『Z世代のための百歳学入門』★『日本一の百科事典派(google検索のアナログ版)物集高量(106歳)』★『百歳は折返し地点、百歳までは予習時代。これからが本格的な勉強ですよ』
2024/12/02

物集高量氏(もずめ・たかかず)明治十二年(一八七九年)四月、東京生まれ。号は梧水。七歳の時、病気で左を脚を失ったため小学校にも行けず、独力で四書五経、英語、数学を学び、三高から東大史学科を卒業。明治二十五年一月、東京朝日新聞の第一回懸賞小説に『罪の命』が一等に当避、八十九回連載された。中学教師、新聞記者、雑誌編集者等を経て、父と協力して『群書索引』『廣文庫』を編集した。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%A9%E9%9B%86%E9%AB%98%E9%87%8F
●いままでは予習、勉強はこれから
九十八歳。天涯孤独。あばら屋で自炊しながら悠々、読書と思索を楽しんでいる″板橋の仙人″物集高量さんが、今、話題になっている。
俳優座の福田豊土氏が作っていたドキュメンタリー映画『ひょっとしたら二百歳まで生きるかもしれません』も、この七月十日には完成、近くテレビで放映されるそうだし、九月末には東京作家クラブ(山岡荘八会長)から物集さんに文化人間賞が贈られることになっている。

物集家は代々学者で、祖父の物集高世氏は明治初期の国学者、特に神道および歌学で有名。父の物集高見博士も国学、蘭学、漢学を修め、明治天皇に講書したこともある大学者で、『日本文明史略』、『ことばの林』、『日本大辞林』等薯書多く、言文一致の先駆者として知られている。しかし、最も有名だったのは、長男の高量さんに協力させて編纂(へんさん)した『群書索引』(全三巻)と『廣文庫』(全二十巻)。これは国文学や日本史の研究者、歴史小説を書く人などにとっては貴重なしるべであり宝の山で、福田豊土氏もその恩恵を受けた一人である。
福田さんは、江戸時代中期、秋田で洋画運動を起こし、杉田玄自の『解体新書』の挿絵を描いた小田野直武をモデルに『秋田蘭画コトハジメ』というドキュメンタリー映画をテレビ放送して四年前、民放祭に入賞したが、その原作を書いた時、物集さんの『廣文庫』が非常に役立った。ところが、その物集高量さんが今なおかくしゃくとしてぃるのに驚き、 ″明治の百科全書派″の人生を主体に″物集語録″を入れた映画を作ったのである。
その話題の主を訪ね、まず、名著普及会から復刻再版が始まった『群書索引』や『度文庫』の著作に、父高見博士が取りかかった当初のいきさつを聞いたが、声の大きいのと頭のしっかりしているのには驚いた。
「それが面白いんですよ。親父が編纂を思い立ったのは明治十九年ですから、今からちょうど九十年前。そのころ東大教授でしたが、三四郎の池のほとりにある山上御殿で毎週金曜日、教授連がそろつて昼飯に洋食を食べることになっていた。鹿鳴館時代ですからね。
ある金曜日、親父の隣に座っていた穂積陳重博士(後に学士院長や枢密院議長になった)が″物集君、私は『隠居論』を書きたいと思っている。隠居制度は日本独特に発達したもので西洋にはない。これがどうしてできたのか大学の図書室で一年半調べたが、 一つも出て来ない。知っていることがあつたら教えてくれないか″と話しかけて来た。
物集高量
● 極貧時代には十日間ぐらい何も食べず、水道の水でがまんしたという。
「みんな私を見損なっている。あと二、三年しか生きないように思っているけれども、私はね、もうあと百年ぐらい生きるつもりですよ。
百が折返し点だと思っている。百までは予習時代。二百歳のコースに入ってからですよ、本格的な勉強は。
まあ見ていてください。もう十年たったら私は日本一の学者になるかも知れん。私は今、星学を一生懸命にやっている。それがすんだら数学に移るか、物理に移るか、化学に移るか、とにかく地球の正体を見たいと思っているんですよ。その次には生物――動物とか植物を研究し、そして初めて″人間はかく、すべきものなり″という結論を出そうと思っている」
熱弁をふるっているところへ新聞配達の青年が『サンデー毎日』を配達して来た。
「週刊誌も現代を知ることにおいて必要です。新聞も取っている。テレビも見ていますよ。 一番好きなのは日曜日の朝の政治討論会。それから競馬や野球も面白いですね」
競馬や野球の話になると、ひげづらが、ニコニコしてくる。昔は親友の菊池寛と一緒によく競馬へ行ったそうだ。
「私は何にでも興味がある。本も大好き、女も好き、酒も大好きだ。バクチはもっと大好きだ‥‥‥」
この調子で二時間、大音声でぶたれると、聞いている方がフラフラになる。大変な仙人だ。
<堀利貞著「現代の巨匠(下)歴史を行く抜く群像」(インタープレス,1977年刊)より。
関連記事
-
-
日本リーダーパワー史(370)緊急動画座談会ー国際通貨経済戦争で安倍内閣はルビコン河を渡った。<ナローパス>を突破
日本リーダーパワー史(370) <緊急動画座談会> 国際通貨・経済 …
-
-
『「申報」からみた「日中韓150年戦争史」(63)『(日清戦争開戦1ヵ月後)-『日本.まさに滅びんとす』
『「申報」からみた「日中韓150年戦争史 …
-
-
『リーダーシップの世界日本近現代史』(284)★『医師・塩谷信男(105歳)の超健康力―「正心調息法」で誰でも100歳まで生きられる』★『 「生れるということは「生きる(息きをすること)、これが人間の最初であり、水を飲まなくても飯を食わなくても、多少は生きられる。ところが息が止まるとと生きていけない。息を引き取り臨終となる。これが根本!」』
2015年3月29日/百歳学入門(109)記事再録 医師・塩谷信男 …
-
-
ー『松山徳之の現代中国驚愕ルポ②』ー 《革命のかまど》上海で見える繁栄の裏の実相(下)
辛亥革命百年と近代日中の絆―辛亥百年後の‘‘静かなる革命 …
-
-
日本メルトダウン脱出法(849) 『GDP統計を使った怪しい議論に要注意ー無形資産を反映せず 指標としては不完全』●『「1ミリシーベルト」の呪縛が復興を阻害するー被災地の正常化には環境基準の見直しが必要だ(池田信夫)』●『崩壊しそうでしない中国経済の不思議ー改革を先送りにして不良債権は積み上がるが・』英国とEU:英国離脱の現実的危機 (英エコノミスト誌)」
日本メルトダウン脱出法(849) GDP統計を使った怪しい議論に …
-
-
終戦70年・日本敗戦史(107)英国、ロシアの侵攻で「日中韓」は「風前の灯火」に! 国家危機管理能力が「日本興隆」と「中韓亡国」を分けた②
終戦70年・日本敗戦史(107) <歴史とは現在への過去形である>70年前の太平 …
-
-
『リーダーシップの日本近現代史』(195)記事再録/ 大宰相『吉田茂の思い出』を田中角栄が語る』★『吉田茂の再軍備拒否のリーダーシップ -「憲法九条があるかぎり軍隊は持たない」 「メシを食うことにも大変な日本が軍隊を持てるわけがない』
2016/02/1/日本2リーダーパワー史(662)記事再録 < …
-
-
速報(189)『日本のメルトダウン』 『2013年, 大暴落後の日本経済は』『アインシュタインの相対性理論を覆す大発見か?』
速報(189)『日本のメルトダウン』 ●『2013年, 大暴落後の …
-
-
『リーダーシップ必見の日本最先端技術「見える化」動画』(272)★「海上大型風力発電こそ原発、火力発電に替わるの日本の再生エネルギのフロンティア』★『日立造船の「バージ型基礎構造物による次世代浮体式洋上風力発電システムー国家戦略で取り組め」
国際風力発電展2019(2/27)ー日立造船の環境・漁業と共存でき …
-
-
明治150年歴史の再検証『世界史を変えた北清事変⑧』-服部宇之吉著『北京龍城日記』(大正15年)より④』★『服部の目からウロコの中国論』●『科学的知識は皆無で迷信/虚説を盲信して夜郎自大となった清国。一方、西洋人は支那を未開の野蛮国として、暴虐をくわえて義和団の乱、北清事変に爆発した』
明治150年歴史の再検証『世界史を変えた北清事変⑧』 ここにおいて、また例の …
