前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

池田龍夫のマスコミ時評(118)●『高速増殖炉「もんじゅ」撤退は当然』(9/29)『安倍首相の言動に警戒信号』 (9/26)

      2015/01/01

   池田龍夫のマスコミ時評(118

 

 

●『高速増殖炉「もんじゅ」撤退は当然』9/29

○『安倍首相の言動に警戒信号』 (9/26)


                 

池田龍夫(ジャーナリスト)

 

 

●高速増殖炉「もんじゅ」撤退は当然 9/29

 

  最近の報道によると、高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の運用を見直す集中審議期間を来年3月末までの半年間延長することになった。

重要な機器の点検漏れが相次いでおり、日本原子力研究開発機構が、将来的には停止命令を出すのではないかと、推測されている。

「もんじゅ」は普通の原子炉よりも「高速」の中性子を使って、燃料のプルトニウムを増殖させる装置。しかし他国でもうまく機能せず、米・英・独は開発計画を中止している。仏は研究を続けており、日本もまだ未練を持っているようだ。

 「もんじゅ」だけでもこれまで1兆円以上使っており、今も15500万円もの経費を要する。「六カ所村」に至っては、その何倍もの費用がかかっているという。見通しが全く立たない「核燃サイクル」は破綻していることは明らか。脱原発へ向け、政策転換を急ぐべきである。

 

 

 

◎「安倍首相の言動に警戒信号 (9/26)

 

 

[積極的平和主義」を旗印に掲げ、意気軒高な安倍晋三首相の暴走に、国民の不安が高まっている。こんな折、毎日新聞と朝日新聞924日付2面コラムが疑問点を指摘して、秀逸だった。

  毎日の<熱血!与良政談>は、石田雄東大名誉教授の発言を紹介して安倍政権の姿勢を問い質し、「安倍総理、あなたは人を殺せますかと問いたい」とズバリ斬り込んだ。殺し合いの戦争体験を語る老学者(91歳)の説得力ある話に、学生たちは感動ひとしおだった。

 一方、安倍昭恵夫人のワシントンでの演説。「どんな国の方とも仲良くしたい」との発言を、ワシントン・ポスト紙が大きく取り上げ、「昭恵さんの言動が、安倍首相の保守派イメージを和らげる〝安倍首相の秘密兵器〟」と論評した。米国人らしい皮肉な見方に、成るほどと思った。

 

 - IT・マスコミ論 , , , , , ,

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

『世界漫遊記/ヨーロッパ・パリ美術館ぶらり散歩』★『ピカソ美術館編⑧」★『⑩ピカソが愛した女たちーその多種多様、創造的インスピレーションには本当に圧倒されますね。』

    2015/06/15  『F国際 …

no image
日本リーダーパワー史(357)●『東西冷戦の産物の現行憲法』『わずか1週間でGHQが作った憲法草案 ④』

日本リーダーパワー史(357)                &nbs …

『F国際ビジネスマンのワールド・カメラ・ウオッチ(159)』4/1の上野公園、満開初日の桜です。やはり中国人観光客 が多い印象です。

  『F国際ビジネスマンのワールド・カメラ・ウオッチ(159)』 4/1の上野公 …

no image
野口恒のインターネット江戸学講義④『第1章 ウェブ社会のモデルは江戸の町民社会にあり』-(下)-

日本再生への独創的視点<インターネット江戸学講義④>   『第1章 ウ …

no image
★5<まとめ記事再録>『歴史の復習/戦争報道の研究』/『世界史の中の日露戦争』-『英タイムズ』,『米ニューヨーク・タイムズ』など海外紙はどう報道したか②(連載21回―34回)』★『緊迫化する米/北朝鮮の軍事的衝突はあるのか、日露戦争勃発直前の英米紙の報道と比較しながら検証する②』

★5<まとめ記事再録>『歴史の復習、 戦争報道の研究問題』/ 『世界史の中の日露 …

no image
『リーダーシップの日本近現代興亡史』(230)/「厚労省の不正統計問題」は「不正天国日本」を象徴する事件』★『大本営発表ではウソの勝利を発表し、戦果は米戦艦、巡洋艦では一〇・三倍、空母六・五倍、飛行機約七倍も水増した』★『昭和の軍人官僚が国をつぶしたように、現在の政治家、官僚、国民全体が「国家衰退、経済敗戦」へ転落中であることを自覚していない』

2019/02/18  日本リーダーパワー非史(969) 「 …

湘南随一の海辺のレストラン「なぎさ橋珈琲 逗子店」から見た絶景富士山はワンダフル!

          &nbsp …

『リーダーシップの日本近現代史』(163)記事再録/『明治国家の影の大参謀・杉山茂丸は近世最大の怪物、怪人だよ!』☆『 茂丸の長男・夢野久作(作家)は『近代快人伝』の中で「茂丸はいつも右のポケットには二、三人の百万長者をしのばせ、左のポケットには伊藤、山県、児玉、後藤ら政界の大立者四、五人をしのばせて『政治は道楽だ』といいながら、自在自在にあやつった」』

 2009/09/27  日本リーダーパワー史 ⑲ …

no image
日本メルトダウン脱出法(828)『コラム:中国からの制裁警告、米国は新常態に備えよ』●『日本で広がる「JKカフェ」 暗い側面』●『日本で「中年童貞」が増加 その背景は』●『ISISによる処刑者総数は計3895人、「国」樹立宣言後』

日本メルトダウン脱出法(828) コラム:中国からの制裁警告、米国は新常態に備え …

「Z世代のためのウクライナ戦争講座」★「ウクライナ戦争は120年前の日露戦争と全く同じというニュース]⑥」『開戦37日前の『米ニューヨーク・タイムズ』の報道』-『「賢明で慎重な恐怖」が「安全の母」であり,それこそが実は日本の指導者を支配している動機なのだ。彼らは自分の国が独立国として地図から抹殺されるのを見ようなどとは夢にも思っておらず,中国が外部から助力を得られるにもかかわらず,抹殺の道を進んでいるのとは異なっている』

『日本戦争外交史の研究』/『世界史の中の日露戦争カウントダウン』㉚   …