新刊紹介 『鳩山家四代-何が受け継がれてきたのか』 梶原英之著・祥伝社新書、230P、2009年11月5日刊行)
鳩山新首相の「鳩山家」は創設の鳩山和夫、一郎、威一郎、由紀夫、邦夫と政治家4代が続き、総理大臣2人、全員大臣という日本一の
華麗なる政治家一族、「日本のケネディー王朝』にもたとえられる。

その英才一族の政治力の秘密、友愛精神のルーツ、政治インテリジェンス、国際コミュニケーション能力はどこまで世界に通用するのかーその「鳩山家」のDNAに毎日新聞きっての鬼才・梶原英之と一緒に迫ったのが本書です。私は第一章鳩山和夫を担当、執筆しました。
──鳩山由紀夫とは、どういう人物か?
──初代・和夫、二代・一郎、三代・威一郎、四代、由紀夫と邦夫……
連綿と引き継がれてきた政治家のDNAとは、どのようなものか?
──鳩山家は、どういうものの考え方をする人たちなのか?
「学力も精神力も家族愛も最強」
鳩山由紀夫の国際デビューは堂々たるものだった。
意外な雄姿に驚かれた人も多かったのではないか。
そう、ここぞという要所でより力を発揮するのが、鳩山家の血のなせる業(わざ)でもある。
鳩山家は日本を代表する名門だが、その特殊性は際立っている。
男子は全員が東京大学卒業。さらに、兄弟は絶対に争わない。
学力だけでなく、挫折しても再び立ち上がる精神力が凄い。
そして何よりも家族全員が、「家」に強い愛と誇りを持っている。
この栄光が幕末から四代一五〇年も続いた。その継承された遺産は、
今後の国家経営にどのように生かされるのであろうか。
「本書の内容」
第一章 曾祖父・和夫
・江戸留守居役の子
・「万国公法の奥を極めざれば、死すとも故国に還らず」
・留学先の大学を首席で卒業後、エール大大学院で最優秀博士論文
・日本初の結婚披露宴と法律事務所開設
・英語力と国際法理論で、難事件を次々に解決
・人気ナンバーワン弁護士として、足尾鉱毒事件も
・三十六歳の若さで衆議院議長に就任
・派閥政治、個別訪問のドブ板選挙を嘆く
・早稲田大学の校長をつとめる
・和夫・春子の教育方針
・フェア・プレーと寛容の精神こそ大事
第二章 祖父・一郎
・春子の胎教で始まった一郎のエリート人生
・「フゾク」と「一高」
・「ノートは一度しか読むな」
・脱落者のいない家庭の凄さ
・東京市会議員と衆議院議員、二足のワラジ
・「江戸前」のシティボーイ、陽性の人
・手が先に出た一郎
・汚職の嫌疑かかる
・政治は政治家の手に
・一郎の家族たち
・春子と薫子
・ある夜、近衛が一郎の別荘を訪れる
・首相目前の公職追放
・「友愛」を指針に
・首相となり日ソ国交回復を実現する
・根っからの議会政治家
第三章 父・威一郎
・元祖・中高一貫校の青春
・「短現」だった威一郎
・威一郎と安子が交わした軍事郵便
・口下手だった理由
・デノミ論者になった威一郎
・由紀夫は威一郎を知らないと分からない
・外務大臣も楽しむところなし
・一家三人で政治家なんて……
・話がみんな東大
・由紀夫・邦夫の母
第四章 由紀夫
・どんな学生だった?
・誰が鳩山家を名門にしたのか?
・この一〇年「ファミリー」で語られた日本の政治
・鳩山家の本質
・政治の名門であり続ける
付録 我が子の教育(鳩山春子『自叙伝』より)
・公平に取扱う
・何事も連帯責任
・物の順序を正せ
・理解力の養成
・子供教育の三要件
・嘘をつかせるな
1948年、岐阜県生まれ、東京文京区育ち。経済ジャーナリスト。
72年、慶応大学経済学部卒。三菱化成(三菱ケミカル)入社。
74年、毎日新聞社に転じる。大阪経済部勤務のあと、84年より東京経済部。
日銀キャップ、編集委員(経済企画庁担当)、週刊エコノミスト編集委員、
出版企画室長、企画事業部長などを経て、2008年に定年退職。
香港POSTコラムニスト。著書に『オリンピック返上と満州事変』(海鳴社)。
関連記事
-
-
「オンライン講座・日本興亡史」の研究」⑰』★『徳川幕府崩壊をソフトランディングさせた勝海舟(76歳)の国難突破力①『政治家の秘訣は正心誠意、何事でもすべて知行合一』★『すべて金が土台じゃ、借金をするな、こしらえるな』★『③ 『借金、外債で国がつぶれて植民地にされる』★『『昔の英雄、明君は経済に苦心し成功した』★『『他人の本を読んだだけの学者、専門家の審議会はダメ』(おれは学者が役に立たないということを、維新前からよく実験したヨ。学者の学問は、容易だけれども、おれらの無学の学間は、実にむつかしい』
2012/12/04 /日本リーダーパワー史(350)記事再録 ◎ …
-
-
『人気記事リクエスト再録』ー<2003年、イラク戦争から1年>『戦争報道を検証する』★『戦争は謀略、ウソの発表、プロパガンダによって起こされる』●『戦争の最初の犠牲者は真実(メディア)である。メディアは戦争 を美化せよ、戦争美談が捏造される』●『戦争報道への提言を次に掲げる』
<イラク戦争から1年>―『戦争報道を検証する』 2003年 12月 …
-
-
『オンライン/75年目の終戦記念日/講座④』歴代宰相で最強のリーダーシップは1945年終戦を決断実行した鈴木貫太郎(77)ー山本勝之進の講話『 兵を興すは易く、兵を引くのは至難である』★『プロジェクトも興すのは易く、成功させるのは難い』●『アベクロミクスも7年間も先延ばしを続けていれば、 最後はハードランニング、国家破産しかない』
2016/10/31 …
-
-
★『地球の未来/明日の世界どうなる』< 東アジア・メルトダウン(1078)>『日本は「朝鮮半島」に深入りするべきではない 今後の日韓両国関係の在り方とは?』★『北朝鮮問題で今後起こりうる3つのシナリオ 武力衝突か直接交渉か、クーデターは薄い』●『安倍首相、NYタイムズに寄稿…「北との対話は意味がない』★『北朝鮮暴走に対する中国の見解――環球時報社説から』●『北朝鮮の核実験、今後は頻発する公算大』
★『地球の未来/明日の世界どうなる』 < 東アジア・メルトダウン(10 …
-
-
知的巨人たちの百歳学(184)再録ー『一億総活躍社会』『超高齢社会日本』のシンボル・植物学者・牧野富太郎(94)植物学者・牧野富太郎 (94)『草を褥(しとね)に木の根を枕 花を恋して五十年』「わしは植物の精だよ」
2019/08/26 の記事再録  …
-
-
『巣ごもり観光動画/日本の代表的古寺百選』ー『京都・東寺の『金堂」(国宝)、講堂(重文)「五重の塔」を拝みに行く
日本の代表的古寺百選(12/28)ー京都・東寺の『金 …
-
-
<日本最強の外交官・金子堅太郎③>『ルーズベルト米大統領、全米を説得したーその驚異の外交力の秘密』
<日本最強の外交官・金子堅太郎③> ―「坂の上の雲の真実」ー 『ルーズベルト米大 …
-
-
世界、日本メルトダウン(1018)-『トランプの政策顧問で対中強硬派と言われるピーター・ナヴァロ氏の「米中もし戦わば」(副題「戦争の地政学」を読む」●「米中戦争が起きる確率は「非常に高い」*「中華思想」のエスノセントイズム(自民族優先主義)、日中パーセプションギャップ(認識ギャップ)、コミュニケーションギャップ、歴史認識ギャップから対立がエスカレート、戦争が始まる」
世界、日本メルトダウン(1018) トランプの政策顧問で対中強硬派 …
-
-
『オンライン/新型コロナパンデミックの研究』-『新型コロナと世界の沈没―コロナ共存社会は数十年続く可能がある①』(8月15日)★『コロナ感染者、世界で2000万人突破』★『感染者、死者数が欧米のように跳ね上がる可能性は低い』★『日本の死亡率は欧米より大幅に低いのはなぜか 』
『新型コロナと世界の沈没―コロナ共存社会は数十年続く①』(8月15 …
-
-
日本リーダーパワー史(300)<今は戦時下の認識を持て>原発報道と対中韓歴史認識ネジレと『国際連盟脱退』を比較検討する⑦
日本リーダーパワー史(300) –3.1 …
