前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

新刊紹介 『鳩山家四代-何が受け継がれてきたのか』 梶原英之著・祥伝社新書、230P、2009年11月5日刊行)

   

 
新刊紹介
『鳩山家四代-何が受け継がれてきたのか』

梶原英之著・祥伝社新書、230P、2009115日刊行)

 
                                                                                                                                                                                                                                                                     

鳩山新首相の「鳩山家」は創設の鳩山和夫、一郎、威一郎、由紀夫、邦夫と政治家4代が続き、総理大臣2人、全員大臣という日本一の

華麗なる政治家一族、「日本のケネディー王朝』にもたとえられる。


その英才一族の政治力の秘密、友愛精神のルーツ、政治インテリジェンス、国際コミュニケーション能力はどこまで世界に通用するのかーその「鳩山家」のDNAに
毎日新聞きっての鬼才・梶原英之と一緒に迫ったのが本書です。私は第一章鳩山和夫を担当、執筆しました。
今、急速に衰亡の道を歩んでいる国難日本にストップをかけられる切り札・民主党鳩山政権となるのか。それとも、逆に国家破産・崩壊をもたらす道を大きく踏みだす誤りを、戦前の日本のように再びをおかすのかー「残された時間はすくない」とは小沢一郎民主党幹事長の発言ですが、今最もホット・イシューである鳩山家を分析した最良のテキストであると思います。
 
<本書の帯の紹介>
──鳩山由紀夫に日本を託して正解か?
──鳩山由紀夫とは、どういう人物か?
──初代・和夫、二代・一郎、三代・威一郎、四代、由紀夫と邦夫……
連綿と引き継がれてきた政治家のDNAとは、どのようなものか?
──鳩山家は、どういうものの考え方をする人たちなのか?

「学力も精神力も家族愛も最強」

鳩山由紀夫の国際デビューは堂々たるものだった。
意外な雄姿に驚かれた人も多かったのではないか。
そう、ここぞという要所でより力を発揮するのが、鳩山家の血のなせる業(わざ)でもある。
鳩山家は日本を代表する名門だが、その特殊性は際立っている。
男子は全員が東京大学卒業。さらに、兄弟は絶対に争わない。
学力だけでなく、挫折しても再び立ち上がる精神力が凄い。
そして何よりも家族全員が、「家」に強い愛と誇りを持っている。
この栄光が幕末から四代一五〇年も続いた。その継承された遺産は、
今後の国家経営にどのように生かされるのであろうか。

「本書の内容」

第一章 曾祖父・和夫

・江戸留守居役の子
・「万国公法の奥を極めざれば、死すとも故国に還らず」
・留学先の大学を首席で卒業後、エール大大学院で最優秀博士論文
・日本初の結婚披露宴と法律事務所開設
・英語力と国際法理論で、難事件を次々に解決
・人気ナンバーワン弁護士として、足尾鉱毒事件も
・三十六歳の若さで衆議院議長に就任
・派閥政治、個別訪問のドブ板選挙を嘆く
・早稲田大学の校長をつとめる
・和夫・春子の教育方針
・フェア・プレーと寛容の精神こそ大事

第二章 祖父・一郎

・春子の胎教で始まった一郎のエリート人生
・「フゾク」と「一高」
・「ノートは一度しか読むな」
・脱落者のいない家庭の凄さ
・東京市会議員と衆議院議員、二足のワラジ
・「江戸前」のシティボーイ、陽性の人
・手が先に出た一郎
・汚職の嫌疑かかる
・政治は政治家の手に
・一郎の家族たち
・春子と薫子
・ある夜、近衛が一郎の別荘を訪れる
・首相目前の公職追放
・「友愛」を指針に
・首相となり日ソ国交回復を実現する
・根っからの議会政治家

第三章 父・威一郎
・元祖・中高一貫校の青春
・「短現」だった威一郎
・威一郎と安子が交わした軍事郵便
・口下手だった理由
・デノミ論者になった威一郎
・由紀夫は威一郎を知らないと分からない
・外務大臣も楽しむところなし
・一家三人で政治家なんて……
・話がみんな東大
・由紀夫・邦夫の母

第四章 由紀夫

・どんな学生だった?
・誰が鳩山家を名門にしたのか?
・この一〇年「ファミリー」で語られた日本の政治
・鳩山家の本質
・政治の名門であり続ける

付録 我が子の教育(鳩山春子『自叙伝』より)
・公平に取扱う
・何事も連帯責任
・物の順序を正せ
・理解力の養成
・子供教育の三要件
・嘘をつかせるな

 
<著者・梶原 英之(かじわら・ひでゆき)>
1948年、岐阜県生まれ、東京文京区育ち。経済ジャーナリスト。
72年、慶応大学経済学部卒。三菱化成(三菱ケミカル)入社。
74年、毎日新聞社に転じる。大阪経済部勤務のあと、84年より東京経済部。
日銀キャップ、編集委員(経済企画庁担当)、週刊エコノミスト編集委員、
出版企画室長、企画事業部長などを経て、2008年に定年退職。
香港POSTコラムニスト。著書に『オリンピック返上と満州事変』(海鳴社)。
 

 - 現代史研究

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
●日本の司法の犯罪と無責任ー「袴田事件:再審開始を決定、衣類血痕のDNA型鑑定を「新証拠」と認定」ー

     ●「袴田事件:再審開始を決定 静岡地裁 …

no image
速報(318)研究会「TPP」本間正義 東大大学院教授、加藤隆俊国際金融情報センター理事長、田中明彦JICA理事長の会見

速報(318)『日本のメルトダウン』     ●『研究会「T …

no image
『リーダーシップの日本近現代興亡史』(232)/『ロボット大国日本のAIロボットはどこまで進化したか』★『今から5年前の「2015国際ロボット展」(動画5本再録)と比較してみよう』ー石川正俊東大教授、FUNAC,THK,KAWASAKIのロボット展示ブース、プレゼンを見た』

    2015/12/05 &nbsp …

no image
日本メルトダウン脱出法(848)『スーパーチューズデーで圧勝したトランプ氏が米大統領になったら日本は悪夢にさいなまれる』●『中国人観光客はどこに集まるの?-マスコミの「爆買い報道」に違和感』● 『高くても売れる「こんにゃく」の圧倒的な競争力』●『春節の秋葉原で見て考えた“中華思想”と“民族主義”』●『周回遅れがお好きな日本、密かに移民政策を実施 お手本となったシンガポールはすでに移民を制限へ』

 日本メルトダウン脱出法(848)   スーパーチューズデーで圧勝した …

『MF・ワールド・カメラ・ウオッチ(8)』「フィレンチェぶらり散歩ーウフィッツィ美術館」を見て回る」①

  2015/06/05 記事再録再編集 『MF・ワールド・カメラ・ウ …

no image
『オンライン太平洋戦争講座/ガダルカナル戦の研究』★『敗戦直後の1946年に「敗因を衝くー軍閥専横の実相』で陸軍の内幕を暴露して東京裁判でも検事側証人に立った陸軍反逆児・田中隆吉の証言⑤『ガダルカナルの惨敗、悲劇ー敵を知らず、己れを知らず』』

  2015/05/25 終戦70年・日本敗戦史(85)記事 …

no image
近現代史の重要復習問題/記事再録/「日清、日露戦争に勝利」した明治人のリーダーパワー、 リスク管理 、インテリジェンス⑦」★『人間、万事金の世の中、金の切れ目が縁の切れ目、これが資本主義のルール』★『米中覇権争いもGAFA、国家、企業、個人の盛衰、格差拡大、階層の二分化もこの原則に従う』

「国難日本史の歴史復習問題」ー 『山座円次郎の外交力』●『山座が「伊藤公を叩き殺 …

no image
『オンライン講座/日本教育失敗の研究』★『「死に至る日本病(日本の悲劇)』★『 日本人には何が欠けているのか?論理の技術、科学的思考法だ。西欧の近代合理主義と中国文化圏(古代中華思想)を分ける重大な方法の違いは、中国・日本の教育制度は.ただ記憶力だけを対象としていることだ』と150年前の明治維新後に来日した『フランス新聞』が指摘している。現在もこの状態が続く日本。

2014年4月21日  日本リーダーパワー史(494)記事再 …

no image
日本リーダーパワー史(395)『尾崎行雄の「支那(中国)滅亡論」を読む(終)『清国に政治的能力なし-税関の役人はすべて外国人」

  日本リーダーパワー史(395) 日中韓150年対立・戦争 …

no image
73回目の終戦/敗戦の日に「新聞の戦争責任を考える②」再録増補版『太平洋戦争下の新聞メディア―60年目の検証②』★『21もの言論取締り法規で新聞、国民をガンジガラメに縛り<新聞の死んだ日>へ大本営発表のフェイクニュースを垂れ流す』★『日本新聞年鑑(昭和16年版)にみる新統制下の新聞の亡国の惨状』

 再録 2015/06/27   終戦7 …