池田龍夫のマスコミ時評(124) 党首討論ー安倍首相の間違った歴史認識は訂正すべきだ (15/5/25)
池田龍夫のマスコミ時評(124)
党首討論
安倍首相の間違った歴史認識は訂正すべきだ (15/5/25)
安倍首相の不誠実な答弁が目立つ(15/5/24)
党首討論 安倍首相の間違った歴史認識は訂正すべきだ (15/5/25)
5月22日の本欄では、党首討論について問題点を指摘した論評が多かった。それぞれの指摘に事の重大性を感じさせられた。
朝日新聞朝刊の続報が、ポツダム宣言について、志井共産党委員長が「自民党幹事長代理だった首相が月刊誌『VOICE』2006年7月号対談で、ポツダム宣言というのは、米国が原爆を2発落とした日本に大変な惨状を与えた後〝どうだ〟とばかりにたたきつけたものだと語っていたと指摘。だが、宣言は1945年7月26日に米英中の名で発表され、8月6日と9日の原爆投下後、14日に降伏を受諾したのが歴史的事実である」と報じていた。
党首討論での首相のいい加減な姿勢が明らかではないか。首相に放言癖があるようで、その最たるミスは『福島原発事故の放射能漏れは完全にコントロールされている』との発言。放射能漏れは現在もコントロールできず、現場は対応に苦慮している。認識が間違っていたなら、きちんと訂正すべき問題なのだ。今回も、同じ誤認発言である。潔く訂正すべきである。
先に米国の歴史研究者ら187人が、慰安婦問題などの歴史認識を批判する声明を出したが、賛同者が計457人に達したと、5月19日公表した。戦前の日本の過ちについて「全体的で偏見のない清算」呼びかけたものであり、日本政府はきちんと謝罪すべきである。
党首討論、安倍首相の不誠実な答弁が目立つ(15/524)
安全保障法案をめぐって、党首討論が5月20日行われた。質問に立ったのは民主・岡田克也代表、維新・松野頼久代表、共産・志井和夫委員長の3人。
岡田氏は、「米軍などへの後方支援で自衛隊のリスクは高まるのではないか。自衛隊が集団的自衛権を行使すれば、その活動が相手国の領域に及ばないか。首相は米国の戦争に巻き込まれることは絶対にあり得ないと言ったが、本当にそう言えるのか」などと、多くの国民が抱いている危惧をあげて追及した、
これに対し首相は「安全が確保されている場所で後方支援を行う。他国の領土に戦闘行為を目的に自衛隊を上陸させて武力行使をさせることはない」と繰り返すばかり。今まで首相が述べてきた見解をなぞったもので、官僚が用意した想定問答に基づいた答弁に過ぎなかった。
首相の曖昧な答弁が馬脚を現したのが、志井委員長が質したボツダム宣言。志井氏は戦前の日本が世界征服の挙に出たことを批判したポツダム宣言の一部を引用し「間違った戦争というボツダム宣言の認識を認めないのか」迫ったが、首相は「その部分を読んでいない」と明かした上で「論評を差し控える」として答弁を避けた。志井氏は討論後の記者会見で「ポツダム宣言は戦後日本の民主化の原点になった歴史的文書。読んでいないとは、それだけで首相の資格はない」と批判している。
松野氏はいまの国会にこだわらず、何回かの国会にまたがる慎重審議を求めた。日本の岐路につながる集団的自衛権こそ、国会で熟議すべき最重要の案件である。
(いけだ・たつお)毎日新聞OB。
関連記事
-
-
外国人観光客への新幹線からの富士山美的動画撮影法(2023年3月30日)ー下りの場合は右側デッキから撮影する。富士市を通過し富士川鉄橋までの3分間が晴れた日には頂上までの全体像がくっきり見える。
2023/04/06 外国人観光客への新幹線からの富士山美的動画撮影法(2023 …
-
-
『鎌倉サーフィンチャンネル』★『材木座ウインドーサーフィンGO,GO!』(2022年12月14日pm100)-冬の嵐の海で波と戦う勇者たち ②
鎌倉ウインドーサーフィン(2022年12月14日pm100)-冬の嵐の海で波と戦 …
-
-
『百歳学入門』(167)いよいよやって来る「90代現役」時代–映画『手紙は憶えている』 が映す時代の趨勢(古森義久)』●『王貞治の師・86歳荒川博氏「週1~2回ステーキ、野菜は嫌い」』●『長寿県と短命県でこんなに違う!食事と生活習慣【男性編】』★『超高齢化社会が到来、ますます「稼ぐ力」が必要だ 高まるリスクと人生のリスクヘッジ』★『日本の「食事バランスガイド」に海外が熱視線「長寿の秘訣はコレだ」』●『100歳以上の人が300人も暮らすイタリアの町 長寿の秘訣は食事だった?』
『百歳学入門』(167) いよいよやって来る「90代現役」時代& …
-
-
リクエスト再掲載/日本リーダーパワー史(331)空前絶後の参謀総長・川上操六(44)鉄道敷設,通信設備の兵站戦略こそ日清戦争必勝のカギ 「坂の上の雲」の真の主人公「日本を救った男」
日本リーダーパワー史(331)空前絶後の参謀総長・川上操六(44)鉄道敷設,通信 …
-
-
『リーダーシップの日本近現代史』(239)/★『三井物産初代社長、『千利休以来の大茶人』益田 孝(91歳)(下)『「鈍翁」となって、鋭く生きて早死により,鈍根で長生き』★『人間は歩くのが何よりよい。金のかからぬ一番の健康法』★『 一日に6キロは必ず歩く』★『長生きするには、ご馳走は敵』★『物事にあくでくせず、常に平静を保ち、何事にもニブイぐらいに心がけよ、つまりは鈍感に』
★ 2012/12/06 百歳学入門(59)記事 …
-
-
『オンライン日本経済人講義/最高の経済人は誰か』★『日本資本主義の父は渋沢栄一とすれば、「昭和戦後の高度経済成長の立役者・世界第2の経済大国の基盤を作ったのは『電力の鬼』・松永安左エ門(95歳)です』 ★『その『電力の鬼の長寿10ヵ条』とは!何事にも『出たとこ勝負』が一番」 「80歳の青年もおれば、20歳の老人もおる、年齢など気にするな」
2019/03/27日知的巨人の百歳学(1 …
-
-
『Z世代への昭和史・国難突破力講座⑲』★『アジア・太平洋戦争下」での唯一の新聞言論抵抗事件・毎日新聞の竹ヤリ事件の真相④」★『この事件のまきぞえの250名は硫黄島に送られ、全員玉砕した。』
大東亜戦争下の毎日新聞の言論抵抗・竹ヤリ事件④ 以下は新名記者が自ら語る『竹槍事 …
