前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

『F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ ウオッチ(226)』ー『宗務者や部族長 、首長がコーランの魔力や石油成金のバラマキを通じて、国家の体裁を保ちつつも、健全で強固な未来志向の政治経済の体制づくりに失敗している現状では、アラブ世界からは米欧と平和裡に協調、切磋琢磨できるリーダーは先ず出てこないのでは?とも感じます』

   

『F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ ウオッチ(226)』

コーランを拾い読みしながら、預言者ムハンマドが、来世の天国を酒池肉林の様に表現しており絶句しました。ISはこれを徹底利用。

宗務者や部族長 、首長がコーランの魔力や石油成金のバラマキを通じて、辛うじて国家の体裁を保ちつつも、健全で強固な未来志向の政治経済の体制づくりに失敗している現状、アラブ世界からは米欧と平和裡に協調、切磋琢磨できるリーダーは先ず出てこないのでは?とも感じます。

一方1948年の建国以来破竹の勢いでユダヤ国家を作り上げて来たイスラエル、 このユダヤとアラブの決定的な好対照を見ると、870万人対1億人の人口比はありますが、アラブもユダヤの叡智を活用して貧困と殺戮から脱却する方途を見出せないものかと夢想します。

政教分離を主導できる強力な英才が出て来ないものでしょうか?

内面的にも外面的にも個人生活、社会生活を細部に亘り細かく拘束するコーラン(ISは預言者ムハンマド全盛の紀元700年代に戻そうとしました)、グローバリズムの奔流からアラブ人を益々落伍させる主因になっています。

トランプのエルサレム首都宣言、これは実に色々な事を考えさせます。
中東地域でのイスラエルの存在感が倍増するのでは? 中東の覇権を虎視眈々と狙うイランは目の上のタンコブ、イスラエルに怒髪天の怒りです。
イスラム教国のコーラン一途の立場では第3の聖地エルサレムは絶対に譲れないところですが。

このコーラン一途で政教分離できない事が大きな桎梏と思われます。

 

1948年のイスラエル建国以来、富国強兵路線で現在のユダヤ国家に成長、見事なデモクラシーの確立、砂漠から農業国家への転換(柑橘類のヨーロッパへの大量輸出)、国民の50%弱が大卒、シリコンバレーに次ぐ起業・スタートアップ国家への変身(昨年同友会が小林代表以下視察団を派遣)、強力な安全保障体制、強靭な政治リーダーシップなど、アラブ各国が未だに部族の延長で国造りに低空飛行呻吟しているのと大きな対照です。
いろいろな噂もあるサウジの次期国王 ムハンマド皇太子はコーランに距離を置いてアラムコの上場など急速近代化に走り、トランプの女婿でユダヤ教徒クシュナーとの密会、ムハンマドのエルサレム訪問なども取り沙汰されています。

コーラン 第56章に「天国」jannah について「信教を貫いた者だけが死後に永世を得る所」と記載されています。
その天国の様子は「男性は天国で72人の永遠の處女と交わる事ができる、また酒や果物、肉など好きなだけ楽しむ事ができる」としています。
生死の垣根が異常に低いのがイスラムの特徴の様です。コーランの教えに忠実であるほど酒池肉林の天国に近いそうです。ISもTalibanもこれを大いに利用。
現世の政治経済の成長と安定を優先させる西側世俗国家と、コーラン最優先のアラブ系宗教国家、この水と油を中和する界面活性剤は?
西側大国の物心両面の支援を求めつつ世俗化に向かうサウジと、人材大国イスラエルの連携は大混乱を招きつつも、これを乗り越えれば中東安定に資するかも知れないも知れない、と思う次第です。

『F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ ウオッチ(224)』-『米、エルサレムをイスラエルの首都と承認へ 各国で初めて』★『中東大戦争の前哨戦にならなければ良いのですが?』★『これで米国はアラブ全体を敵にしてしまいました』

http://www.maesaka-toshiyuki.com/person/27780.html

 

国連総会、米のエルサレム首都認定に反対する決議採択

http://www.bbc.com/japanese/42451206

エルサレム首都宣言で露呈した、インティファーダができない現実http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/12/post-9166.php

米国が「世界の警察官を辞める」過程でエルサレム首都承認は起きた

http://diamond.jp/articles/-/153459

 - 人物研究, 戦争報道, 現代史研究

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
日本メルトダウン(908)『イギリス「EU離脱」もし実現すれば世界経済はどうなる?』●『もし第3次世界大戦が起こったら』●『伊勢志摩サミットの「配偶者プログラム」はとにかく最悪』●『そもそもトランプはなぜ大統領を目指すのか? 背筋がゾッとする、並外れた攻撃性を持つナルシスト』

 日本メルトダウン(908) イギリス「EU離脱」もし実現すれば世界経済はどうな …

no image
★『鎌倉釣りバカ人生30年/回想動画記/』③★『3・11福島原発事故から1ゕ月後の鎌倉海の様子』★『May in KAMAKURA SEA』=『海は大波、小波で魚は御留守!じゃ』<『沈黙の春』が依然続くね>』

 2011/05/21  /鎌倉釣りバカ日記」記事 …

no image
『各国新聞からみた日中韓150年対立史⑥』『フランスによるベトナム(安南)侵略と琉球問題を論ず』中国紙(申報)

 『各国新聞からみた東アジア日中韓150年対立史⑥』   & …

no image
日本天才奇人伝③「日本人の知の極限値」評された南方熊楠の家族関係

  日本天才奇人伝③   「日本人の知の極限値」評された南方 …

no image
片野勧の衝撃レポート(29)太平洋戦争とフクシマ② 悲劇はなぜ繰り返されるの★「ヒロシマ・ナガサキからフクシマへ」➋

      片野勧の衝撃レポート(29) …

『F国際ビジネスマンのワールド・カメラ・ウオッチ(151)』★『わがメモアールーイスラエルとの出会い、Wailing Wall , Western Wall 』(嘆きの壁)レポート(1)

『F国際ビジネスマンのワールド・カメラ・ウオッチ(151)』  『F国際ビジネス …

『Z世代のための昭和100年、戦後80 年の戦争史』★『元寇の役とヨーロッパ史の類似性⑥』●『元寇の役では西国だけでなく東国からも武士たちが加わって、日本全体が一致協力して戦い、初めて国家意識が生れた』

  2017/12/12  日本の「戦略思想不在の …

no image
日本メルトダウン脱出法(733)「ヨーロッパ最大の危機。日本ではあまり報道されないヨーロッパの難民問題に関する10の事実」●「世界で「評判のいい国」ランキングー 日本は16位」

    日本メルトダウン脱出法(733)   ヨーロッパ最大の危機。日 …

no image
速報(470)『日本のメルトダウン』●『東電福島第一原発事故について船橋洋一氏がその背景を記者会見動画」

   速報(470)『日本のメルトダウン』 &nb …

新一万円札の肖像画となった渋沢栄一翁(91歳)は「日本株式会社の父」ー「すでに150年前に現在の米国型強欲資本主義」を超えた「道徳経済合一主義(仏教的資本主義)を実践した稀有の資本家」★「人生100歳時代の先駆者として、年をとっても楽隠居な考えを起さず死ぬまで社会に貢献する覚悟をもつ』

  日本リーダーパワー史(88)経済最高リーダー・渋沢栄一の『道徳経済 …