前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

『知的巨人の百歳学(158)記事再録/吉川英治創作の宮本武蔵の師・沢庵禅師(73)の『剣禅一致』 <打とうと思わず、打たじとも思わず、心海持平(しんかじへい) なる時、前に敵なく、後ろに物なし。ここが無の境地じゃ>

   

百歳学入門(73)

 

前坂 俊之

(ジャーナリスト)

 

沢庵 宗彭(たくあん そうほう)は天正元年12月1日(1573)――天保2年12月11日(1646、1,27)、安土桃山時代から江戸時代前期にかけての臨済宗大徳寺住持。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%A2%E5%BA%B5%E5%AE%97%E5%BD%AD

不動智神妙録

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8D%E5%8B%95%E6%99%BA%E7%A5%9E%E5%A6%99%E9%8C%B2

この書は沢庵が執筆した「剣法(兵法)と禅法の一致(剣禅一致)」についての書物である。『心が一つの物事に捉われれば(意識し過ぎれば)、体が不自由となり、迷えば、わずかながらでも心身が止まる。
これらの状態を禅の立場から良しとせず、達人の域に達した武人の精神状態・心法を、「無意識行動」かつ心が常に流動し、「迷わず、捉われず、止まらず」であることを説く。

 

沢庵禅師はこういっている。

『心というものは、ころころと転がるものじゃ。自由のものじゃ。行きたいところにゆき、停まりたいところに止まる。

そこでこの心を引きしめてかからねばならない。

一心不乱というのが、それを、剣でいえば、剣を学ぶこと以外に、心をちらさぬ。心を乱さぬ。寝ても起きても、そればかりに夢中になる。

これがぜひとも必要なことじゃが、さりとて、これをひっくくっておいては至極不自由なものとなる。

たとえて申すと、雀の子を捕らえて困るというので、猫を縄で縛っておくよぅなものじゃ。

それは誰でもすることじゃ。だが、この猫にしつけさえすれば、縄でくくつておかずとも、雀の子は捕らえない。

いや雀の子と一緒に遊ぶようになる。そうなると、しめたもので、このとき、猫なく、雀の子なく、したがって心が自由な働きをすることになる。

俗人の心というものは、たいていは雀の子を捕らえる心配がある猫のようなもので、これをひっくくっておかねばならない。

禅の修行を志したなら、雀の子と一緒に遊んでも間違いの起こらぬ猫のような心とせねばならない。

縛られていたものが自由になるので、はじめて心が心の働きをする。そこが無の世界じゃ。剣法についていえば、敵を打とうと思うのは、猫が縄を引き切って、雀の子を捕ろうと焦るのと同然さ。

さりとて、また打つまいと思うのもいけない。これは雀の子と遊んでやるぞとわざとらしく構えるのと同然。そのわざとらしさがよろしくない。

打とうとも思わず、打たじとも思わず、心海持平(しんかいじへい)なるとき、前に敵なく後ろに物なし。ここが無の境地じや

 聞けば、そうかなと合点されるが、さて実際になると、そうゆくものでない。禅は、書を読んだからというて、師の指導をうけたからというて、それで大悟徹底するものでない。血の出るような体験の産物なのじゃ。

 - 人物研究, 健康長寿

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>

  関連記事

no image
★『地球の未来/明日の世界どうなる』 < 東アジア・メルトダウン(1074)> ★『第2次朝鮮核戦争の危機は回避できるのか⁉④』★『「クリスマスまでに…」トランプが安倍首相に告げた北朝鮮危機限界点』★『アメリカは北朝鮮の「先制攻撃」を、いまかいまかと待っている 国連安保理の制裁決議で起こること』★『北朝鮮より大きな危機が、5年以内に日本を襲う可能性 中国に「乱世」がやって来る』

★『地球の未来/明日の世界どうなる』 < 東アジア・メルトダウン(1074 …

no image
日露300年戦争(2)-『徳川時代の日露関係 /日露交渉の発端の真相』★『こうしてロシアは千島列島と樺太を侵攻した⑵』

★『こうしてロシアは千島列島と樺太を侵攻した⑵』  その侵攻ぶりを、当時の長崎奉 …

no image
 クイズ『坂の上の雲』(資料) 英紙『タイムズ』が報道する『日・中・韓』三国志③<朝鮮統治のむつかしさ>

      クイズ『坂の上の雲』(資料) &nbs …

no image
終戦70年・日本敗戦史(97)『大東亜戦争とメディアー<新聞は戦争を美化せよ>内閣情報局による情報操作の実態』⑤

      終戦70年・日本敗戦史(97) 『大東亜戦争とメディアー<新聞は戦争 …

no image
日本リーダーパワー史(340) 「此の一戦」の海軍大佐・水野広徳の『日本海海戦』勝因論③東郷の参謀長・島村速雄、加藤友三郎

日本リーダーパワー史(340)  ● 政治家、企業家、リーダ …

no image
 世界、日本メルトダウン(1012)-「地球規模の破壊力示したトランプ」★「ブッシュの単独行動主義(ユニラテラリズム)をまねて再び墓穴をほるトランプ暴走、覇権国米国の没落、ならず者国家へ転落中」!?『アメリカよ、商機よりも「正気」に戻れ』★「トランプはトラブル続きで、スランプ入りするのが近い!」

 世界、日本メルトダウン(1012)- 「地球規模の破壊力示したトランプ」★ 「 …

no image
新刊発行・ビジアル版『明治・大正・昭和 近代日本の1000人―維新から終戦までエピソードで読む人間ドラマ』世界文化社 2800円 2010年8月刊

新刊・ビジアル版『明治・大正・昭和 近代日本の1000人―維新から終戦までエピソ …

no image
★『 地球の未来/世界の明日はどうなる』 < 米国メルトダウン(1052)>『世界から米国の「背信」、時代錯誤と大ブーイングを浴びたのが「パリ協定」離脱』★『環境破壊のならず者国家、1位米国、2位は韓国―パリ協定離脱宣言に非難ごうごう、 その当然すぎる理由』★『トランプはパリ協定離脱の正義を信じている 「核の脅威こそ究極の地球環境問題だ」』●『パリ協定「政権抜きで果たす」 米国の企業や大学で動き』

★『 地球の未来/世界の明日はどうなる』 < 米国メルトダウン(1052)> 世 …

no image
明治150年「戦略思想不在の歴史が続く⒂」-『明治維新を点火した草莽崛起の革命家・吉田松陰⑶』★『言葉だけの武士、政治家、学者を最も軽蔑していた』★『辞世の句は「此程に思ひ定めし出立を けふきくこそ嬉しかりける」享年30歳』●『身はたとえ 武蔵の野辺に朽ちぬとも とどめおかまし大和魂』

松下村塾の塾生の松蔭の人格を語る 松陰の性格、人柄は謹厳実直、厳格ではと思われる …

222
この夏の思い出/稲村ヶ崎サーフィン総集編ー台風15号のビッグウエーブ、明日はもっとスゲーゼ!』★『サーファー勇士たちが大波と格闘し、迫力満点だったよ。』

 この夏の思い出/稲村ヶ崎サーフィン総集編   稲村ガ崎サーフィン速報(831/ …