した「日本海海戦勝利」④ライバルとしての日本人の登場!?

日本リーダーパワー史(217)   <『外国新聞』が報道した「日本海海 …

『Z世代のための日本の革命家No.1は誰か?講座②』★『明治維新に火をつけたのは吉田松陰であり、230年惰眠をむさぼった徳川幕府を倒したのは高杉晋作②』★『坊主頭をたたいてみれば 安い西瓜(スイカ)の音がする』★『「男子たるもの、困ったということは、決していうものじゃない」』

2015/07/29日本リーダーパワー史(575)記事再録再編集 前坂 俊之(ジ …

no image
速報(188)●『マリア・ファンデルフーフェン IEA事務局長会見』』『北澤宏一・福島原発事故独立検証委員長の会見』など

速報(188)『日本のメルトダウン』   ●『マリア・ファンデルフーフ …

no image
日本の「戦略思想不在の歴史⑽」『高杉晋作の機略縦横と突破力③』明治維新に火をつけたのは吉田松陰、徳川幕府を倒したのは高杉晋作である』★『男子は困ったということだけは、決していうものじゃない』

  明治維新に火をつけたのは吉田松陰であり、230年惰眠をむさ ぼった …

no image
日本のメルトダウン(534)◎「今後10年間でインターネットが 世界を変える9のポイント」「東ウクライナの世界恐慌回避は ロシア系住民の自制心頼み」

   日本のメルトダウン(534)   …

no image
速報(209)●『漂流する先進民主国家―なぜ日米欧は対応できないか』●『ソロス氏「EUの分裂は国際金融システムにとって破壊的」

速報(209)『日本のメルトダウン』 ●『漂流する先進民主国家―なぜ日米欧は危機 …

日本リーダーパワー史(641) 日本国難史にみる『戦略思考の欠落』(34) 明石元二郎のインテリジェンスー対ロシア破壊工作をどのように進めたのか 『明石工作」(落花流水)の全容ーレーニンは協力者となったのか⑤

日本リーダーパワー史(641) 日本国難史にみる『戦略思考の欠落』(34)   …