前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

世界、日本メルトダウン(1032)ー 「トランプの『中国が制御できなければアメリカが 単独でもやるするぞ』と恫喝した理由』ー『『制裁逃れは中国が助ける』(中国が北朝鮮制裁に賛成しながら、陰で制裁回避を支援する実態が国連報告書で明白に』★『  北朝鮮の制裁逃れ、中国が加担 ミサイル調達、金融取引…抜け穴多く 国連報告書で浮かぶ 』

   

 

世界、日本メルトダウン(1032)ー

「トランプの『中国が制御できなければアメリカが

単独でもやるするぞ』と恫喝した理由』ー

 

「ニューズウイーク日本版」(2017/03/21)の『制裁逃れは中国が助ける』によると、中国が北朝鮮制裁に賛成しながら陰で制裁回避を支援する実態が国連報告書で明らかになった。

『国連安全保障理事会の北朝鮮制裁委員会専門家パネルが最近公表した報告書』によるとー

➀昨年12月の段階で中国は、国連が科した北朝鮮からの1カ月の石炭輸入量の上限100万トンの2倍を購入している。しかも石炭輸入に関して、国連安保理の北朝鮮制裁委員会への報告義務を怠った。

②北朝鮮の金融機関や企業各社は中国国内にフロント企業を設立してビジネスの網を張り巡らせ、国際金融市場に入り込んで制裁を回避してきた。現金や金地金を取引したり、外国や外国人が形成するネットワークに隠れる形で金融取引を行っている。

③中国は国連安保理で北朝鮮の核技術関連貿易を止めるための制裁決議に次々と賛成する。だが、制裁措置には積極的に実施したがらない。しかも北朝鮮制裁委員会(非公開で全会一致制だ)での権限を利用し、着実に制裁実施の引き延ばしを図っている。

④昨年2月7日に発射された弾道ミサイルの部品を韓国海軍が回収した際、12年12月に発射されたミサイルの英国製の圧力電送器と、同じモデルが使用されていた。12年時点で台湾の中間業者が北朝鮮に納入していたが、16年時点では北京に本社を置く中国の業者から購入していたという。

台湾の業者からの調達が難しくなり、調達先を変えたとみられる。報告書では「北朝鮮は同じ外国製部品でさえ、調達先を多様化させることが可能だ」指摘、中国の取り組みを批判している。

⑤06年以来、北朝鮮は核実験を5回実施。ミサイル技術は大きく進歩し、昨年は過去最多となる26発の弾道ミサイルを試射した。4月の潜水艦発射型では、従来の液体ではなく固体燃料が使用されていた。

報告書によると「調査対象期間中の核実験と弾道ミサイル発射実験の頻度と活発さは前例がなく、大量破壊兵器の技術向上に大きくつながった。

⑥北朝鮮の制裁逃れを手助けする中国企業の役割があきらかにされており、安保理決議の制裁対象となっているが北朝鮮の大同信用銀行(DCB)は中国の大連、丹東、藩陽で営業を継続している。

大連の事務所の代表者である制裁対象の「キム・チョルス」という人物について、「数百万ドルに上る金融取引を行っている」と指摘した。この人物は韓国人を装った偽の身分証を使用し、香港や中国に金融機関として登録していない偽装会社を設立、国際的な金融システムにアクセスしていた。

⑦2011年7月に中国企業がDCBの持ち分の株式の60%を買収したことを根拠に、中国側が同行の支配権を確立したといわれる。北朝鮮の銀行が「金融機関としての登録なしにその働きをするフロント企業を利用することで、外国での活動を可能にしている」とし、全ての資産、経済的資源を凍結すべきだとしている。

⑧中国の北朝鮮救済網はアンゴラやマレーシア、カリブ海諸国に広がっており、北朝鮮の外交官や起業家、密輸業者、外国の仲介者が活動し、金や石炭、レアアースの輸出のほか、ロケット、スカッドミサイルの部品、先端技術を使った軍用通信機器などの闇取引を行なっている。

➈エリトリアで押収された機器には、マレーシアに本拠を置くグローバル・コミュニケーションズ社(グローコム)の製品で。グローコムを運営するのは、マレーシアと中国のフロント企業や代理会社を統括する北朝鮮のパン・システムズ平壌支社。グローコムはシンガポールにも支社を持っている。

➉報告書の結論は

「このグローバルなネットワークには中国、インドネシア、マレーシア、シンガポール、中東の個人・企業・銀行口座が関わっており、活動の大元締めは、パン・システムズなどのフロント企業を運営する北朝鮮の国防委員会偵察総局だ。手口が高度化した結果、制裁逃れの規模と範囲、巧妙さが増している」

 また報告書では対北制裁の実効性を高めるためには中国の協力が欠かせないが、昨年3月の安保理制裁決議で盛り込まれた北朝鮮の石炭輸出の原則禁止に対し、中国は「民生目的」という例外規定を利用して取引を続行するなど、安保理の制裁は事実上、骨抜きになっている実態を明らかにしている。

今回のマレーシアでの金正男暗殺事件のように東南アジアでは北朝鮮の工作員らが活発な活動を展開しており、北朝鮮のフロント企業が軍事用通信機器の製造・輸出のほか、国際的な金融取引も行っている。

北朝鮮の友好国が多いアフリカでは54カ国中、昨年3月の決議の履行状況を報告したのは11カ国にとどまる。モザンビークやスーダンなど、北朝鮮から兵器を輸入している例も多数報告されている。

 

北朝鮮の制裁逃れ、中国が加担 ミサイル調達、金融取引…抜け穴多く 国連報告書で浮かぶ

http://www.sankei.com/world/news/170307/wor1703070029-n2.html

 

 - 人物研究, 戦争報道, 現代史研究

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

『F国際ビジネスマンのワールド・カメラ・ウオッチ(19』『オーストリア・ウイーンぶらり散歩④』『旧市街中心部の歩行者天国を歩き回る』★『旧市街の歴史に彩りを添えるのが観光馬車フィアカー(Fiaker)で1622年以来蹄の音を響かせている。』

2016/05/18    2016/05/26『F国際ビジ …

no image
『リーダーシップの日本近現代史』(183)記事再録/★「英タイムズ」「ニューヨーク・タイムズ」など外国紙が報道した「日韓併合への道』⑯「伊藤博文統監はどう行動したか」(小松緑『明治史実外交秘話』昭和2年刊)①

    2015/09/03 &nbsp …

『Z世代のための日本の革命家No.1は誰か?講座①』『植民地中国の惨状を見て、奇兵隊を作って立ち上がった高杉晋作①』★『上海租界地には柵があり『犬と中国人は入るべからず」の看板があった』★『大砲を搭載した蒸気軍艦を藩に無断で7万両で購入し幕府軍を倒すことに成功した』

『外国の借款、軍事的援助を受けることは国を滅ぼし、植民地となる』 1862年(文 …

『オンライン講座/日本国憲法制定史②』★『吉田茂と憲法誕生秘話ー『東西冷戦の産物 として生まれた現行憲法』★『GHQ(連合軍総司令部)がわずか1週間で憲法草案をつくった』★『2月13日、日本側にGHQ案を提出、驚愕する日本政府』★『GHQ草案を受入れるかどうか「48時間以内に回答がなければ総司令部案を発表する』★『憲法問題の核心解説動画【永久保存】 2013.02.12 衆議院予算委員会 石原慎太郎 日本維新の会』(100分動画)

日本リーダーパワー史(356)     <日本の最も長い決定的1週間> …

no image
速報(325)『醜聞にうまく対応の橋下市長、無言で憶測呼んだ小沢氏』「脱原発デモ」の意味を理解していない野田首相』

速報(325)『日本のメルトダウン』   ●『醜聞にうまく対応の橋下市 …

no image
世界/日本リーダーパワー史(909)-米朝首脳会談(6/12日)は「開催されるのか」×「延期になるのか」★『北朝鮮、米朝首脳会談の中止を警告、一方的な核放棄要求に反発』×『 米副大統領、北朝鮮に警告「トランプ氏をなめるな」』

米朝首脳会談(6/12日)は「開催されるのか」「延期になるのか」   …

no image
『日本戦争外交史の研究』/『世界史の中の日露戦争』⑧『英タイムズ』『英ノース・チャイナ・ヘラルド』報道ー『日露開戦7ヵ月前ー満州からの撤退期限を無視、軍事占領、増強を続けるロシア対、我慢の限界に近づく日本』●『ロシアは永住用の兵営や家屋の建設を続ける一方,日露戦争の可能性を笑い飛ばす。』●『日本のいらだちーロシアに対する日本国民の憤怒の情は拡大いる』●『戦争か平和か.今や全くのところロシア次第なのだ。』

 『日本戦争外交史の研究』/『世界史の中の日露戦争』⑧   1903明治36)年 …

no image
速報(101)『日本のメルトダウン』『 海江田経産相から直接電話があった』『今後解放されることはないセシウム汚染』

 速報(101)『日本のメルトダウン』   ●(小出裕章動画 …

『リーダーシップの日本近現代興亡史』(225)/★『明治大発展の国家参謀・杉山茂丸の国難突破の交渉力」➃『『軍事、外交は、嘘(ウソ)と法螺(ほら)との吐きくらべで、吐き負けた方が大損をする。国家の命脈は1にかかって嘘と法螺にある。『 今こそ杉山の再来の<21世紀新アジア主義者 が必要な時」』

 2014/08/09 /日本リーダーパワー史(520)記事再録 &n …

「中国人の日本語作文コンクール」最優秀賞の姚儷瑾さん(20歳)が日本記者クラブ(2/6)で会見動画【100分】

昨年の「中国人の日本語作文コンクール」(日本僑報社、 日本交流研究所所長主催) …